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『資本論』の新しい読み方―21世紀のマルクス入門 単行本 – 2014/4/5

4.4 5つ星のうち4.4 22個の評価

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今、ドイツで、世界で広がっているドイツ・マルクス研究の潮流「マルクスの新しい読み方 Neue Marx-Lekture」。その旗手ミヒャエル・ハインリッヒによる「『資本論』入門」がついに邦訳! この入門書でマルクス研究の最前線、これからの資本論の読み方がわかる!

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商品の説明

出版社からのコメント

世界中、また日本でも近年、『資本論』に対する注目が集まっており、その入門書は様々なものが発行されています。本書はドイツ・マルクス研究の最前線の研究者による新しい解釈が盛り込まれており、また、そのわかりやすさなどから、本場ドイツにおいて、もっとも読まれている入門書です。2004年の発売以降11版を重ね、英語・スペイン語の訳も出版されているなど、世界中にも広がっています。 広まっている理由としては、入門書としてコンパクトでありながら、他の多くの類書のように『資本論』1巻にとどまらず、全3巻の解説をカバーしていること、最新の解釈において記されつつ、それまでの解釈についての整理・言及がされており、今までどのように読まれてきたのか、といった『資本論』の読み方自体もわかりやすく記載されていることなどにあります。 すでに『資本論』を読まれている方は、新しい解釈を知る手がかりとして、はじめて読まれる方においては、『資本論』そのものと、『資本論』をめぐる概観を知るために、というように、様々なタイプの方に手に取っていただくことができる1冊です。

著者について

ミヒャエル・ハインリッヒ(Michael Heinrich) ベルリン技術経済大学(HTW Berlin)教授、左派理論雑誌『PROKLA』編集委員。 政治学、経済学者。著書に 『価値学』第5版(Die Wissenschaft vom Wert 、Westfalisches Dampfboot 、2011年)、『マルクスの「資本論」をどう読むべきか』(Wie das Marxsche Kapital lesen? 、Schmetterling Verlag 、第1巻 2008年、第2巻 2013年)など。 明石英人(あかし・ひでと) 1970年生まれ。駒澤大学経済学部専任講師。共訳にアクセル・ホネット『自由であることの苦しみ─ヘーゲル「法哲学」の再生』(未來社、2009年)、共著に岩佐茂編『マルクスの構想力─疎外論の射程』(社会評論社、2010年) 佐々木隆治(ささき・りゅうじ) 1974年生まれ。立教大学経済学部准教授。著書に『マルクスの物象化論』(社会評論社、2011年)、『私たちはなぜ働くのか』(旬報社、2012年)等。 斎藤幸平(さいとう・こうへい) 1987年生まれ。フンボルト大学哲学科博士課程。共著に『ベーシックインカムは究極の社会保障か』(堀之内出版、2012年)。 隅田聡一郎(すみだ・そういちろう) 1986年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 堀之内出版 (2014/4/5)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/4/5
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 306ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4906708528
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4906708529
  • 寸法 ‏ : ‎ 18.4 x 12.8 x 2.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 22個の評価

著者について

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佐々木隆治
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上位レビュー、対象国: 日本

  • 2014年10月7日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    きわめてラディカルであり、なおかついわゆるソ連マルクス主義とは一線を画し、また、ネグリ、ポストン、ハーヴィーとも違い、マルクスの『資本論』を真正面から捉えている、決定的本である。「プロレタリアートの階級的立場」にたいしても、適切な内容となっている。『二一世紀の資本』の日本語訳をまつより、この本の方がよい。
    20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2021年6月5日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    Kritik der politischen Ökonomie: Eine Einführung (Theorie.org) Taschenbuch – 2007
    von Michael Heinrich (Autor)
    原著単行本初版は2005年?

    資本論全三巻プラス国家論を一冊306頁(#1~12)にまとめている。特に第二巻は#6一章だけで済ませている。

    第一巻#1~5
    第二巻#6
    第三巻#7~10

    「自動的主体」#4,113頁,4:1など、キャッチーではないが興味深いタームの引用が続く。
    「自由な人間たちのアソシエーション(団体)」277頁なる言葉を『資本論』から引用している(1:4)。ただし、ここまで来れば本来は『フランスにおける内乱』が参照されるべきだろう。
    横書きなので#6の表式の説明(172頁6.3)☆はわかりやすいが、数式は最小限なのでそれ以上のメリットはない。
    対応する邦訳ページ数の記載がわかりにくい(資本論は新日本出版上製版1997が参照される)。

    《資本主義的生産様式が支配している諸社会の富は、『商品の巨大な集まり』として現れ、個別の商品はその富の要素的形態として現れる。それゆえ、われわれの研究は、商品の分析から始まる。》(新日本出版社、1997年、[上製版]第一巻59頁)ハインリッヒ新しい読み方52頁3.1より孫引き

    原著を読み直そうとする人にはハーヴェイの方が親切だろうが、思想的には偏っていないのでこちらの方により好感は持てる。「貨幣的価値論」を提唱したとされるハインリッヒに対して、価値形態論軽視のハーヴェイ(本書解説296頁)はマルクスのプルードン批判を受け継ぎ、自律分散的思考を攻撃する。
    #10における「崩壊論」批判は妥当だ。さらに#10で反ユダヤ主義について書かれているのがドイツの現状を想起させる。ハインリッヒは特にこの種の本には珍しくデューリングについて比較的フェアである。事項索引は便利だが辞書的には使えない。人名索引を加えるべきだった。訳者解説は、本書の特徴と問題点をよくまとめている。本書は脱イデオロギー、流通重視ということになる。


    《...
     部門I cI+vI+mI
     部門 II cII+v II+m II

     部門1の生産物は素材的には生産手段からなっている。単純再生産が可能であるためには、この生産物は両部門で用いられる生産手段を補填しなくてはならない。したがって以下のような価値比率となる。

     (1)cI+vI+mI=cI+c II

     また、部門IIの生産物は消費手段からなっている。それは両部門の労働者と資本家の使用をカバーしなければならない。そのためには、次の式になる。

     (2)c II+v II+m II=vI+v II+mI+m II

     両等式はどちらも以下のようになる(等式の両辺の同じ項を引くことによって)。

     (3)c II=vI+mI

     つまり、部門IIで用いられる不変資本の価値は、部門Iの可変資本の価値と剰余価値に等しくなくてなならない。》
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年7月27日に日本でレビュー済み
    本書の特徴は、第一巻から第三巻までを扱っている点にあると思う。『資本論』に関する入門書は数多くあるが、そのほとんどは第一巻のみを対象にしている。マルクスの価値論の正しい理解が、『資本論』全体の理解にとって決定的であるとして、価値論についての説明が、本書のなかで非常に大きな部分を占めている。

    とくに前半部分は、『資本論』ないし資本主義に関する重要なテーマが簡潔に網羅されている。ドイツでは、研究者に限らず、幅広い層に読まれていると言われる理由がわかる気がする。

    後半部分では、マルクスが十分に扱えなかった国家などに関する議論を果敢に展開しているため、たんなる入門書の枠を超えているのではないか。「マルクスの新しい読み方」の潮流にのっている点も、新鮮だった。
    31人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2020年3月17日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    ミヒャエル・ハインリッヒ著の日本語訳本を読んだ。

    私が最も注目して読んだ部分は、拙著「資本論ノート」で指摘した二つの法則
    (1)資本主義的蓄積の歴史的傾向
    (2)利潤率の傾向的低下の法則
    をどのように捉えているかであった。

    (1)「資本主義的蓄積の歴史的傾向」についての言及は以下の通り。

    第1巻の最後に、マルクスはわずか3頁で「資本主義的蓄積の歴史的傾向」を素描する。P.244「生産手段の集中と労働の社会化とは、それらの資本主義的な外被とは調和しえなくなる一点に到達する。この外被は粉砕される。資本主義的私的所有の弔鐘が鳴る。収奪者が収奪される。」(中略)マルクス自身の研究によって示されたこの予測は、まったく当たっていない。(中略)革命的展開は生じうるし、その可能性は排除されはしないが、決して必然的な結果ではない。P.245~6

    (2)「利潤率の傾向的低下の法則」についての言及は以下の通り。

    マルクスは、この考察で、利潤率の傾向的低下の法則を十分に証明したと信じていた。しかし、それは正しくない。P.188
    したがって、マルクスとは異なり、われわれは「利潤率の傾向的低下の法則」から出発することはできない。このことが意味するのは、利潤率が低下しえないだろうということではなく、利潤率はたしかに低下しうるが、上昇することもありうるということである。利潤率低下の永続的な傾向は、マルクスが『資本論』で論証している一般的な次元では、基礎付けられないのである。
     いまや問題は、「利潤率の傾向的低下の法則」を放棄するとマルクスの経済学批判が骨抜きになってしまうかどうかである。P.189

    つまり、
    (1) は、マルクスの予測は、まったく当たっていない。
    (2) は、マルクスが証明したと信じていたことは、正しくない。

    つまり、ミヒャエル・ハインリッヒは、資本論で説く二つの法則は誤りであり「共産主義への必然性はなかった」と結論づけている。この結論は、拙著と同じであるが、結論までの過程の説明は異なっている。私の分析では、剰余価値論の誤りにまで遡らなければならなかった。

    本書が批判的に指摘している部分は、大別して
    ① マルクスの「資本論そのものの誤り」
    ② 伝統的マルクス主義の「資本論解釈の誤り」
    に分けられる。

    ① マルクスの「資本論そのものの誤り」については上述の通りである。マルクス信奉者の中には、マルクスは「共産主義への必然性」を言っていないと言い張る人が居るが、上述の資本論の引用文からも、その主張には無理がある。「贔屓の引き倒し」にならぬ事を希望しておく。

    ② 伝統的マルクス主義の「資本論解釈の誤り」についてはその箇所が余りにも多く、煩雑になるから此処では触れないが、一例を挙げれば:

    ソ連が崩壊したが、あれはマルクスの説いた共産主義ではなかった。つまり、資本主義が「高度に発展したあとに来る」のが共産主義であり、ソ連の場合は、とても高度に発展していたとは言えない状態から共産主義に突き進んでいったからであると。

    ミヒャエル・ハインリッヒは、資本論に誤りがあったことを認めながらも、マルクスが説いた資本主義の矛盾の指摘は、有意義であり、今後益々その有用性は高まるであろうとし、伝統的マルクス主義に多くの批判を加えながら、資本論の新しい解釈を展開している。

    ソ連が崩壊し、伝統的マルクス主義では説明が付かなくなった現在、新しいマルクス主義者としては当然の路線変更かとも思うが、随分思い切ったものである。個人的な感想としては、これらの批判が、ソ連崩壊の前になされておれば、それを高く評価できるのだが、一つの大がかりな実験が失敗に終わった後での批判書である事が残念である。

    それはあたかも、日本が第2次世界大戦に敗北した後で、「実は私はあの戦争には反対だったのだ」という人が大勢現れた事とダブってくるのである。もっと卑近な例に譬えれば、所謂「後出しジャンケン」である。どちらの言い分に理があるのか、勝負は初めから決まっている。

    資本論には資本主義社会に於ける様々な矛盾点、問題点が述べられているが、それらの中で私が注目してきたのは、「共産主義社会への必然性」と言う点である。私は拙著「資本論ノート」において「共産主義への必然性はなかった」を論証している。共産主義への必然性が説かれてなければ、資本論を分析してみようとは思わなかったろうし、資本論に対する興味は、それほど大きくは湧かなかったと思う。なぜなら、資本論がその大部分を割いている資本主義の矛盾については、毎日眼前にしており、わざわざマルクスに説いて貰おうとも思わないからである。

    マルキシズムの今後について考えられるのは、その発生から100年後に、ソ連の崩壊を経て未発表の原稿が公開され、既定の内容に変化が生じる。そして将来、マルキシズムの中興の祖が現れて、「マルクスが本当に言いたかったことはこういう事だ」と目から鱗の新説を打ち立てる。これは仏教、イスラム教、キリスト教等の今日生き残っている宗教が辿ってきた道であり、マルキシズムにもそう過程を経ながら再生し、延命していく可能性は残されていると言うことであろう。
    10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年5月27日に日本でレビュー済み
     1960年代以降に生み出された「マルクスの新しい読み方」という潮流の上に書かれた本書は、『資本論』全3巻の内容を具体例を多用しながら平易に解説しつつ、同時にマルクスのテキストに内在することによって得られる理解をもとに、搾取や階級闘争などの現象部分のみしか考察の対象としない伝統的なマルクス理解を随所で批判している。多くの箇所で、それぞれの『資本論』の内容解説と併せてその部分に関連する伝統的なマルクス主義の理解を解説・批判しており、その限界をよりわかりやすく、かつ的確につかむことができる。
     冒頭部分では、『資本論』を書いた当時のマルクスを取り巻く状況や、現在に至るまでのマルクス主義の流れなど、『資本論』そのものの解説部分を理解する助けとなる前提知識が解説されているため、マルクスの理論になじみがない人にとっても取り組みやすいと思われる。もちろん、図式的な内容の羅列ではなく、理論的な本質をつかめる叙述になっている点が大きな魅力であることは言うまでもない。訳文も直訳調になっておらず、日本語に合わせて砕かれた文章になっているので読みやすく感じる。
     訳者解説も非常に面白い。本書の要点・魅力点を存分に伝えつつも、理論的内容の限界点を的確に批判しているため、本文と併せて読むことによって本書をより深く理解できるだろう。
     本書はサブタイトルにあるようにマルクスの「入門」書である。マルクスに内在した解説をおこなっているため、初学者にとって理解しやすいのはもちろん、一定のマルクス理解を持っている人にとっても、本書を読み込むことは更なる理解の獲得へとつながるであろう。本書はまさに「新しい読み方」なのである。
    32人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2021年2月25日に日本でレビュー済み
    Amazonで購入
    難解な表現方法で書かれた資本論を噛み砕いて解説しています。価値と使用価値、労働価値論、商品、資本蓄積など資本論の基本的なことを丁寧にわかりやすく叙述しています。さらに現代社会で起こっている経済、政治、多様な左翼マルクス主義の考え方などを要要所で織り交ぜて解説しているので、飽きないで読み進むことができます。資本論を途中で投げ出した方、私自身でもありますが、お勧めします。
    1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
    レポート
  • 2014年4月20日に日本でレビュー済み
     本書はこれまでのいわゆる「マルクス主義」を批判し、マルクス自身の問題意識に立ち返ることの意義を説得的に提示している。特に、資本主義の問題は物神崇拝などのイデオロギーから生じるのではなく、商品などの物象を通じてしか労働を社会的にやりとりできない関係が、人間自身のある特定の振る舞いによって再生産されて強固に存在していることから生じるのだという主張は、なるほどと思わせられる。

     本書を読めば、「弁証法」で説明を終わらせる「世界観マルクス主義」などの、日本で主に流通しているマルクス解釈とは異なる、マルクス自身の理論の実践的意義に触れることができるだろう。いわゆる「マルクス主義」で「本当に資本主義の問題を理解できるのか?」と、違和感を覚えている真面目な研究者にこそ読んでいただきたい一冊である。

     ただ、一つ内容に難点があるとすれば、価値という形態を生み出さざるを得ない関わりとして交換が強調されていることである。『資本論』の引用を用いつつ、価値が生じる理由を私的労働であると触れてはいるものの、強調のポイントが異なるため、その点がわかりづらくなっている。
    22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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