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ビアマウント/高尾山

毎年夏の終わりに高尾山のビアガーデンに行こう、という企画が持ち上がるのですが、なぜかいつも雨予報。今回も降水確率は50%だったのですが、これ以上待ってもキリがない。ナポレオンは天候を気にしてアルプスを越えたわけではないはずじゃ。
新宿からわずか40分。駅を降りてすぐに登山口。駅舎は清潔でトイレなんて高級ホテル並み。ここまで徹底的に観光地化された山は珍しい。
我々の目的は登山ではなくビアガーデンなので、リフトで上がるところまで上がる。驚いたのはお一人様の多さ。すれ違うリフトはかなりの確率でシングルライダーです。
せっかく遠くまで来たので、ついでに山を登ってやる。
標高は599メートル。東京スカイツリーより低い。有名な割に極めて親しみやすいライト層向けのお山です。
昔々に来た時よりも、外国人観光客が大幅増加。なかなか渋い選択ですよね日本に旅行に来て高尾山を目指すなんて。
リフトを降りてから小一時間で山頂着。ここまで感動の薄い山は稀である。
気を揉んだお天気ですが、何のことは無い、薄い曇り空が広がる程度でした。時折青空から光が差し込み幻想的。
17時にもなればお茶屋や薬王院など、ほとんどの施設はクローズド。人影も少なく、独特の味わいを醸し出し始めます。
さてさてお目当てのビアガーデン。2時間食べ放題飲み放題で3,500円。ビアガーデンでは都内屈指の安さでしょう。
600席を有するメガビアガーデンながら、盛夏の土日であれば1,000人待ち2時間の行列となります。我々は9月中旬の山登りだったので当然に待ちは無し。
意外にもビールの種類が豊富。私は好みのハートランドを注文です。
今年で開業50周年。良質なエンターテインメントは50年経っても色あせることはありません。
100種類以上の料理が用意されており目移りします。
値段が値段なだけに味はアレ。まあ、しゃあないわな。
初めてドライブラックを飲みましたが、見かけと味わいのギャップが大きく違和感。これなら普通のスタウトのほうが好きだなあ。
八王子で獲れた野菜は新鮮で美味しかったです。キュウリが格別。
一番搾りのフローズン生もあります。ディズニーシーで非人道的な価格で搾取されることを考えると、高尾山は極めて良心的。
味はアレとか言いながら結構食べる。味玉ふたつはやりすぎた。
連れは「八王子ラーメン」なるものに挑戦。ご当地ラーメンで、醤油ベースに刻みタマネギを散らすのが特徴らしいのですが、「死ぬほど普通のラーメン」とのこと。
陽が沈むと配られるビーチボールのような不思議なランプ。こりゃ面白いと欲しくなりましたが3,240円としっかりした値段だったので断念。
新宿方面を臨む。夜景は都心の高層ビルの専売特許のように考えられていますが、山に登るという原始的な方法に拠っても充分に楽しめることができるのです。田舎臭いし品の無い客も多いけれど、何も考えずに遠くを眺めることができるという意味で、極めて有意義なビアガーデンでしょう。

これにて2015年の夏はおしまい。今年の夏も楽しかった。海には一度も行っていないので、南の国へ行って取り返すか。いや待て食欲の秋も逃すわけにはいかない。サンマにナスにマツタケに月見バーガー。とうちゃんかあちゃん四季と行事に恵まれた日本に産んでくれてありがとう。



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「東京最高のレストラン」を毎年買い、ピーンと来たお店は片っ端から行くようにしています。このシリーズはプロの食べ手が実名で執筆しているのが良いですね。写真などチャラついたものは一切ナシ。彼らの経験を根拠として、本音で激論を交わしています。真面目にレストラン選びをしたい方にオススメ。

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