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中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2023年12月の販売台数を発表した。理想汽車(Li Auto)は過去最高の5万台強で1位となった。華為技術(ファーウェイ)が打ち出すEVブランド「問界(AITO)」は2万台を超え、2位に順位を上げた。
23年通年の販売台数は、理想汽車が37万台超と圧倒的な強さを見せつけ、首位に輝いた。2位は蔚来汽车(NIO)の約16万台、3位の零跑汽車(Leap Motor)と4位の小鵬汽車(XPeng Motors)はいずれも14万台強だった。22年通年の販売台数トップだった哪吒汽車(NETA)は大きく順位を落とした。
以下に、23年12月の販売台数上位5社とそれぞれの年間販売台数データをまとめた。
1位:理想汽車
理想汽車(Li Auto)の23年12月の販売台数は、前年同月比137%増、前月比で23%増の5万353台だった。ここ数カ月は販売台数を順調に伸ばし、6月に3万台突破、10月に4万台突破、そして12月には5万台の大台を超えた。23年通年の販売台数は37万6030台と他社を大きく引き離し、新興EVメーカーのトップに輝いた。
24年1月1日、創業者兼CEO(最高経営責任者)の李想氏は「24年はより高い目標を設定した。年間販売台数は80万台、単月販売台数は最大で10万台を目指す」と宣言した。
2位:AITO
自動車中堅の賽力斯集団(SERES)と華為技術(ファーウェイ)が共同運営するEVブランド「問界(AITO)」は、23年12月の販売台数が前年同月比141%増、前月比で30%増の2万4468台だった。うち、人気の新型スポーツ用多目的車(SUV)「M7」が2万600台と大きく貢献した。23年通年の販売台数は9万4380台となり、22年の7万5000台を超えた。
3位:小鵬汽車
小鵬汽車(XPeng Motors)の23年12月の販売台数は、前年同月比78%増、前月比では横ばいの2万115台だった。23年通年の販売台数は14万1601台で、年初の目標20万台には遠く届かなかった。
4位:零跑汽車
零跑汽車(Leap Motor)の23年12月の販売台数は、前年同月比119%増、前月比で1%増の1万8618台だった。10〜12月期に実施した値下げキャンペーンが販売台数の増加につながった。23年通年の販売台数は14万4155台と前年比で29%余り増加した。
5位:NIO
蔚来汽車(NIO)の23年12月の販売台数は、前年同月比14%増、前月比で13%増の1万8012台だった。 23年通年の販売台数は16万38台となり、年初の目標25万台には全く届かなかった。
同社は23年、アラブ首長国連邦(UAE)の政府系ファンド「CYVNホールディングス」から2回の資金調達に成功。今後の市場競争に備えるという。
哪吒汽車(NETA)は、23年12月の販売台数が前年同月比34%減、前月比で59%減の5135台と全く振るわなかった。 23年通年の販売台数は12万7496台だった。22年は新興EVメーカーでトップの販売台数を誇ったが、23年は5位と大きく順位を落とした。
EV最大手の比亜迪(BYD)は、23年通年の販売台数が61.9%増の302万4400台となり、年初の目標300万台を上回った。同社は23年、乗用車の販売台数で中国トップ、プラグインハイブリッド車(PHV)を含む新エネルギー車(NEV)の販売台数では世界首位となった。
業界の予測によると、24年の中国の新エネ車販売台数は1100万台と前年比で230万台増加し、浸透率40%の大台に乗る見通しだという。
(36Kr Japan 編集部)
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