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言語聴覚士(ST)のつぶやき

言語聴覚士(ST)のつぶやき

小児のST(言語聴覚士)をしています。
訓練方法などはあまり書く予定はなく、訓練室での出来事を書いています
※個人情報がわからない様に書いています。

ブログの内容は個人的な見解として述べています。
また、個人が特定できない様に、状況を詳細に記述する事ができません。ご了承下さい。

私の最初のブログです。↓
https://ameblo.jp/yazzuu/entry-12823570487.html

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
とあるクリニック外来に常勤勤務して十数年です。


お子さんの就学にあたり、支援学級か、普通学級かを決めるときは、
親御さん、数ヶ月をかけて決定します。
それまで、あちこち見学に行ったり、教育委員会、園の先生、ドクター、私のような者他、に色々意見を聞き、
最終的に親御さんが決定します。

当院の場合、訓練時の様子と、標準検査の結果で、アドバイスをします。
※あくまでも、私個人の考えとの前提でお話します。

数年前の話です。

その子(以下Aくん)は、お母さんが年長の夏頃から色々見学に行き、
担当のドクターや、園の先生、見学に行った支援学級の先生や普通学級の先生からもアドバイスを受けていました。
私の考えもお伝えし、それらは共通して、Aくんには支援学級があっているのでは?
との結果でした。
その後、教育委員会でも支援学級が妥当という判断が出ました。
お母さんも支援学級に入れよう、と決心し、支援学級と最終決定しました

12月までには、支援学級と決まって、あとは、入学式を迎えるだけでした。

でも、3月に入ったある日のこと、入学まであと2週間くらいで、Aくんのお父さんが反対しだして
急遽、普通級で小学校生活をスタートすることになりました。

今まで、何も言わなかったくせに、なぜか今更あれこれ言い出し、最終的にはひっくり返してしまった。

突如、横から顔を出して、決まったことに口を出す。

こういう人はたいてい、子どもを直視していないし、現実がわかっていない。
学校にも多大な迷惑がかかる。

大どんでん返し。私は、勝手に「ちゃぶ台返し」(昭和ですみません)と呼んでいる。

実は、割とよくある話なのです。

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
クリニック外来に常勤勤務して、十数年です。


定型発達で発音を治すために来ていた年長の女の子。
正音での発話が可能となり、この度、訓練終了となりました。👏

最終日に素敵なプレゼントをいただきました。
私の似顔絵です↓


※掲載については親御さんの許可をとってあります。


私って、こんなに可愛かったっけ?

そりゃぁ、シワもシミも肌のたるみもほうれい線も描かれていないし、

ボディだって、実際の半分くらいスリムに描いてくれている、


私、50代後半ですが、詐欺と思われてもいいので、私のアイコンにしたいです❣️。


素敵なプレゼント、ありがとうございます😭

発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
クリニックに常勤勤務して、十数年です。

色々なご家庭が来院されますが、今回は、パパママのご夫婦の話をします。


お子さんを通して、様々なご夫婦に出会いましたが、

当院に来られるご夫婦で1番多いのは、
①困りごとが共通している夫婦(意見が一致している夫婦)。
お子さんの状況をパパママ双方が把握しているケース。


その次に多いのが、
②ママだけが、お子さんの状況を把握しているケース。
パパは、お子さんのことを知らない。

子育てはママ任せなのか、仕事が忙しいのか。。。

その次は、
③お子さんの状況、困りごとが一致しないご夫婦です。

子どもに対しての、パパの困ってる事と、ママの困っていることが違っていて、

一方が気になることに対し、もう一方は、全く気にならない。

価値観の違いなので、意見が一致しないご夫婦は珍しくないです。


でも③の中でも1番困るパターン

パパがママの困りごとを知らなくて、ママもパパの困りごとを知らないパターンです。
夫婦でお子さんに対する困りごとが一致していないだけでなく、
お子さんに対しての、お互いの困りごとを知らないんです。
※気にしないというより、相手が何に困っているのかを知らない。


以前通っていたご夫婦の話です。

言語訓練に来るときはいつも、今日はパパと子供、次はママと子供、と交代で来られるのですが、

「私(パパ)は、〇〇に困ってるんですが、向こう(相手)はどうか分かりません。」

と言うんです。ママの来院時も同じように言っていました。

価値観が違うのはお互い理解している様子。

事実、パパが困ってる事は、ママは全然困っていない。(逆もまた然り)

そして、パパは、ママがお子さんの何に困ってるかどうかは知らない。(ママも同様にパパの困りごとを知らない)

パパは育児に積極的に参加していて、よく家族でお出かけして、会話はありそうなご夫婦なんですが。

お子さんのことに関しては、一歩踏み込んだ話をしない感じでした。


お互いの認識が一致しないと、言語訓練の終了時期をどうしようか、ちょっと困るんです。

一方が終了にOKが出ても、もう一方が、NGだったりするので。。。。

私が、このご夫婦のお子さんの訓練を終了しようとした時、終了について、ご夫婦間で話し合ってもらえなかったため、

私が双方の来院時に、直接聞いて了承を得ないといけなかったので、時間が掛かった記憶があります。





発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
クリニック外来に常勤勤務して十数年です。


病院の収入のほとんどは医療保険からの診療報酬です。
その診療報酬はここ数十年変わっていない。

でも物価や、設備、光熱費、人件費はどんどん上がっている。


ならば、病院はどうするかというと、儲からない部門から切り捨てていくんです。
※企業と同じ。


その儲からない部門の筆頭は、
小児科と救急
だそうです。

小児科は儲からない、というのは有名な話です。

子供は診察中に泣き叫んで暴れるので、普通の診療科よりも人員が必要だし、
子供はどこが痛いとか、言えないから、診察に時間を要します。
診療報酬はどれだけ患者を見たかで収入が決まるので、時間と人手がかかる小児科は真っ先に辞めましょうという対象になる。

しかし、
小児科よりもさらに儲からないのは、児童精神科みたいです。

児童精神科医の杉山登志郎先生の本によると、
最近は、新しく子ども病院が出来ても、児童精神科は作らないところが多いそうです。
というのは、もちろん儲からないからです。


児童精神科医の行う発達障害の診断は、生育歴の聞き取りや、発達検査、知能検査、お子さんの観察で時間がかかるんです。
診断するのに、お子さん1人に検査も含め合計1〜2時間くらい掛かっている印象。

児童精神科が少ない➕診断に時間がかかる

という理由で、初めて児童精神科にかかるのに、数ヶ月から1年くらいかかるのには、こういう事情があります。


そして、児童精神科に付随している、私のような民間病院勤務の小児STは先細りの運命かもしれない。
ここ4、5年で、小児言語をやっていた、近くの医療機関、3つくらい無くなりましたから。


当院も以前は小児のグループ訓練がありましたが、儲からないからという理由で無くなりました。

現在は個別訓練のみ実施しています。


ニーズはあるのに、訓練施設が減っていくとどうなるかというと、今あるところに集中します。

その結果、訓練頻度が減るか、満員だからとお断りされるかのどちらかになります。

※当院の場合は、いっぱいだと、新規はお断りになりそうです。


「発達障害の子が少なくなったから、小児言語はいらないよね!」というのならいいのですが、

儲かるか、儲からないかの話で「小児言語いらないね!」となりそうな、今日この頃です。






発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
クリニック外来に常勤勤務して十数年です。
また、私自身、自閉症児の親でもあります。
(子供は現在グループホーム入所)


発達障害の気づきの時期(平均)
父親:4歳
母親:2.3歳(2歳4ヶ月くらい)
父親の方が1.7年(1年8ヶ月くらい)気づきが遅かった。
※<参照>高機能広汎性発達障害児・者を持つ親の気づきと障害認識、特殊教育学研究46(2)、93−101、2008



言語訓練を最初に訪れる親御さんたちは、お子さんが3歳〜4歳くらいです。

上記のように、我が子の発達に疑問を持ち始めた時期の、とてつもなく大きな不安を抱えている方々です。

なので、私が初めて、親御さんのお話を伺う時は、毎回、毎回、ものすごく緊張します。

私自身、当事者だったので、親御さんの不安な気持ちがわかり過ぎてしまうこともあります。

私の昔の辛かった記憶が蘇ってくることも多々。

そして、訓練開始しても、お子さんが安定してくるまでは、毎回毎回強烈に緊張します。


今でも、休みの日(日曜日)の夜、明日から言語訓練があると思うと不安で不安でしょうがないんです。

でも、当日になると、スイッチが入り、集中しているんです。

そして、仕事が終わり、家に帰ると、旦那さんにいつも、精神的に疲れてるねぇ、と言われます。

家では、抜け殻のようになっています。

正直言って、やりがいはあるけれど、精神的には結構キツイです。

私の場合、この仕事を10年以上続けていても、精神的なキツさには全く慣れません


タイトルには「悩みを抱えている」と書いたけれど、

今ではもう、使命感というか、仕事というものは大変なものである、と割り切っています。






発達のゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
クリニック外来に常勤勤務して、十数年です。


何年も前のことになります。

言語訓練に通っている子のお母さんがこう言っていました。

「この間、この子(以下Aくん)が行方不明になりました。」

目を離した隙に、玄関の2箇所の鍵を開けて(高いところの鍵は台を持ってきて開けた)、靴を履かずに逃走したそうです。
家の周りを探してもいないので、パパと相談して、早めに警察にお願いしようとなったそうです。


警察に電話した時に、お母さんが苗字を言うと

「あーAくんだね!〇〇辺りで保護されました。」

と言われたそうです。

お母さん、服でも下着でも何でも名前を書いていたので、それが良かったのでした。

※既に保護されていて一安心。

※何にでも記名するのは大事ですね!


それで、パトカーで家まで送ってもらったそうです。

慌てていて、見つかった時の詳細は聞きそびれてしまったそうですが、

行方不明になってから、見つかるまで、30分程度だったけれど、

生きた心地がしなかったそうです。


こういう行方不明事件、他のお母さんからも時々聞きます。

※結構あるんです。

今の所、当院に通われているお子さんは、まもなく見つかっていますが、

中には、ニュースになってしまうこともあるので、本当に何もなくてよかったです。


定型発達のお子さんは、迷子になったり、パパママがいなくなると泣くんですが、ASDの子は迷子になっても泣かないんですよね。

Aくんも発見された時や、パパママと再会した時も、全然泣く事はなく、どこ吹く風という顔をしていたそうです。






発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児STです。
クリニック外来に常勤勤務して十数年経ちました。


クリスマスプレゼント🎁
当院に通っているお子さんの場合、発音訓練に来ている定型発達児と、発達で来院している凸凹のお子さんでは、欲しいプレゼントがちょっと異なります。

定型発達のお子さんは、今流行っているものや、みんなが持っているものが欲しいようです。
※周りをよく見ていて、他の子が持っているものに興味がわくんですね。
今回のクリスマスでは、就学前の男の子(定型発達のお子さん)のプレゼント第1位はベイブレードでした。
女の子は、人形が多かったかなぁ。
個々の好みは大きな違いはなく、だいたい似ています。

一方、発達凸凹のお子さんは、こだわりの強い子が多く、好きなものは、とことん好きなので、それに関連したものが欲しいようです。
電車好きの子には、プラレールなど、
海の生き物が好きなお子さんには、魚の図鑑など。

でも、そのどちらにも属さない子が現れました。(以下Aくん)
Aくん(幼稚園児)は、発達がゆっくりだけれども、凸凹はありません。
いわゆる知的にゆっくりタイプです。

Aくん、車が好きだけれど、すごーく好き、というわけでもなく、電車もヒーロー戦隊も好きです。
なので親御さん、クリスマスプレゼント何にしよう、と悩んでいると、
突然、Aくんが

「サンタさんのプレゼント、これが欲しい」

と言い出したそうです。


意外なことに、これ↓

※画像はAmazonからお借りしました。


ケルヒャーの高圧洗浄機(コードレスのもの)

どうやら、YouTubeで高圧洗浄機↑の商品レビューをやっているのを見て欲しくなったようです。

他の大きいモデルではなくて、このコードレスの物が欲しい!とのことでした。


実は親御さん、お家を買ったばかりで、高圧洗浄機で車を洗いたい、と思っていたらしいです。

だったら、この機会にこのケルヒャーを買おう!ということになって、

クリスマスプレゼントにケルヒャーをあげることになったそうです。


クリスマス後の言語訓練は、年末年始の休みに入っていたので、パパと楽しく洗車してから来院したのでした。

A君曰く、クリスマスの朝、枕元にケルヒャーが置いてあったそう。

※幼稚園児の枕元にケルヒャーがあるなんてちょっと不思議な光景


Aくん、パパママの欲しいものがテレパシーでわかったのでしょうか?

便利そうだから、私も買おうかなぁ?



発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。

クリニックに常勤勤務して十数年です。

私自身が自閉症児の親でもあります。

(子供は現在グループホームに入所)



https://www.asahi.com/articles/ASSD07JG7SD0ULOB00FM.html

ニュース内容抜粋↓


神奈川県海老名市の住宅で、住人の小中学生3人が死亡した事件で、逮捕された母親(会社員)が「子育てに悩んでいた」と供述していることが取材で分かった。厚木児童相談所は、2023年3月に「長男の不登校とかんしゃく」について相談を受け、継続支援中だったという。また、海老名市教育委員会によると、24年11月、長男が通う小学校の臨床心理士にも、この家庭から子育てに関する相談があったという。



悲しい出来事が起こってしまった。

男の子9歳、不登校で癇癪持ち。
9歳男児の癇癪なんて、お母さんが到底抑えられるものではない。

スクールカウンセラーと児童相談所に相談していたとあったけれど、児童相談所かぁ。。。。
正直、私自身、過去に相談したことがあるし、数年前まで言語訓練に来ていたお母さんも児相に相談したことがありました。
そのお母さん、深刻な家庭の事情があったので、児相に相談したのでした。
しかし、、、、
過去の私もそのお母さん、どちらも門前払いでした。

虐待対応で忙しいのかもしれないけれど、、、
通報だとすぐ行動してくれるらしいけれど、、、
母親がSOSを出しても真剣に対応してもらえなかった。
※まだ父親がSOSを出した方が対処してくれる印象がある

私がイメージする児相は「お役所仕事」
※あくまでも個人的な感想です。
「最後の砦」のイメージはありません。
※個人的な感想です。
※でも児相は必要で重要な機関です。こうなってしまうのは、人手不足が原因か?

その長男に発達障害傾向はあったんだろうか?
児童精神科には繋がっていたんだろうか?

不登校のお子さんを持つ親御さんはたくさんいる。
癇癪持ちのお子さんを持つ親御さんだってたくさんいる。
地獄の中で、最悪の選択をしてしまったけど、このような事態になりそうなお母さんは、今現在、山のようにいるんです。
過去のわたしだって、事件を起こしていたかもしれない。
とても他人事とは思えない。


発達がゆっくりなお子さんの言語訓練をしています。小児ST(言語聴覚士)です。
常勤で十数年ほど勤務しています。


隠語とは、
2人以上が何かを隠すための意図で、人工的に作った言葉のこと。
ショッピングセンター等では、お客様に聞かれるのが好ましくないやり取りを、別の表現で社員のみに伝える隠語が存在している。



私が大昔、大手の小売店でパートをしていた時、
不審な動きをしているお客さんがいたら、こんな放送がかかっていました。

「〇〇部門の〇〇さん、〇番に電話です。」

「〇〇部門の〇〇さん」というのは、そのお店には存在していない部門と人物です。
そういう放送が流れる、ということは、店に不審者がいる、という意味の隠語です。

「〇番に電話です」というのは、不審者のいる場所を表していました。

なので、「〇〇付近に不審者がいるから、注意して‼️近くの人は、その人から目を離さないで‼️」という意味です。

※しかし、実際に存在する人に電話がかかって来た時も△△部門の△△さん、△番に電話です、というアナウンスがあるので、本当に内部の人しかわからない隠語です。



当院に訓練に通っている子のお母さんで、保育士さんがいます。


その方に聞いたのですが、

万が一、園に不審者が入って来た時に、このような隠語を使った放送がされるそうです。

※放送する言葉も教えてもらったけど、ここではあえて、言いません。


不審者に気づかれないように、そして、園児を安全に避難させるようにこのような放送がされるそうです。


実際に隠語を使った放送がかかる場合を想像すると、血の気が引く思いです。

世の中、物騒になりました。


でも、そんな覚悟を持って働かれている保育士さんに感謝です。

保育士さん、毎日ありがとうございます。



発達のゆっくりなお子さんの言語訓練をしている小児ST(言語聴覚士)です。
クリニックに常勤勤務して、はや十数年です。


発音を直すために通っている定型発達の4歳のお子さん(以下Aちゃん)
お母さんと一緒に来院しています。

お母さんはいつも、スマホにビーズの長ーーーいストラップを付けて、幼稚園かばんのように斜めがけしています。

こんな風に↓

※Amazonより画像お借りしました。


ある日、このストラップの紐が切れて、ビーズというビーズが言語室の隅から隅まで散らばりました。
私と、お母さんは、ビーズを拾うのに必死❗️
Aちゃんの事は、ほったらかしにしていたら、気づくと、


Aちゃんも一緒に拾ってくれていました。
※これが定型発達かぁ

発達凸凹の子だったら、絶対に拾わないし、散らばったビーズで遊び出すかもしれない。または、必死で拾う大人を上からじーっと眺めているかもしれない。1人遊びに夢中になる子もいるだろう。

もし、手伝って欲しかったら、大人が「一緒にひろって!」と言わないと、絶対にやってくれない確信がある

でも、4歳の子なのに、なーーんにも言わなくても雰囲気を察して、拾ってくれるなんて、定型発達ってすごいなぁ

私は、定型発達の子を育てたことがないから、感動してしまいました。