米Intelは12月2日、48個のコアを搭載した実験的なプロセッサをデモした。同社の現行のCoreプロセッサの10〜20倍の性能という。
このプロセッサは切手サイズ程度のシリコンに、48個のプログラマブルコアと、コア同士をつないでデータを共有する高速オンチップネットワークを搭載している。ソフトウェアはこのネットワークを利用して、コア間で迅速にデータを移動させたり、各コアに動的に作業を割り当てて、パフォーマンスや電力効率を高められるという。
また新たに開発された電源管理技術も備えており、48個のコアすべてを最小で25ワット、最高パフォーマンス時には125ワットで動かせる。45ナノメートル(nm)製造プロセスとhigh-k金属ゲートも採用している。
Intelはこのプロセッサを「シングルチップクラウドコンピュータ」と呼んでいる。多数のコンピュータをつないで大量のデータを並行して処理するクラウドデータセンターと似たアプローチを採用しているからだ。このプロセッサのプログラミングには、クラウドデータセンターソフトで使われている並行プログラミングアプローチを応用可能。Intelは既にHPやYahoo!と協力して、Hadoopを使ってクラウドアプリケーションをこのプロセッサに移植する作業を始めている。
Intelは、将来のメニーコアプロセッサ向けのソフトやプログラミングモデルの開発のために、こうした実験的プロセッサを100個以上作成して、研究用に提供する計画という。
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