AWS Elastic Beanstalkにローリングアップデート機能が登場
一定規模以上のWebアプリケーションでは、複数のサーバをクラスタ化して処理を行うことが一般に行われています。このサーバ上のアプリケーションをアップデートする際に、クラスタを停止させず、一部のサーバから順にアップデートしていくことでシステムを稼働しつづけながらアップデートを行うことを、一般にローリングアップデートと呼びます。
Amazonクラウドはこのローリングアップデート機能を、AWS Elastic Beanstalkに追加したと発表しました。
「AWS Elastic Beanstalk Announces Rolling Updates」のページから一部を引用します。
By enabling "Rolling Updates" on your Elastic Beanstalk environments, you can balance an environment’s request handling capacity versus the duration of the update. For example, you can choose to update all the instances concurrently for a development environment but only a fraction of instances at a time for a production environment.
Elastic Beanstalk環境のローリングアップデートを有効にすると、環境内のリクエストハンドリング能力とアップデートにかかる期間のバランスを設定できる。例えば、開発環境ではすべてのインスタンスを一斉にアップデートするけれど、本番環境では一部のインスタンスずつ行うといったことだ。
大規模なクラスタで運用されているアプリケーションを確実かつ本番環境に影響を与えないよう慎重にアップデートするには、それなりの仕掛けが必要になります。それをクラウドが提供してくれることで、また1つクラウドにアプリケーションの運用を任せる理由が増えたことになるでしょう。
それにしてもローリングアップデート機能とは、なんとも渋い機能を提供してくれたものですね。
ちなみにAmazonクラウドは日本時間の明日11月14日深夜に、同社最大のイベントre:Inventの基調講演をラスベガスで行う予定です。Publickeyでは今年もその模様をいち早く記事でお届けする予定です。
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