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2011年度 春期講座

講座番号
1111

生涯学習プログラム開設10周年記念Vol.2
連続講座 「●●とデザイン」〈前期〉

デザインはどのような想い・夢をかたちにしていったのでしょう。世界はデザインされたものに覆われています。現代の多様な様相を示す状況のなかで、デザインは何を求め、どこに向かっているのでしょうか。さまざまなデザインの世界を○○をキーワードに、覗き、考えていく講座です。

開講日時・講座内容・講師

第1回 4月23日(土)13時00分~14時30分
「インクとデザイン」
―無中生有、右巻・左巻、楷書、バウハウス、再生・再創造
浅葉克己[アートディレクター。地球文字探険家として、文字と視覚伝達の関係を追求]
第2回 5月7日(土)13時00分~14時30分
「身体とデザイン」
―解剖学、ダ・ヴィンチ、骨格、黄金比
布施英利[芸術学者、東京藝術大学准教授。専門は美術解剖学。著書に『体の中の美術館』他]
第3回 5月7日(土)15時30分~17時00分
「独自の文化とデザイン」
―ファッションショーを通した世界交流、和のコンテンポラリー、アジアの時代、おもてなしの心
コシノジュンコ[ファッションデザイナー。舞台衣装、インテリアのデザイン等、多方面で活動]
第4回 5月14日(土)13時00分~14時30分
「イラストレーションとデザイン」
―コミュニケーション、表現、ポスター、キャラクター、本
秋山孝[イラストレーター、本学教授。近年、秋山孝ポスター美術館長岡を開設]
第5回 5月21日(土)15時30分~17時00分
「ビジネスとデザイン」
―ブランド、グローバル、コミュニケーション、本質、整理
佐藤可士和[アートディレクター、本学客員教授。作品に「ユニクロ」、国立新美術館ロゴ他]
第6回 6月4日(土)13時00分~14時30分
「器とデザイン」
―素材と技、伝統と地産、茶と見立、工芸の国際性、アート&クラフト
髙木晃[漆造形家、本学名誉教授。伝統の枠を超えて「漆のかたち」を追求。『デザイン/漆象』著]
第7回 6月4日(土)15時30分~17時00分
「広告とデザイン」
―コンシューマー、企業、社会、本質、広告のマナー
中島祥文[アートディレクター、本学名誉教授。作品に「ウールマーク」他。著書に『考えるデザイン』]
第8回 6月25日(土)15時30分~17時00分
「建築とデザイン」
―抽象、具体、写真、映画
青木淳[建築家、神戸芸術工科大学客員教授。作品に「青森県立美術館」「潟博物館」他]
第9回  7月2日(土)13時00分~14時30分
「街・表層とデザイン」
―情報、視点、景観、グラフィック、都市
田口敦子[景観デザイナー、本学教授。広告やサインデザインの公共性について調査・研究]
第10回 7月2日(土)15時30分~17時00分
「ロシア構成主義とデザイン」
―ロシア・アヴァンギャルド、未来派、構成主義、リシツキー、ロトチェンコ
五十殿利治[美術評論家、筑波大学教授。ロシア・アヴァンギャルド、大正期新興美術を研究]
場所 上野毛キャンパス
受講料 全10回7000円、1回ごとの受講は各回1000円
定員 各100名
申し込み締切 全10回および第1回は4月2日、第2~10回は各回の3週間前の土曜日、第5回のみ4月27日(すべて必着)

本講座のみ、Eメールでのお申し込みが可能です。

必要事項を記入のうえ、下記アドレスまでお送りください。

必要事項

  1. 講座名「●●とデザイン」
  2. 受講希望回
  3. 郵便番号・住所・氏名(フリガナ)
  4. 性別
  5. 生年月日
  6. 電話番号
  7. 学生は学校名・学年、本学卒業生はその旨
  8. 「HPをみて申し込み」と明記

お申込み先

 

   life@tamabi.ac.jp

 

コラム 「破壊から創造の世界へのデザイン」

11sp01.jpgのサムネール画像

海老塚耕一<美術家・本学教授>

デザインを正面から語ることはなかなか難しい。デザインが多種多様な様相を持っている証である。すべてのものはデザインされているといえる。文明とはデザインされた物と事でつくり上げられた。だからこそ、今、デザインの本性について問いかける必要があろう、さまざまな事象と対話させながら。

科学とデザインは類似している。科学が私たちに残したものといえば、「破壊」である。どこまでも破壊をしてきたその最後を、今の時代にしたいものだと想う。科学が新たに創造したものはない。そういう意味では、科学とともに歩んできたデザインにおいてもその方向は、ある意味では破壊に向かっていたということかもしれない。

だからこそ、新たなデザインの思想の構築に期待をする。必ずしも便利さは人を幸せにしてはいなかったのだから。科学の破壊の方向性を、創造に変容させる可能性を持つ思想のひとつが、デザインをするということに思えてならない。次の時代を真の創造に向かわせる、人間のデザイン、地球のデザインを、きっと出現するだろう、心あるデザイナーたちに行ってもらいたい。

写真=10周年記念講座Vol.1「美術と○○」より「美術とデザイン」講座風景(講師:佐藤直樹)