「MicrosoftにはWindows Phone OS、Windows RT、Windowsがあるが、3つのOSを維持するつもりはない」──。米Microsoftでハードウェア開発を統括するDevices and Studios Engineering Group担当上級副社長、ジュリー・ラーソン−グリーン氏が11月21日(現地時間)、スイスの金融大手UBSの投資家向けカンファレンスでこう語った。
これは、インタビュー後の質疑応答で、RTはサプライチェーンと消費者に混乱をもたらしたが今後もRTとWindowsの併存を続けるつもりかという質問への答えの中で語られたものだ。
同氏は、Windows RTの目的はWindows搭載PCのプロダクティビティをシンプルなタブレットで体験してもらうことだったと語った。米AppleのiPadを引き合いに出して「iPadでできることは限られているが、そのユーザー体験はシームレスだ」とし、Windows RTではそうしたユーザー体験の提供を目指したという。だが、「(Surface ProとSurface RTは)同じように見えるのに、(Surface RTは)ユーザーがWindows端末に期待することすべてができるわけではなかった。(RTを)Windowsと呼ぶべきではなかった」と話した後、冒頭の発言となった。
MicrosoftはWindows 8.1へのアップデートのタイミングで、Surface RTのブランドから「RT」を消している。
「バッテリー持続時間やセキュリティのリスクのない新しいモバイル向けOSを構築するという選択肢もあるが、その選択は(PC、タブレット、モバイル端末、その他のウェアラブルな端末を横断するような)柔軟性を犠牲にすることになる。従ってわれわれは(OSの統合という)ビジョンを信じ、その方向に進んでいる」(ラーソン−グリーン氏)
同氏はインタビューの冒頭で、自分が生きているうちに仕事とプライベートに必要な機能を持つ腕時計型や頭部装着型のウェアラブルコンピュータが登場するとし、「われわれは準備万端だ」と語った。Microsoftはスマートウォッチを開発中とみられている。
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