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2013年1月31日(木)経営方針説明会 / 第3四半期決算説明会
任天堂株式会社 社長 岩田聡
本文の一部を引用される場合は、必ず、本ページのURLを明記、または本ページへのリンクをしていただくようお願いいたします。

本日は、お忙しい中、当社の経営方針説明会にご参加いただき、ありがとうございます。社長の岩田でございます。
決算の数字につきましては、先ほど、専務の森からお話しさせていただきましたが、年末商戦で予定どおりの結果を出すことができず、また、Wii Uが足下で勢いを保てていないことから、業績予想の本業の部分で下方修正をご報告せざるを得なくなりました。最重要の年末商戦で十分な結果を出すことができず、責任を痛感しております。

来期の業績回復の見通しについてお話しするのが、本日の説明会の主題ではありますが、その前に、


世界のゲーム市場における昨年の年末商戦の状況について、お話ししたいと思います。


まず最初に、日本の市場についてです。


このグラフは、ハード発売から2年間のハード普及の推移を表しているグラフですが、ニンテンドー3DSは、発売2年を待たず、国内セルスルーが1000万台に到達しました。これは、爆発的な普及となったニンテンドーDSには普及のペースでは若干劣りますが、DS以外の過去のハード普及を大きく上回る、史上2番目に速いペースになっており、ニンテンドー3DSは、出足でこそ躓きがありましたが、すでにあるべき普及の軌道に戻すことができました。


これは、昨年の日本のソフト販売上位20位までのヒットチャートです。このうち14タイトルが任天堂のプラットフォームですが、そのうち9タイトルは、ニンテンドー3DSのタイトルです。
特に、昨年11月8日発売の『とびだせ どうぶつの森』が昨年の年末商戦を大きく牽引する存在となりました。


これは、昨年の年末商戦期の、日本の携帯型ハードの販売推移を前年との比較で表示したものです。濃い色が2012年、薄い色が2011年を表します。
一目でおわかりいただけますが、ニンテンドー3DSが、市場全体の中で大きな存在感を持っています。『スーパーマリオ 3Dランド』『マリオカート7』『モンスターハンター3(トライ)G』の3つのミリオンセラーソフトが相次いで登場した2011年と比べると、昨年2012年末にはWii Uが発売され、お客様のアテンションも分散したこともあってピークの山こそ低いですが、第45週の『とびだせ どうぶつの森』の発売以降、早い時期から市場が活性化し、非常に高い水準で年末商戦が推移しました。日本市場では、ニンテンドー3DSは当初の想定以上の結果を出すことができました。


こちらは、日本のホームコンソール型ハードの販売推移です。(Wii Uは、リビングルーム内の自由な場所で、テレビに縛られずに楽しんでいただけますので、従来の据置型という呼び名を今回から改めております。)

敢えて携帯型とスケールを揃えてご覧に入れていますが、日本のゲーム市場は、以前から携帯型中心の市場になっており、発売したばかりのWii Uも、年内の販売こそ比較的順調でしたが、年始商戦終了と共に、販売水準が大きく下がっています。


これは、日本のハード市場全体の過去3年間の推移です。
2011年は年間1000万台に戻っていた日本でのゲーム機の年間販売台数ですが、昨年2012年は、任天堂ハードは15%数量を伸ばしたものの、全体では再び1000万台を割り込んでしまいました。
この中で、携帯型の占める割合が高く、特にニンテンドー3DSの占める割合が圧倒的に高いのが、日本市場の特徴です。


こちらは、日本のソフト市場全体の過去3年間の推移です。
ソフトの市場は、ハードの市場の推移に遅れて変化が現れますので、ニンテンドー3DSの存在感はハードにおける割合ほど大きくはありませんが、2012年はニンテンドー3DSのソフト販売も前年に対し約2.3倍と大きく伸びました。
また、任天堂プラットフォームのソフトは、前年に対して17%伸びていますが、全体では微減となっています。


次に、アメリカの市場についてお話しします。



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