米Microsoftは8月15日(現地時間)、同社が13日に公開したWindows Phone版YouTubeアプリを、米Googleが利用規約に反しているとしてブロックしたと公式ブログで発表した。
GoogleはWindows Phone向けにはGoogle検索以外の自社サービス(Google MapsやYouTube、Gmailなど)の公式アプリを公開していない。米Facebookも同様で、MicrosoftはこれらのサービスのWindows Phoneアプリを自社開発している。
MicrosoftはWindows Phone版YouTubeアプリを2010年から公開しているが、2013年5月に大幅なアップデートをした際、Googleから幾つかの問題点を指摘され、Windows Phone Storeから取り下げた。その後Googleと協力しながら問題の解決に努め、13日にあらためて新バージョンを公開したという。
Microsoftの副法律顧問を務めるデビッド・ハワード氏によると、Googleが問題にしているのは主に2点。1つはアプリをHTML5ベースにすべきということで、もう1つは、新バージョンのアプリではYouTubeの広告が正しく表示されないことという。
だが、Microsoftは、YouTubeアプリをHTML5ベースにするのは非常に難しく、そもそもGoogle公式のAndroidおよびiPhone版もHTML5ベースではないと主張。また、広告が正しく表示できないのは、Googleが広告表示に必要なメタデータへのアクセスを許可してくれないからだという。
「GoogleはWindows PhoneユーザーにAndroidやAppleのユーザーと同じ体験をさせたくないだけであることは明らかで、指摘している問題点は言い訳にすぎない。われわれはWindows PhoneユーザーのためにGoogleと協力して問題を解決していきたいし、GoogleにWindows Phone版YouTubeアプリのブロックを止めるようリクエストしている」(ハワード氏)
Googleは今年の1月、Windows PhoneのInernet Explorer(IE)からGoogle MapsへのアクセスをGoogle検索のトップページにリダイレクトした。このときは、Windows PhoneのIEがWebKitブラウザではないため、Google Mapsの最良なユーザー体験を提供できないのでこうした措置をしたと説明した。
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