ファイナンシャルプランナーの大川真理子です。ご挨拶が少々遅くなりましたが、みなさま2025年もどうぞよろしくお願いいたします。
2024年末から2025年にかけて全国的に冬らしい寒さとなり、コタツからなかなか出られない日が続きましたね。うちで飼っている小型犬(シーズー)は、冬になるとファンヒーターの送風口前が指定席となり、全ての温風を体で受け止めて暖を取ります。
あまり長時間指定席にいると体が温まり過ぎますので、適当なタイミングで抱きかかえます。そして、ほどよく温まったシーズーで暖を取るのが冬の定番です。
これは、暖房費の節約に繋がり…というのは冗談なのですが、昨年12月19日ごろからガソリン・灯油価格が上がっているのは本当の話です。政府から石油の元売り業者に出している補助金が縮小された影響で価格が上がり、1月16日からはさらに補助金が縮小されます ので、再度の値上がりが予想されます。
その他にも、日用品などで値上がりがすでに決定しているものが多くあります。今回は色々な物の値上がりが続く中、家庭でできる対策について考えたいと思います。
■2025年にすでに値上がりが決まっている物
2025年1月から4月の間に値上がりがすでに決まっている物は、パンをはじめ、缶ビール、缶チューハイ、輸入ワイン、ウィスキー、レギュラーコーヒーといった酒類・飲料、そして、冷凍食品、チルド麺、缶詰製品といった加工食品など、6000品目余りの値上がりが決定しています。これ以上の値上げは勘弁してほしい!と言いたいところですが、原材料費、運搬費、人件費などが上がっていますので、どうしても商品価格に反映されてしまうのが現状です。
現状に対応するためには、新たな対策を考え、消費行動のバージョンアップ(進化)をしていくことが大切です。
■対策その1 支払い方法を変える
みなさんは日頃、スーパーやドラッグストアでお買い物をするとき、現金で支払いますか?キャッシュレスですか?キャッシュレスでの支払いは数年前に比べるとかなり浸透してきているかと思いますが、「実はまだ現金を使うことが多い」という方がいらっしゃいましたら、カードに現金をチャージ(入金)して使う「電子マネー決済」を取り入れてみるといいかもしれません。
電子マネー決済がよく分からない場合は、いつも行くお店のサービスカウンターで説明してもらい、お店のカードの発行をしてもらうところからはじめましょう。お店のカードを使って電子マネー決済をすると、お買い物ポイントが発生するとか、カード会員専用の割引があるなど、現金のみでお買い物をしている時には得られなかった情報に触れることができます。
なお、そのお店独自の電子マネーは、ほかのお店では使えません。必要以上に大きな額を、1枚のカードにまとめて入金することのないようにしましょう。
■対策その2 ふるさと納税を活用する
ふるさと納税は、応援したい自治体を選んで、ホームページで申し込みをすると、自治体から返礼品が送られます。(ふるさと納税の仕組みについては2024年2月14日発行のマム☆レター内にて、簡単に説明していますので、そちらをご参照ください。)
返礼品というと和牛やカニなどの高級食材がイメージされがちですが、実はそれ以外に日用品の返礼品もあります。例えば、トイレットペーパーや、ビール、石鹸、インスタントラーメンなど今回値上がりすると言われている品物も用意されています。
ふるさと納税で高級品をもらうのではなく、日用品の補填にあてるのも値上がり対策の一つになりますね。
■対策その3 お買い物をするときには要確認、大容量がお得とは限らない
洗濯洗剤や柔軟剤、ドリップコーヒーなど、毎日使うもので時々「大容量」のパッケージに遭遇することはありませんか?特に、大きなドラッグストアやスーパー、それから外資系巨大スーパーなどで、びっくりするくらい大容量の商品が並んでいることがあります。
大容量ってお得だわ!とつい購入してしまいそうになりますが、その前にちょっと待ってください。少々手間であっても、スマホの電卓機能を使って、1グラムあたりいくらなのか、または1ミリリットルあたりいくらなのか、必ず割り算をして、いつも購入する商品と値段を比べましょう。
計算式は値段÷グラムです。例えば1㎏(1000g)900円の洗濯洗剤の場合、900÷1000=0.9となり、1gあたり0.9円であることが分かります。
さらに特売品の箱ティッシュの枚数やトイレットペーパーの長さなども、1枚あたりや1メートルあたりいくらになるのか、できる限り確認をしてみましょう。特売品であっても、いつも購入する商品と比べると思ったほどお得ではない、といった可能性はあります。
■ゲーム感覚で楽しみながら取り組み習慣化
電子マネーを使うのも、スマホで計算をするのも、ゲーム感覚で楽しみながら取り組むと継続しやすいです。そして継続して習慣になると、毎日の歯磨きと同じように、やらない方が不自然といった感覚になります。
収入の額はあまり変わらないのに、物の値段が上がっている現在。お買い物をするときに、ほんのひと手間加えて、消費行動のバージョンアップをしてみませんか。
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