ノートPCを外に持ち出して使う際に、ハードルの1つとなる「外出先でのインターネットへのつなぎ方」。前回は、NTTドコモの「docomo Wi-Fi」を使ってつなぐ方法をご紹介しました。
今回は、KDDIと沖縄セルラー電話(いわゆる「au」)の「au Wi-Fi SPOT」契約者がノートPCをインターネットの世界につなぐ方法をご紹介します。
用意するものはテザリングを使うときよりさらにシンプル。ノートPCさえあればOKです。バッテリー持ちに不安を覚える場合は、ノートPCの充電アダプターも用意しましょう。
インターネット接続に当たっては、「au ID」とパスワード(場合によってはクレジットカード)も必要です(詳しくは後述)。au IDとパスワードが分からない、あるいは忘れた場合は手持ちのau携帯電話で確認しておきましょう。
※準備する物に一部追記しました(6月16日15時)
au Wi-Fi SPOTは、au携帯電話(スマートフォン、タブレット、ケータイ、データ通信専用端末)の契約者専用のWi-Fiスポットサービスです。auが指定するデータ定額サービス・プランに加入していれば、原則として無料で使えますが、タブレット端末用の「LTEダブル定額 for Tab」契約者については有料(月額467円)オプションとなります。
しかし、au Wi-Fi SPOTはau携帯電話専用のサービスなので、ノートPCで利用できません。……というと、この記事の意味がなくなってしまいます。が、使う方法はあります。
KDDI子会社のワイヤアンドワイヤレス(Wi2)は、au Wi-Fi SPOT契約者限定で「Wi2 300 for auマルチデバイスサービス」(以下「Wi2 300 for au」)という公衆Wi-Fiサービスを提供しています。au Wi-Fi SPOTに加えてWi2 300 for auを契約すれば、ノートPCを含むWi-Fi専用機器をインターネットにつなげられるのです。
Wi2 300 for auは、auで契約しているデータ定額サービス・プランによって月額料金が無料、または300円となります。申し込み手続きの際、プラン名末尾に「無料」と出た場合は月額無料、「300円(税抜)」と出た場合は月額300円となります。月額料金が発生する場合、支払い方法はクレジットカードのみとなります。
申し込み手続きの際は、au Wi-Fi SPOTを契約している回線とひも付く「au ID」が必要です。あらかじめ用意しておきましょう。
auで契約しているデータ定額サービス・オプション | 月額料金 |
---|---|
LTEフラット ISフラット プランF(IS)シンプル LTEフラット for Tab LTEダブル定額 for Tab WiMAX 2+ フラット for DATA(EXは除く) LTEフラット for DATA(m) |
月額無料 |
その他の指定データ定額サービス・プラン (「カケホとデジラ」を含む) |
月額300円 |
特記のない限り、VoLTE契約用プラン、特定機種用プランやキャンペーンプランも含む |
なお、以下の条件に当てはまる場合、Wi2 300 for auは自動解約となります。注意しましょう。
Wi2 300 for auを契約したら、ノートPCを対応公衆Wi-Fiスポットに接続します。このプランでは、Wi2が提供する「Wi-Fiスクエア」と、UQコミュニケーションズが提供する「UQ Wi-Fi」のアクセスポイントを利用できます。具体的には、以下のSSID(アクセスポイント名)が対象です。
au Wi-Fi SPOT自体はWi-FiスクエアとUQ Wi-Fiのアクセスポイントにも対応していますが、Wi2 300 for auは上記のSSIDを持つスポットでのみ利用できます。まれに存在するau Wi-Fi SPOT単独のアクセスポイント(SSIDが「au_Wi-Fi」「au Wi-Fi2」しかない場所)では使えません。また、本来の「Wi2 300」で利用できる他社の公衆Wi-Fiスポットも利用できません。
なお、一部のアクセスポイントに接続する場合は、暗号化キー(Wi-Fiパスワード)が必要です。暗号化キーはWi2 300 for auの申し込み完了メールに記載されているので、なくさないようにしましょう。
対応公衆Wi-Fiスポットに来たら、ノートPCの無線LAN機能を使って接続します。認証は「Web認証」と「MACアドレス認証」から選択できます。
Web認証では、ノートPCのWebブラウザを使ってユーザー認証を行います。Webブラウザを起動して、任意のサイトを表示しようとすると、自動的に認証ページに移動します。一部のOSでは、Web認証が必要であることを検出するとアラートを出したり自動的にWebブラウザを開いてくれたりすることもあります。
認証画面が出てきたら、申込時に登録したユーザーIDとパスワードを入力して「ログイン」をクリック(タップ)します。ログインに成功すれば、その後はインターネットの世界に繰り出せます。
MACアドレス認証では、無線LAN対応機器が固有で持つ「MACアドレス」と呼ばれる番号を使って認証します。ノートPCの無線LANアダプターのMACアドレスをWi2のユーザーページで事前登録しておけば、Web認証を省略してすぐインターネットに接続できます。
Windowsの場合、無線LANアダプターのMACアドレスは以下の方法で調べられます。
Mac(macOS)の場合は、無線LANアダプターのMACアドレスは以下の方法で調べられます。
MACアドレスをメモしたら、「Wi2 300 マイページ」でそれを登録します。手順は以下の通りです。
MACアドレスを使った自動ログインは、最大で5台まで登録可能です。端末の追加や削除はマイページからできます。
次回は、ソフトバンク Wi-FiスポットでノートPCをインターネットに接続する方法をご紹介します。
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