「鎌倉 北じま」@鎌倉(☆☆彡)


 鎌倉の奥地に素晴らしい和食のお店があります。

 「和久傳」出身の北嶋靖憲の大将が、どこにこんなものがと思う様な神奈川の凄い食材を使い、京都仕込みの和食を京都まで行くことなく味わえます。

 そのため予約は困難。現在ぼくが唯一次の予約をとって帰っているお店でもあります。

 

住所:鎌倉市大町4-3-18
電話:0467-73-7320
定休:不定休(完全予約制)
営業:18時〜(昼は貸し切りのみ対応)

 

 場所は鎌倉でも大町の駅から遠くの方。よくぞこの立地でお店をしようと決めたと感嘆するくらい。この場所に絶対に一見で入る人は通りません。
 緑に包まれた平屋の古民家リノベーション型のお店。
 店の前には駐車場2台分で、石畳のエントランスに紫陽花や竹が鎌倉らしい。

 中に入れば穏やかな照明の和の空間で、向かって左にダイニングです。

 ダイニングは大将のいる厨房に面した横並びのカウンター。
 壁に一輪挿しがあるだけのすっきりした空間です。

 黒い塗りの盆に木の箸と手ぬぐい。手ぬぐいは持ち帰れます。

 

23年3月13日夜の来訪。

 18時にお誘いいただだいてカウンターに。
 2021年7月15日から1年半ぶりです。
 左にはお一人様、「車力門 おの澤」@四谷三丁目の3人、ぼくら、右は日銀総裁が下っ端みたいなことを言っている偉い高齢の方々2人。

   
キミノウメ 800円

 前回来た時はキミノユズでしたから。
 
おまかせコース 27500円
 おまかせのみです。

 

 ガラスのお猪口に座付きの桜湯。

 

 フグの白子のスリ流し。手前の飾りには桃の花の蕾の枝。
 上にあるほろ苦いフキノトウの葉は少しドライに。サイコロ状の繊細な厚揚げ。そして香り付の陳皮。
 熱々で当然のことながら美味しい。

 

 イバラガニモドキという鎌倉で取れる蟹のちらし寿司。
 上に錦糸卵。結構たっぷり使われている蟹の身は大きく驚く美味さ。インゲンとレンコン、味付きの椎茸が混ざっています。
 こんなに美味しい蟹が鎌倉周辺で獲れると聞いてびっくりです。

 前回と同じく真っ赤に熱せられた炭火を押し当てて直接皮を焼く。

 当てている大将は熱いのでしょうが、もう慣れたと言っていました。目の前のカウンターに座っていて熱いのに。
 それにしても素晴らしい香り。

 皮目を焼かれていたのは神経締めの赤ムツ。
 なんて美味いんだ!!!
 塩と醤油と山葵でいただきます。
 

 江ノ島蛤の変わり椀。
 白濁した汁は蛤の旨みたっぷり。蛤の殻はなく、大きくぷっくりした身が2つ。
 上には細く切ったごぼうと三つ葉と人参。
 江ノ島でこの大きさの蛤がとれることにも感銘を受ける。

 ところで、ここで厨房にやってきたのが全国の有名店に魚を卸す長谷川大樹さんが。はま大根、明日葉、クコの葉を持ってきたと嬉しそうに言っていました。毎回のことかと思ったら、今回始めて、実にレアなことなのだと。

 

 魚は昨日釣ったというカツオ。目の前で皮をはぎ、切り分けてくれています。
 その心臓はレア。弾力があり美味い。
 塩は米と一緒にプレスした塩辛くない塩でした。

 

 なんと相模湾で獲れたという高級魚クエ。その木の芽焼きです。
 目の前で炭火で焼くのですが、その煙も凄いことになっていました。換気扇をつけたと言われていましたが、静音設計の高いものにしたら出力が足りなかったのだそうw。
 上にはカリカリとした鱗を散らしています。
 水深の浅い場所のクエしか使わず、生存競争に勝ち残った水深の浅い場所の魚は美味しいと言っていました。

 

 明日葉とウドと利休麩の白和え。
 さっき持ってきたてのを使っているそう。
 これがまたとても美味しい。

 

 アンコウのおかき揚げ。香ばしいおかきの衣が美味しい。アンコウの身もプリプリ。生きて捕まえられたものだそう。

 それにあん肝。一緒に食べるとより美味しい。

 そして小さなツボにはゼラチン質な皮の煮凝り。

 

 鰤しゃぶ。枯らしたような色合いのカツオを目の前で切り分け、スープで火を通し、上に九条ネギを盛って提供。

 見はもちろん美味しいが、そのスープもとても美味しい。
 鎌倉周辺の食材に拘って素晴らしい料理を出されていましたが、ネギは流石に京都の九条ネギでした。

 

 このあとは飯物5種からの選択。せっかくなので小サイズ5種類全部。

 最初に太刀魚の棒鮨。肉厚の太刀魚のもの。酢飯はそれほど主張してこない。

 イバラガニもどきの蟹の炊き込みご飯、土鍋で炊かれたもの。

 一緒にしじみの味噌汁。赤出汁でとても美味しい。
 このときに、新しく入ったという寿司屋の息子さんが提供してくれたのですが、東京の修行先を聞くとなんと「初音鮨」@蒲田だそう。近い将来横浜に名店が誕生しそうと感じる。

 ミンククジラのラーメン。魚のアラの出汁にミンククジラの油を浮かせたという。上には鯨のベーコン。細麺は縮れた硬めでなかなかに美味い。ネギが「めじろ」と同じ切り方で泣けました。

 タコの玉じめ丼。
 柔らかく煮込まれたタコの天麩羅の下にとろとろの玉子を乗せたご飯の小丼。

 アンコウの雑炊。先程のアンコウの雑炊は贅沢すぎる旨さ。その身もぷりぷりして美味しいのですが、なんと目玉を入れてくれていました。

 

 湘南ゴールドの器にそのババロア。和食の店とは思えない美味しさ。
 

 鶯餅。粒あんにむっちりした餅。

 

 締めは大将が淹れる抹茶。

 

 カウンターは年内いっぱい。個室をオープンするので6月の個室は取れるのだそう。4人から6人までとのことでした。ということで、個室の予約をとって帰りました。

  
 

鎌倉 北じま日本料理 / 鎌倉駅
夜総合点★★★★ 4.5

「鮨 浜はち」@桜木町(☆)


 横浜本場市場の仲卸浜八直営の本格江戸前鮨。

 有名店の調理をなぞった感じの鮨ですが、ネタがよく品数多くてコスパが良い。

 大将をはじめとしたスタッフの客あしらいがよくなると化けるかもしれません。

 
住所:横浜市中区桜木町1-1-93
電話:045-663-3660
定休:月・火曜
営業:17時半〜19時半/20時〜22時(土日12時〜14時/17時半〜19時半/20時〜22時)
 

 桜木町駅新南口の方のガード下で、シャル桜木町アネックスの裏手になります。

 中に入ると白木のカウンターで席は8席。和の空間はきっちり綺麗に作られています。
 若手職人の寿司を他の寿司無とありますが、この日は握り手は乾さんという方。

 最初に木箱に並べられた本日のネタを見せてくれます。

 

25年1月16日夜の来訪。

 横浜古参のフレンドが報告していたので、気になり、即食べログから20時で申し込み。時間通りに始まります。

 飲み物は冷たい緑茶を。

 
日替わり地魚赤酢にぎりコース 8800円

 最初に有明産の海苔と赤酢のシャリを少量いただく。

 「初音鮨」@蒲田でもこういうのがあったなと思うが、ちょっとピンとこない。合わせたてなのに言われているほど酸味がこない。海苔のためかな?
 

 握りは生本鮪の中トロから。煮切りを塗っています。
 流石に冷凍物でないからかとろけるように美味しい。
 

 長万部産の北寄貝。塩と酢橘。叩くと縮む活きの良さ。コリコリした水管に貝柱と一緒にいただく。

 

 茨城県産根芹のおひたし。芹は根まで美味しくいただけるのだなぁ。香りが良かった。
 

 豊後水道のカワハギの握り。白身と肝と。
 

 トキシラズ。

 焼きたてをほぐして。いくらを乗せて。小丼的にいただく。プチプチのイクラはやはり美味しい。
 

 焼きナスのおひたしのとろろがけ。上に山葵。香ばしく香り良いとろけるナス。
 

 舞鶴の寒鰤。鉄串を打って塩を振りガス火で炙る。

 スライスして少し厚みのある身の上にポン酢を混ぜた大根おろし。
 

 天草産のコハダの赤酢締めの握り。
 酸味が程よく美味しい。
 

 ホタテと寒菜花の茶碗蒸し。
 量が少ない気もしましたが、きちんと美味しく適量に思える。菜花にしっかりしたホタテが良かった。上には甘みのある餡。
 

 函館産のマダコ。茹でたて。

 塩をしていますが、薄い。歯応えは素晴らしい。
 

 昆布ガリ。
 

 本鮪赤身のヅケの握り。上に和芥子。味は良い。
 

 温かい緑茶。
 

 兵庫県赤穂産の真牡蠣。昆布を下に敷いた松前焼きで。昆布は硬いので食べない。その旨みを少しレアな牡蠣にうつしているのですが、これはそれほどでもなかったな。
 

 佐渡のアオリイカの握り。塩と酢橘で。
 

 北海道釧路産の茹でたてタラ白子ポン酢。上に黒七味。流れ出す白子に程よい黒七味で美味しい。これは素晴らしい。
 

 対馬産の煮穴子の握り。ツメはトロッとしてますが、分量のバランスはまだまだかな。ネタとシャリと味付けのバランスは悪いので、美味しくはない。
 

 群馬県産上州ネギ。上からアマニオイル。中がトロッと美味しい。
 

 三重県名屋裏産の真鯵の握り。アサツキのペーストを乗せて。小ぶりでそれほど感銘は受けず。
 

 ガスバーナーで炙ったメヒカリ。

 茨城県日立産のメヒカリと赤酢のシャリの出汁茶漬け。
 

 北海道宗谷産の毛蟹。

 ほぐし身と赤酢のシャリを混ぜ合わせておにぎりみたいになってきた。
 

 べったら漬け。甘しょっぱくて美味しい。
 

 三崎の金目鯛の煮付け。シャリの上に。ソース!?
 

 手巻きの雲丹。たっぷりの雲丹に山葵。
 

 生本鮪の中トロの赤身の巻物。

 ほぼ具で美味しい。

 

 魚介の白湯スープ。濃厚で塩分もしっかり。
  

 玉。硬めのスポンジくらいの食感。少し甘い。
 

 とちあいか。甘味は薄い。普段でもとちあいか自体それほど美味しいと思わないんですよね。
 

鮨 浜はち寿司 / 桜木町駅馬車道駅日ノ出町駅
夜総合点★★★☆☆ 3.0

「nôtori(ノウトリ)」@富士山(☆☆彡)
https://notori-fuji.com/

 「La Grenouillère」で研鑽し若手料理コンテストRED U-352021年グランプリに輝いた弟の堀内浩平シェフと「Michel Bras TOYA Japon」@洞爺湖でソムリエをしていた兄の堀内茂一郎氏の兄弟が2024年8月23日山梨県忍野村にオープンした宿泊出来るレストラン・オーベルジュ。

 9割以上山梨県の食材を使用する富士北麓キュイジーヌのはどの皿も素晴らしくホスピタリティも最高。店名のnôtoriとは富士山の山梨県側で春先から初夏にかけて雪解けが進んで山肌に残った雪が鳥の姿に見え、その雪形の名称の農鳥から名付けられたそうです。

 まさにこの店のために旅行する価値のあるお店。すぐに予約困難になりそうです。

 

住所:山梨県南都留郡忍野村忍草3192-8
電話:不詳
定休:不定休・完全予約制
営業:17時半〜22時(土日祝11時半〜15時/17時半〜22時)
 
 車で伺いましたが、忍野の主要な道路沿いではなく、車1台が通れる砂利道に入り、奥に行った場所にありました。最初通り過ぎましたので、分かりにくい場所にあります。富士山駅からは10分くらいだと思います。

 胡桃と栗の林の中にある黒っぽい平屋の建物で、左の棟がレストラン、右の棟は1組だけの宿泊スペースだそうです。
 その中央にシンプルなウッドの入り口。店名が左に。

 中に入るとスリットのように向かいの林が見える風除けスペース。

 左にベンチシートのある待合。右はすぐに宿泊の部屋につながっています。

 待合に続いて、厨房を囲むようなL時型のカウンターのダイニングに。大きな窓からは明るく外の光が入り、瓶に詰め込まれた各種食材が並ぶ素敵な空間。壁の塗りもこだわりを感じます。

 最初に外のテラスで寒い中最初の飲み物をいただく。
 向かって右から庭に出ることができ、ウッドデッキに薪ストーブがあり、山梨の手入れされた林を見ながらいただけます。

 ダイニングから見える場所には薪焼きの台が見えます。

 一面枯葉で覆われていますが、この辺りは栗と胡桃の木だそうで、実際野生の猪がきては落ち葉の中からくるみを掘り起こして食べていました。
 

 マスカットベリーAのホットワイン。アルコールは飛ばしてあります。これが身に染みて美味しい。山梨の作家さんのグラスも素敵。

 それに木の切り株の皿に、筍芋のスライスのチップスとピューレとソテー。これを一口でチップスごといただく。ほんわりと芋の味に油の味わい。
 
季節のコース 30000円
 12時5人で予約しましたが、一人熱発のためキャンセル。4人で対応していただき、それでも貸切にしてくれていました。
 ペアリングまで込み込みでこの価格なのだから凄い。
 

 メニューはグレイの封筒に西島和紙工房のドクダミ染めの手漉き和紙に。ネット環境は悪いので、WiFiに繋がせていただけます。
 松ぼっくりのついた枝と一緒に。
 

 ノンアル最初の一杯はハーブティーのコンブチャ。シソ科の多年草であるカキドオシを使っているとのこと。酸味があり爽やかに美味しい。
 
鬼胡桃

 胡桃の木から作ったという木の皿に胡桃の殻を盛り付け、上に乗せています。
 サクッと食べられるタルトに、千野ファームの縄文スイートポークの自家製パンチェッタと炒めた玉ねぎ。削り下ろした鬼胡桃とオキザリス、仕上げに3月に穴を開けてとったという胡桃の木の樹液のシロップです。

馬刺し

 伯爵という品種のジャガイモをロール状にフリットにして中に5種類の馬肉を詰めています。ロースは生肉、ハツとバラ肉は軽く加熱し、モツは薄く味噌煮込みにし、この4種類を卵黄とネギのオイルで和えて詰めているいるのだそう。上にさらにローストしたネギ。最後の馬肉であるタテガミは塩と香辛料でラルドにし、薄くスライスして乗せています。そして上にナスタチウムの葉。
 仕上げに4時間オーブンで加熱して炭化させた山梨のライムを削りかけています。
 それに合わせるように中にもフィンガーライムが入っているのだそう。
 じゃがいものロール状のフリットはパリパリ。色々な馬肉にじゃがいもの旨みがたまりません。塩は薄めかな。
 

 南部町のまるわ茶園の手積みの南部茶の浅蒸しを低めの温度で淹れた緑茶。玉露のように美味しい。


 大きな暑い白い皿に。北杜市の作家のもの。
 下に発酵させた蕪のピューレ。同じ蕪をバターで焼いてカリッとさせたものを載せています。優しい甘味が最高。酒粕を少しだけつけているそう。
 上には百之助蕪を生の状態でスライスしてまとわせています。
 緑は蕪の葉のチップス。
 小さな緑はゴールドクレストウィルマというハーブ。山椒や柑橘の香りのするハーブです。
 そしてそこにオオアマゴのいくら。甲州ブランデーで香り付けした金色の卵です。
 

 自家製のストラチャテッラを作る時に出たホエーと山梨のピーチ、山梨の酢橘のシロップ。ホエーらしくまろやかで甘い。
 
にんじん

 下に黄色いニンジンのピューレ。ころ柿をいも焼酎で戻したものと山梨のブラッドオレンジの塩漬けを和えたものを乗せています。さらに自家製のストラチャテッラのチーズ。
 味付けは山梨の温泉の塩とミッションという小豆島産の辛口オリーブオイル。
 そこにサーモンのように見えるのは薄切りで重ね合わせている加熱してあるニンジン、生ハムは縄文スイートポークの24ヶ月熟成の生ハムのスライス。
 スプーンで絡ませながら一緒にいただきます。ころ柿とニンジンの優しい甘味が美味しい。

 中国の野生の烏龍茶がベース。山梨の桃の花を乾燥させたものとイチジクの葉のお茶。
 
鯉 豆腐

 鯉。山梨の湧水で育てた鯉で泥臭くないく品質が高い。
 下に鯉と合わせた大根餅。ゼラチン質の鯉が格別に美味しい。
 その上には山梨県の豆腐を湯豆腐のイメージで。薪で焼いた鯉のアラから取った出汁を含ませたものを載せています。わさび、山梨県の無農薬アーモンドのペーストとアーモンドに少量の甲州味噌。さらにまた鯉の出汁をかけて、無花果の葉のオイルを。最後に上焼いたアーモンドと鯉節を乗せています。
 

 サフランと柚子、レモンマリーゴールド。

 爽やかな柑橘系のドリンク。

根セロリ 手長海老

 陸作信玄えび。温泉水を使ってくるられている鬼手長海老です。下に根セロリのピューレ。その上にパスタ状の根セロリとしなやかな自家製パスタ。山梨のサフランとレモンのソースを絡めています。その上に半生のエビとその海老味噌にビスクソース。
 とにかく素晴らしい。
 

 ゆめかおりのブリオッシュ。ローズマリーを入れて。

 外側はほろっとカリッとしていて、中はフワフワで熱々。来店に合わせて焼いているそうです。美味しいのでおかわりしてしまうくらい。
 

 あぶらちゃん(油瀝青)という香木の葉を揉んで乾燥し、発酵させたもの。

 これを水出ししたお茶で香り高い。
 
ヒメマス 香茸

 富士五湖の西湖のヒメマス。
 水かけ菜のクリーム煮を下に。
 米粉で焼いたヒメマスをその上に。その身と身の間に香茸のデュクセルを挟んで焼いているそうです。
 ソースはヒメマスの出汁と香茸のソース。

 香茸は大好物。

 添えられているのはサッパリさせるために千切りの発酵ヤーコン。
 

 口直しで。下に先ほどのお茶のあぶらちゃんのゼリー。冬柿のシャーベット、その上にライムをかけています。
 

 山梨のキハダで作られているトニックウォーター。日和 kizashi (キザシ) トニックウォーター 黄檗です。

 そこにクロモジのエッセンス。香り付けに山椒を。
 
芽吹き

 これこそ2021年RED U-35の料理。
 ジビエと野草の融合系。
 クッサンという竹炭を練り込んだシュー生地を揚げたゴツゴツした黒い卵の殻のような軽い生地。
 これが割れて、中から芽吹いた緑や土が見えるようで素敵。
 中にはジビエで猪のシンシン、小鴨のロース、鹿肉と鴨肉のミンチが入っています。鹿肉が好きではないと伝えてあったので、ぼくのだけ富士山ワインラムの仔羊にしてくれていますが、十分に美味しい肉団子でしたが、ああ、鹿が苦手と言わなきゃよかったか。
 ソースはジビエの出汁にクロモジの香りを移したソース、玉ねぎのピューレと黒ニンニクのピューレ。そこにこちらの庭で採れたハーブと野草を添えています。
 崩して混ぜ合わせて食べると良いと。
 これは毎回楽しみな料理です。

 山梨の和紅茶をベースにホーリーバジル、ビーツ、赤く熟した山椒を加えたお茶。
 

 甲州牛のシンタマ。ラードをまぶして2ヶ月熟成させたものを外の薪火と店内の炭火で焼き上げた肉。
 発酵じゃがいものピューレと小松菜と白菜の蒸し煮。
 ソースはグレースワインの周五郎に牛の出汁と富士吉田でシェフが取ってきたトリュフを加えたソース。
 さらに上からそのトリュフを削りかけてくれます。
 牛肉の火入れがロゼで素晴らしく美味しい。
 

 別添えでブーケサラダ。うえのはらハーブガーデンのものでブーケ状に束ねているサラダです。7年熟成のバルサミコとオリーブオイルのドレッシングをかけて仕上げています。
 

 焙じ茶。

 南部町のお茶を焙じたてで。
 
やさいめし

 兄弟のお母様の料理がベースの家庭料理。
 野菜汁をご飯に混ぜて。上に美しく野菜やエディブルフラワーを盛り付けています。

 戻し椎茸の出汁の混ぜご飯の料理がイメージ。米は土鍋で炊いた農林48号。椎茸醤とトマト醤を混ぜ込み、20から30の野菜を混ぜ合わせてだされます。
 確かに美味しい。
 添えられたスープはこれまでの全部の食材の出汁。ご飯にかけてもいい。コンソメのようで実に美味しい。

 さらにすりおろした大和芋もつきます。
 

 イチゴの発酵ピューレとロウゼラニウムのムース。ハーブスタンドのジンのアイスクリームをのせ、フレッシュな苺と発酵させた蜂蜜を。ガマヅミの実とクロモジのジュレを最後にかけています。
 上に蓋をするように薄い飴が添えられていました。
 これも美味しい。
 

 ハーブティー。小さなグラスで。
 
洋梨

 ほとんど洋梨。右がラフランス。アイスとコンポートとピューレ。真ん中にシャンティクリームを挟んで。
 左はスチュルーデル生地で巻いてバターで焼いたもの。中にカスタードクーリムをちょっとだけ加えています。
 

 タンザニアのコーヒー。ビターで美味しい。

林檎 サフラン

 りんごの球体。中は溶け出るジュース。右にザクザクなサフランのラスク。
 
 メニューは2ヶ月で総替わりしているとのこと。

 ノンアルでもアルコールでもペアリング込みで30000円。
 三つ星でないのは少数多皿だからかもしれません。もう一度行ってよければ上がってしまうと思います。
 
 それにしても今、山梨が熱いのではないか、と感じるランチでした。
 鎌倉野菜を都内のシェフがこぞって使った時期があったように、陸作手長えびをはじめ山梨の食材を使う東京のシェフが増えそうだし、山梨へと足を運ぶフーディーも増えそうだなぁ。
  
 同行の皆の電車の関係もあって、早めの進行でお願いし、12時開始で14時半過ぎには終了。通常は3時間かかるのでご注意を。

 

nôtoriイノベーティブ / 富士山駅
昼総合点★★★★ 4.5

「TREX KAWASAKI RIVER CAFE(トレックスカワサキリバーサイドカフェ)」@小島新田(☆☆)
https://www.trex.style/cafe/

 GDO茅ヶ崎ゴルフリンクスに併設されたカフェレストランと同じ経営のカフェ。茅ヶ崎のカフェは昨年7月から休店状態のようですが、こちらはバイク乗りや愛犬連れの人でごったがえすほど人気。

 通りかかる時にちょっと寄って食べていくなど、憶えておきたい。

  
住所:川崎市川崎区殿町3-25-11 The WAREHOUSE 1F
電話:044-277-5400
定休:無休
営業:11時(土日祝9時)〜21時
  

 殿町インターチェンジで降りて右に曲がったところ先左に進むと突き当たりの駐車場に入ります。

 そこにある建物がホテルでその向かって左側に大きなレストランがありました。黒い前面にガラス張りの外観でとてもお洒落。

 中に入れば、そこに白いポルシェ。右側には自転車窓が置いてある活動的な空間です。

 コンクリートむき出しの壁と天井で吊り下げられた照明やダウンライトで照らされています。大きな低いソファー席やテーブル席そして8人が与えるカウンター席などが並んでいます。200人入るというのもうなづけます。

 

25年1月3日昼の来訪。

 ネットで正月も営業していることを確認し、愛犬と一緒にドライブに出かける。アクアラインの渋滞に巻き込まれて1kmも待ってしまった。

  
十種野菜のペペロンチーノスパゲティ 1600円

 鉄鍋で供されるペペロンチーノ。刻んだニンニクたっぷりでオイルは乳化されていませんが、塩気がしっかりいるし、味はとてもよかった。
 野菜はブロッコリー、インゲン、カブ、大根、セロリ、ズッキーニ、ブロッコリースプラウト、シメジなど。
 
ピッツァファイブチーズ 2200円

 燻製されたチーズのスライスも乗る5種類のチーズのピッツァ。パン生地のような感じのピッツァできちんと美味しい。蜂蜜付き。
 
イヨシコーラ 800円

 伊良コーラです、以前、港南台に成城石井があった時に買って飲んだ記憶があります。
 生姜の香りがしっかりしていて、炭酸はきつくなく甘い。
 
 羽田空港が見える多摩川沿いまで散歩して、この後は13時には帰ってきました。

 

TREX KAWASAKI RIVER CAFEカフェ / 小島新田駅天空橋駅
昼総合点★★★★ 4.0

「オステリア チリエージョ」@上大岡(☆彡)
https://www.facebook.com/profile.php?id=100046663851742

 上大岡在住であれば週1回通うであろう美味しいイタリアン。ピッツァまである料理はどれもしっかり美味しく、居心地良く、飲み物も美味い。知れ渡ってしまうと入れなくなるお店だと思います。

 

25年1月9日夜の来訪。

 仕事が終わって「はま家」に行ったが、駐車場は満車で駐められなかった。それならと環状2号線を流して上大岡に。
 これだけ美味しいお店に予約なしでも入れるところが上大岡らしい。
 
ブラッドオレンジ 800円

 美味しい。タロッコでしょうか。
 
パンチェッタのトマトカルボナーラ リガトーニ 1900円

 赤いチーズのソースを絡めたショートパスタのリガトーニ。短冊状のパンチェッタと玉ねぎが入っています。上には削ったリコッタチーズとイタリアンパセリ。きちんと美味しい。やはり間違いないお店です。粗挽きの黒胡椒がかかっているともっとスパイシーで美味しいかな。

 

静岡産青木農場もも肉とじゃが芋のロースト ローズマリー風味 3100円

 完璧です。パリッとした皮にジューシーな鶏もも肉。味付けは塩。面白味はないけど、間違いなく美味い。ジャガイモのローストにローズマリーとセージかな?

 

無花果の入ったチョコテリーヌ 800円

 ワインで煮込んだ無花果が入るチョコレートの塊!!
 これでもかとチョコが食べられます。
 
エスプレッソ 350円

 これも美味しい。

 

オステリア チリエージョイタリアン / 上大岡駅港南中央駅
夜総合点★★★☆☆ 3.5