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プレスリリース

プリント

小惑星探査機「はやぶさ」の現在の状況について
−イオンエンジン再点火、地球帰還へ向け第2期軌道変換を開始へ−

平成21年2月4日

宇宙航空研究開発機構

 現在、「はやぶさ」は平成22年6月の地球帰還に向けて鋭意運用中です。
「はやぶさ」はイトカワの軌道離脱後、平成19年10月18日にイオンエンジンを停止させ、地球帰還へ向けた第1期軌道変換を完了しています。
 これまで慣性飛行を続けてきた「はやぶさ」のリアクションホィールを駆動させ、三軸姿勢制御を確立後、本日イオンエンジンを再点火させて動力飛行を開始しました。イオンエンジンの再点火確認時刻は11時35分です。今後、平成22年3月頃までイオンエンジンによる加速を徐々に行い、地球帰還へ向けた第2期軌道変換を引き続き実施する予定です。
 その後は平成22年4月頃から6月頃まで、ある程度地球に近付いてきた「はやぶさ」を、地球の軌道により精密に近付ける軌道誘導を行い、平成22年6月にカプセルを大気圏に突入させる計画です。
 ここまで、イオンエンジンの宇宙作動合計時間は31,000時間、軌道変換量(※1)は、1,700m/sに達していますが、推進性能も推進剤残量も十分に余力を残しています。地球帰還までの残り軌道変換量は、400m/sです。
 今後も引き続き各搭載機器の状態に注意を払いつつ、細心の注意と最大限の努力をもって、「はやぶさ」運用に取り組んで参ります。

(※1)軌道変換量:イオンエンジンによる加速量



小惑星イトカワに着地する「はやぶさ」(想像図) ©池下 章裕