クリエイティブ&マーケティング系のキャリアコンサルタント/ヘッドハンター・小島幸代です。

今年も残すところ、1カ月ほどとなりました。仕事のことを振り返り、来年を見つめる時期ですね。転職エージェントを使う方も増えてくる時期だと思いますが、それらを使う上で重要なキャリアコンサルタントの資質の見極め方をぜひ知っておいてください。

以下、5つのポイントを紹介します。

※日本では,キャリアカウンセリング(個々人のキャリア開発支援)自体を有料としてサービスすることは少ないので、ここでは一般的に転職支援会社が行う「就職を希望する人に対して相談を受け付ける担当者」=キャリアコンサルタントとしています。1.印象で決めていい

まずはじめに、第一印象で決めていいと思います。なぜかというと、多くのコンサルタントはあなたの代わりに、求人企業との間を取り持つ仲介者として機能します。彼、彼女の印象はそのまま求人企業側にあなたの印象と映ることもあるからです。例えば、有能な秘書を選ぶ気持ちで、キャリアコンサルタントを選んで差し支えありません。

2.話を聞く力があること

優れたコンサルタントであれば、非常にうまく話の道筋を整えてくれます。力量のあるコンサルタントであれば、いろいろと話をしているうちに、何となく頭の中のモヤモヤが整理されていく感覚を感じられると思います。

コンサルタントが一方的に話したり、何か批判めいたネガティブな話題になったりする場合には、そのコンサルタントと関係を持つのは止めた方がいいです。

コンサルタントに聞く力があるということは、あなたの強みは何処か、話を聞くなかで特徴を必死につかみたいという熱意があるということです。そしてそれは、推薦文作成(後述します)にも繋がってきます。

3.文章力があること

話の要点をうまくつかんで文章にしてくれたり、ネガティブな要素もポジティブな言い回しに変えてくれる力量を持つ人がベストです。彼らの多くは求人企業にあなたのスキルを売り込む際の推薦文を書きます。その文章が誰よりも光っていること、これは侮れないポイントです。

そうした力量のほどは、メールのやり取りの中でも分かると思います。

4.業界知識が豊富なこと

今、日本では厚生労働省が許可している有料職業紹介事業は約1万8000件あります。ここ10年で約4倍に増加しています。昔はそれほど選ぶ必要のなかった業界ですが、今は業界や職種によってコンサルタントが細分化されている時代です。転職先、また現職の業界、職種を良く知っているコンサルタントであれば、それぞれのニーズを深く理解しマッチングの成功率を高められます。

5.コンサルタントとしての十分な経験があること

一部の天才は別として、キャリアコンサルタントのプロとして安心して頼れるのは3年以上の経験者です。どれだけ多くの求人会社や求職者と面会してきたか、仕事のケースを知っているかという経験が必要です。

経験が浅い人はどうしても固定観念に左右されてしまい、求職者の力量を枠にはめてしまいがちです。しかしそれでは、検索エンジンのキーワードマッチングと同じです。キャリアを開発する上でのヒントの提供や、求人会社との強いリレーションシップを持つコンサルタントを選びましょう。

転職を考えた時に友人や先輩に相談する方が多いと思いますが、給与や心配事など話せない事も多いと思います。そんな時に、しっかり相談できる相手がいたらいいですよね。

現在クリエーターのキャリアコンサルタントを務める私の場合、相談するのに適当な人がいなかったから自分がなった、という部分が大きいです。同じ動機でコンサルタントになったという人もきっといると思うので、上記のポイントを参考に各業界に特化したコンサルタントを探してみてはいかがでしょう。

(小島幸代)

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