米国のニューヨークでは、現地時間の25日深夜に中心部のタイムズスクエアでWindows 8発売前夜祭とMicrosoft Storeのグランドオープニングを記念したイベントを開催する予定だ。すでに、25日の昼に米Microsoft CEOのスティーブ・バルマー氏とWindows開発統括のスティーブン・シノフスキー氏が登場したスペシャルイベントを行い、参加した関係者にWindows 8とWindows RT、そして、注目のハードウェア「Surface with Windows RT」(以下、Surface RT)を紹介した。ここでは、イベント会場の展示していたSurface RTファーストインプレッションを紹介する。
Windows RT搭載デバイスについては、9月の時点ですでに、ベルリンであったIFA 2012のSamsungブースで公開していた「ATIVタブレット」など、実機を公開しており、ARM搭載デバイスで複数のアプリがスムーズに動いている。Surface RTも同様に、デモ用に用意したアプリはすべてスムーズに動作していた。
Surface RTは、Microsoftのリファレンスデザインということもあり、電源ボタンにボリュームボタン、タッチセンサー方式のWindowsボタンなど、ハードウェアの作りは標準仕様に則った形となっている。一方で特徴的なのが、「TouchCover」と「TypeCover」という2種類のキーボード 兼 本体カバーだ。タッチスクリーンに表示するソフトウェアキーボードではなくハードウェアキーボードを搭載することで、本格的な文字入力が可能になっている。
実際に2種類のカバーを試したところ、TouchCoverはキーを押す感触はないものの、圧力を少し加えると打鍵を認識するようになっている。そのため、キーボード表面をなでる程度ではキー入力を認識せず、そのおかげで、間違ってキーに触れて不用意な入力が起きない。ただし、“押す”感触がないため、指のポジションを逐次確認する必要があり、高速のタイピングは難しいだろう。TypeCoverは、市販のUltrabookと同程度のストロークがあるため、長時間のキー入力にはこちらが向いている。
TouchCoverとTypeCoverともに、キーボード領域の下にタッチパッドを用意している。Surface RTはタッチ操作を前提とするが、タッチパッドに触れるとマウスカーソルが出現して従来のノートPCに相当する操作が可能になる。ただし、TouchCoverではキーと同じく左右にあるクリックボタンのクリック感がないため違和感がある。
TouchCoverは、5種類のカラーバリエーションを用意する一方で、TypeCoverは黒しかない。MicrosoftはTouchCoverを推奨している印象だが、キーボード入力を重視するユーザーはTypeCoverを選びたいところだ。
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