神奈川県横浜市鶴見区に広がる工業地帯。
意味などない、ただの行き止まりの、詰まったクソみたいな場所。
誰も来ないはずのこの場所でぼんやりと海を眺めていた進は、偶然、この場所に訪れた東上浩介と出会う。浩介はつまらなそうにしている進に話しかけ、水没したヨットの再生計画をもちかける。 「沈んでいるヨットを引き上げ、自分たちの手で再生して、何処か知らない場所に行きたい。」 そんなあまりに突拍子もない話をする浩介に惹かれ、進もヨットの修理を手伝うことになる。さらに複雑な家庭環境にコンプレックスを持つ榎木田美潮と明るくて穏やかな飲み屋の娘の椎木莉佳子がメンバーに加わり、4人はヨットを修理していく。
様々なトラブルやすれ違いが起こりつつも、4人はそれを乗り越え、絆を深めていく。そして、進は自分と同じようなコンプレックスを持つ美潮にだんだんと惹かれ始めていき… はたして4人は無事ヨットを完成させ、旅立つことができるのだろうか――? |