紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星が10/12〜見頃に!
Xなど、SNSにも連日写真が投稿されていて、話題の「紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星(C/2023 A3 (Tsuchinshan-ATLAS)」。
これまで日の出前の東の空に出ていましたが、よほどひらけた所に行かないと見えないほど高度が低いし、早起きもツライ……。
しかし、とうとう日の入り後の西の空に見え、見やすい高度になってくるターンとなりました!
紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星とは?
「紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星」は、2023年1月に発見された彗星です。発見当初から、かなり明るくなるのでは?と期待されていました。
彗星は、岩石に二酸化炭素などを含んだ氷とちりが混ざった天体で、太陽に近づくとその熱によって氷がガス(気体)になります。そのとき、放出されたガスやダストが長く伸びる様子は彗星の「尾」と呼ばれます。
彗星の観測チャンスは、もっとも彗星が明るくなる太陽に近づくときと、彗星が地球に近づくとき。
紫金山・アトラス彗星(ツーチンシャン)は2024年9月27日に太陽にもっとも接近し、夜明けの低空で観測されていました。
太陽への接近で壊れるのでは……と心配されていたものの、無事に壊れず、2024年10月12日の夕方に地球に最接近(日本では13日)します!
観測のタイミングは、日の入り1時間後ごろ。空が暗い場所に行けば肉眼で見えそうだと期待されていますが、明るい市街地だと厳しいかもしれません。
しかし、双眼鏡があれば、とらえられる可能性はグンと高くなります。
そこで、『家電批評』による双眼鏡のおすすめランキングから、星空案内人の目線で彗星観測におすすめな双眼鏡をピックアップしました。
ちなみに、星空案内人(愛称:星のソムリエ®)とは、「特定非営利活動法人 星のソムリエ機構」が運営する資格認定制度に基づく資格のこと。星空や宇宙について、科学的な理解や観察の技能はもちろん、文化的背景の理解のほか、それらを人に伝えるための方法など、星空案内の総合的なスキルが必要とされます。ワインを選ぶソムリエのように、いろいろな角度から星の楽しみ方を提案します。
天体観測や彗星観測におすすめな双眼鏡のポイントは?
観望会で天体観測におすすめな望遠鏡を聞かれるときもそうなのですが、倍率がもっとも気にされがちです。
でも、天体観測向けの双眼鏡で重要なのは、ライブ用途のときと同じく倍率よりも口径です。
口径の大きさは、光を取り込む量の多さ。求めるのは小さい星を大きく見るというより、暗い星を鮮明に見る、ということです。
彗星を見るなら、口径が30は欲しいところ。なので、残念ながら【エントリークラス】部門の双眼鏡は対象外となりました。
また、天体観測ではライブ用途よりも星の高度に合わせて双眼鏡を高く上げて使うことが考えられ、取り回ししやすいサイズ感や重さも重要です。さらに、購入しやすい価格だと望ましいですよね。
以上のことから選んだのが、次にご紹介する双眼鏡です!
彗星の観測におすすめの双眼鏡は?
ケンコー「ウルトラビューEX コンパクト 8×32」
- ケンコーウルトラビューEX コンパクト 8×32
- 実勢価格: ¥25,000〜
11/29(金)~12/6(金)Amazonで見る¥25,000〜
アイテム毎日更新中!楽天市場で見る¥26,800〜
- ブレの少なさ
- 明るさ
- クリアさ
- 覗きやすさ
- 操作性
- 持ちやすさ
- 携帯性
視界良好で持ちやすい正統派デザインの双眼鏡
ケンコー(Kenko)「ウルトラビューEX コンパクト 8×32」は、観劇やライブ向けの双眼鏡を人気の28製品で比較検証したところA評価となり、【ミドルクラス】部門で1位かつ、ベストバイに輝いた製品。
倍率が8倍なので広い会場向きではありませんが、明るくクリアな視界でとても見やすい双眼鏡です。演者の表情や動きを鮮明に見ることができ、ライブや演劇をより身近に楽しめます。
防振機能は搭載しませんが、不快なブレで酔ってしまうことはありませんでした。眼幅調整や視度調整などの操作性がよく、双眼鏡を持ったときのバランスがいいので重さもあまり感じません。
ケンコー(Kenko)「ウルトラビューEX コンパクト 8×32」は、明るく鮮明に像を確認でき、価格に対して性能が素晴らしく、レンズ径の割に小型で取り回しのよさも魅力でおすすめです。
- おすすめポイント
-
- 明るく鮮明に像を確認できる
- 価格と性能のバランスがいい
- 眼鏡でも快適に使える
- 幅
- 108.5mm
- 奥行
- 49.5mm
- 高さ
- 124mm
- 重量
- 375g
- ひとみ径
- 4mm
- 実視界
- 8.3°
- 見かけ視界
- 60.3°
- レンズコーティング
- ◯
- 倍率
- 8倍
- 対物レンズ有効径
- 32mm
- アイレリーフ
- 15.2mm
- 最短合焦距離
- 2m
- 防水機能
- ◯(IPX7)
- 型番
- ULTRA-VIEW EX COMPACT 8X32
明るくクリアに像を確認できる
中央の人物はもちろん、周辺の木々もとても明るく見えています。解像感がすばらしい。
十分な明るさでも暗いシーンでも◎
十分な明るさで暗いシーンでも◎。対物レンズ有効径は32ミリですが、とても明るく感じます。エントリーモデルは21ミリが一般的なので、比較するとレンズの大きさがわかります。
メガネを掛けても快適に使える
ねじることで長さを変更できるアイカップで、メガネを掛けた状態でも快適に使えます。視界も広く見やすいです。
双眼鏡で都心でも彗星観測を楽しもう
ということで、口径の割に軽量コンパクト、スペックに対してリーズナブルなケンコー「ウルトラビューEX コンパクト 8×32」が紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星の観測にはおすすめ。
これから10月の下旬にかけて、紫金山(ツーチンシャン)・アトラス彗星はどんどん高度が上がって見やすい位置になるものの、明るさはどんどん落ちて見えにくくなります。でも、双眼鏡があれば、観測のハードルをかなり下げてくれます。
実際、2020年に地球に接近したネオワイズ彗星が肉眼では見えない明るさ3等級のとき、双眼鏡を使って、都心でもベランダで見ることができました。
双眼鏡でも見えるのでは、と言われるくらい明るくなる彗星は珍しいので、ぜひ気になったら観測に挑戦してみてください。すでにライブ用に購入された方も、空に双眼鏡を向けてみてはいかがでしょうか。
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