Location via proxy:   [ UP ]  
[Report a bug]   [Manage cookies]                
ZAPAnet総合情報局 > ZAPAブログ2.0 > さらにパワーアップしたソニーRX100 IIIが登場!

さらにパワーアップしたソニーRX100 IIIが登場!

2014年05月16日 カメラ・写真
コンパクトデジカメ界で爆発的なヒットを続けているソニーRX100シリーズに、新たな一機種が加わりました。ソニーRX100 III(マークスリー)です。

ソニーRX100M3

今回のRX100 IIIでは、初代のRX100、2台目のRX100 IIにはなかった機能がいくつか登載されています。

一つが、ポップアップ式のEVF。コンパクトなボディはほぼ維持したまま、ポップアップ式の有機ELファインダーを内蔵してきました。このコンパクトな技術は、さすがソニーという感じがします。

実際の使用シーンでは、このように明るい日中でもファインダーを覗いて快適に撮影することができます。
ソニーRX100M3

外国の人が使っているとわかりにくいかもしれないので、週刊アスキーの人が使っている写真もありました。こんな感じです。
ソニーRX100M3

EVFを内蔵しながらも、とてもコンパクトに仕上がっています。コンパクトの犠牲にレンズがスペックダウンしていたら最悪ですが、そういうことはなく、むしろレンズはさらに高性能化しています。なんと35mm判換算で、24-70mmのズーム域で、F値がF1.8-2.8!

今までのRX100シリーズは、広角端はF1.8で明るいものの望遠端はF4.9でとても暗いものでした。それが今回のRX100 IIIでは望遠端でもF2.8!とてつもなく明るいズームレンズに仕上がっています。しかも広角端は、35mm判換算でワイドな24mm。これ一台で、風景からポートレートまで自在に撮れそうです。望遠端での最短撮影距離も30cmと、かなり寄って撮れるようになりました(RX100は55cmで全然寄れなかったので)。レンズ構成図を見ると、この通り。ボディ内部にレンズがめり込んでいて、これが小型化につながっています。レンズ交換式デジカメでは、なかなかこのようにはいきません。レンズ一体型デジカメの利点です。
ソニーRX100M3


その他、RX100 IIIの気になるところをピックアップしてみます。

■裏面照射技術により初代RX100より一段分のノイズが改善
イメージセンサーは2代目同様、裏面照射技術により初代RX100より一段分のノイズが改善されています。

■3段分のNDフィルターを登載!
RX100 IIIには、NDフィルター機能が内蔵されています。絞り値にして3段分、1/8の光量を落とすことができます。F1.8と明るいレンズなので、絞りを開けたまま光量を落として静止画を撮影できるほか、動画撮影時にもシャッター速度を落として滑らかな動画が撮れそうです。

■瞳AF搭載
α7でもおなじみの瞳AFが搭載されています。

■ポップアップ方式の内蔵フラッシュを採用
今までとは違い、レンズの真上に内蔵フラッシュを出せるようになりました。

■多彩な画面比で撮れる「マルチアスペクト記録」
3:2を標準として、4:3、16:9、1:1の4種類のアスペクト比(縦横比)が選べます。フルサイズミラーレス一眼α7の倍あります。

■180度チルト可動式液晶モニター
上方向に約180度、下方向に約45度まで角度調整ができる可動式のチルト液晶モニターが搭載されています。NEX-5Rでもおなじみのこの液晶は、自撮りするときに便利な機能です。

■全画素読み出しの動画撮影!XAVC S 50Mbpsも!
今回のRX100 IIIは、動画撮影機能が大幅にパワーアップしています。1インチイメージセンサーから全画素読み出しが可能で、記録方式には新たにXAVC Sも採用。最大50Mbpsのビットレートで、今までとは次元の違う動画が撮影可能だと思われます。3段分のNDフィルターも内蔵しているので、使い勝手はかなり良さそうです。

■5軸方向のブレを検出・補正「インテリジェントアクティブモード」を採用
動画撮影時には、フレーム解析技術によりなめらかな手ブレ補正を実現する「インテリジェントアクティブモード」を利用できます。5軸方向のブレを検出・補正することで、動画時の手ブレが大幅に軽減されます。

■2軸式の「電子水準器」
ミラーレス一眼のα6000ではなぜか省かれた電子水準器。RX100 IIIにはしっかりと電子水準器が搭載されています。


個人的に気になった部分は以上になります。RX100も3代目となり、かなりパワーアップしました。今つぎ込める技術をすべてつぎ込んだ、そんな感じさえするすばらしいデジカメに仕上がっていそうです。

そんなRX100 IIIに、何か欠点はないのかと言うと…

2代目のRX100 IIと比較したときに、RX100 IIIには「マルチインターフェースシュー」がなくなってしまったことがマイナスポイントと言えます。マルチインターフェースシューには、外付けフラッシュやワイヤレスコマンダー、クリップオンモニターなどを設置できます。これがなくなってしまったのは、人によってはかなりマイナスかもしれません。

他には、ボディの大きさがまた少し大きくなってしまいました。RX100、RX100 II、RX100 IIIのサイズと重さをまとめてみました。

機種 大きさ 重さ
RX100 101.6 x 58.1 x 35.9mm 約240g
RX100 II 101.6 x 58.1 x 38.3mm 約281g
RX100 III 101.6 x 58.1 x 41.0mm 約290g

RX100 IIと比較して、ボディの厚さが2.7mm増えました。レンズが明るくなっていること、EVFを内蔵していることを考えると、むしろよくこれだけ小さくまとめられたなという感じもします。もう一度、初代のようなシンプルで小さいデジカメの登場も望まれるところです。

最後に、気になるのはお値段。EVFを内蔵したこともあって、DSC-RX100M3の市場推定価格は、88,000円前後となっています。もはやAPS-Cサイズミラーレス一眼の最上位Eマウントカメラであるα6000よりも高い価格設定になっています。

RX100 IIIではレンズが明るくなりボケを活かした写真も撮りやすくなり、動画撮影機能もパワーアップしています。コンパクトで高性能なデジカメが欲しいなら、多少高くてもRX100 IIIを選ぶ価値はありそうです。



関連リンク