セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
中国発の格安越境EC「Temu」は2022年9月に米国でサービスを開始して以降、猛烈な勢いで売上高を伸ばし続けている。36Krの調べによると、24年1~6月の流通取引総額(GMV)は約200億ドル(約3兆1000億円)に達し、23年通年の180億ドル(約2兆8000億円)を超えた。
先発の中国系越境ECの年間GMVが200億ドルに達したのは、ファストファッションが人気の「SHEIN」がサービス開始から9年を経た21年、動画共有アプリ「TikTok」のEC機能「TikTok Shop」はサービス開始から3年を経た23年だった。
Temuはすでに、北米や欧州、アジアなどの70カ国・地域以上に進出し、新規参入した市場でも急成長を続けている。例えば、ブラジルではサービス開始からわずか1カ月余りで最もダウンロードされたアプリとなり、直近30日間のダウンロード数は500万回以上に上った。ブラジルは、米国に次いでTemuアプリのダウンロード数が多い市場となっている。
現在のところTemuの最大の市場は米国だが、少額輸入小包の関税を免除する「デミニミス・ルール」の審査が厳格化されるなど、越境ECへの風当たりが強くなっている。Temuは単一市場への依存から脱却するため、米国市場の比重を減らす方針だとみられる。米テック系メディア「The Information」によると、Temuは24年の流通取引総額(GMV)に占める米国事業の割合を、現在の6割から3割に引き下げたい考えだという。
※1ドル=約154円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録