最初が肝心、といいます。デートであれ、接待であれ、いい席に案内されると気持ちのゆとりが違うもの。しかしながら席案内の基準は、店によってさまざま。師走で激込みの人気店ともなればなおさら要望どおりにはいきません。そこで日頃から、さまざまなレストランに足を運んでいるZAGAT SURVEY日本版編集長:高田明彦さんに、ここぞという時にいい席を用意してもらうためのとっておきの方法を伝授して頂きました。
STEP1: まず下見がてら、一度食事をする
初めての店で優先的にいい席を、といってもまず難しいでしょう。また、店側の考えるおすすめの席と貴方の好みが一致するとは限りませんよね。窓際とか、静かな場所といった風に自分の優先順位を明確にする意味でも、事前に一度足を運ぶことをおすすめします。いわゆるロケハンですね。
さあ、本番はこれから。残りの4ステップを実践するとお店側の対応はぐぐーんと上がります!
STEP2: メインディッシュが終わったら料理の感想を伝えるスタッフにとって、嬉しいのはもちろんなのですが、それ以上に貴方を顧客としてみなすようになります。感想を伝えることが、お店とのつきあいを築き上げる第一歩となるのです。
STEP3: 席をたつ前に 「御礼をいいたいので、 シェフを呼んで欲しい」と伝える
そんな大げさな..などと思ってはいけません。「美味しかったのでぜひ」と要望すれば、スタッフは必ず対応してくれるはず。そして店側は貴方のことを欠かすことのできない大切な顧客だと認識するでしょう。ちなみに高田さんは例え焼き肉屋さんでも、美味しかったら「シェフに挨拶をしたい」と頼むとか。その際、決して難しい話をする必要はなく、例えば「素材が素晴らしいですね。どちらから仕入れているのですか?」など、供されたものに対して興味を持っている姿勢が伝わればいいのです。それだけでもきちんと対応してくれるそうですよ。
STEP4: シェフに名刺を渡し、料理が素晴らしかったと伝える
この名刺を渡すという行為がキーポイント。名刺の肩書きを心配する必要はありません。名刺を受け取ったシェフは、職業に関係なく貴方の顔と名前をしっかりと覚えるでしょう。そして店のスタッフはシェフ経由で共有された名刺を大切な顧客情報として扱うでしょう。
STEP5: 帰り際にお店を予約。あわせて好みの席を伝える
帰り際に次回の予約をし、希望する席の好みをしっかりと伝えましょう。この際、『新しい客を連れてくる』ことをしっかりと匂わせることが重要です。「この人を大事にすると芋づる式に客を紹介してくれるかも」と店側が期待するからです。そして、二日前にまた電話しますと伝えましょう。いわゆるリマインダーということになります。ドタキャンなどもってのほか! 事前連絡だけで待遇が格段に上がることもあるそうですよ。
以上5ステップでした。もし自分はまだ0ステップの段階である、つまりそもそも行きたいお店がきまってないよ、という方は「ザガットサーベイ東京のレストラン2010」をご参照ください。必ず5ステップが通用する良心的なお店を見つけられるはず。今年で10周年を迎えた信頼と実積はだてではありませんよ!
(尾田和実)