Amazonクラウドのストレージ半額値下げにマイクロソフトが対抗、Windows Azureもストレージを値下げ「多くのリージョンでAWSより安く」
Windows Azureは昨年2013年4月に、仮想マシンやストレージといったIaaS型クラウドサービスを正式にスタートさせました。この発表にあわせてマイクロソフトは、IaaS型クラウドで先行するAmazonクラウドに対し、価格で対抗することを約束しています。
その約束を果たすときが来ました。先週、AmazonクラウドはブロックストレージサービスのAmazon EBSを半額に、オブジェクトストレージのAmazon S3を最大2割引きにすると発表したのです。
多くのリージョンでAWSより安く
マイクロソフトは1月24日、Windows Azureブログに「Announcing Reduced Pricing on Storage」という記事をポストし、Amazonクラウドの値下げに対抗してWindows Azureのストレージを値下げすると発表しました(日本マイクロソフト 佐藤氏による日本語訳)。
詳しい価格表はまだ発表されていませんが、Amazon EBSに相当するページBLOBが最大20%の値下げ、Amazon S3に相当するブロックBLOBが最大28%の値下げ。ストレージトランザクションの価格は50%の値下げだと説明されています。新価格の適用は3月13日から。
この値下げにより、多くのリージョンでAWSより安くなるという点が強調されています。
We’re also making the new prices effective worldwide which means that Azure storage will be less expensive than AWS in many regions.
新価格はワールドワイドで設定される。これはAzureストレージが多くのリージョンでAWSよりも安くなるということだ。
Windows Azureは今年前半にも日本リージョンの開設も予定されており、国内ではそれに向けて積極的な展開が始まるとみられています。このタイミングで価格の面でAmazonクラウドに引き離されるわけには行かないところです。
そして、日本に拠点を持つ、あるいは持とうとしているAmazonとマイクロソフトというグローバルプレイヤーがしのぎを削って値下げを続ける中で、国内のクラウドベンダーはこの価格低下をどう見ているのかも気になるところです。
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