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「真夜中ぱんチ」苺子役・伊藤ゆいなインタビュー「苺子のコミカルさでみんなを笑わせたい」

読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年9月号には、アニメ『真夜中ぱんチ』より、苺子役・伊藤ゆいなが登場。

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読者に人気のアニメ作品から、期待の声優に作品や役柄について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年9月号には、夏アニメ『真夜中ぱんチ』より、苺子役・伊藤ゆいなが登場。 本稿では、本誌で紹介できなかった部分も含めたロングインタビューをお届けする。

苺子のコミカルさでみんなを笑わせたい

――まず、『真夜中ぱんチ』という作品の印象を教えてください。

初めて資料を拝見したのはオーディションのときでした。「動画投稿者×ヴァンパイア企画」と書いてあり、初めて見る組み合わせにすごく驚きがありましたし、どんな化学反応が起きるのかが楽しみでたまりませんでした。また、私自身、小学生のころからヴァンパイアにあこがれがあったので、ご縁があったことがうれしかったです。

――ヴァンパイアのどんなところにあこがれていましたか?

ヴァンパイアは空を飛べるし、鋭い牙があって強そうだなと感じたんです。子供の頃は怖い夢を見ることも多かったので、ヴァンパイアになれたらその強さで怖い夢も撃退できるんじゃないかと思っていました。

――伊藤さんが演じる苺子もヴァンパイアですが、強いというよりはにぎやかでおもしろい印象です。

おバカで単純そうですよね(笑)。オーディション時のセリフからしても、ひとりでわちゃわちゃと盛り上がる子だったので、おもしろい子だなと感じていました。また、キャラクターデザインもかわいく、無邪気で天真爛漫なところにも興味を引かれました。

――そんな苺子を演じるにあたり、どんな役作りで臨みましたか?

オーディションのときは、苺子がマスコット的な立ち位置なのかもしれないと考え、ポップでコミカルに演じることを大切にしました。彼女は自分のことをしっかり者だと思っているという設定もあったので、その部分は小さい子がお姉さんぶっているような雰囲気で、周りの人から微笑ましく思ってもらえるように心がけました。

――『真夜中ぱんチ』はアニメオリジナル作品ですが、アフレコが始まってから演じ方に変化は出ていますか?

最終的にキャラクターを固めていく作業はアフレコ現場に入ってからだったのですが、本間修監督から「やり過ぎなくらいで」と指示があったんです。それもあって、オーディションのときに持っていったお芝居に加え、ギャグ要員である部分をやり過ぎと思うくらいに振り切って演じました。

また、オーディションの当時は「りぶ様ラブ」の印象が強かったのですが、アフレコが始まってみると、いい意味で「自分が楽しい」とか「自分がうれしい」みたいに自分中心で動いている部分も感じられたんです。そこはオーディションとは印象が変わったので、その点も意識するようになりました。

――演じていて難しかったところはありましたか?

お芝居としては難しいと感じることはなかったのですが、テレビアニメのメインキャラクターをレギュラーでいただくことが初めてだったので、その点でわからないことが多くて大変でした。周りのキャストさんたちに手取り足取り教えていただき、知らないことをたくさん知れたことが印象深いです。学生時代に戻ったような、青春をしている気持ちになれました。

――スタッフの方からのディレクションで、印象に残っているものは?

最初のアフレコで、「おもしろくしてください」と言われたのが衝撃的でした。コメディ作品で、しかも苺子はギャグキャラなので、普通ではないお芝居に加えて、おもしろくしてほしいというお話だったんですね。毎回頭をフル回転させて、笑わせるぞという気持ちでアフレコに臨みました。

テストの段階で出したお芝居がすごくウケたり、言い間違いをしたものがそのまま採用されたりしたので、これは『真夜中ぱんチ』ならではだなと感じました。

――第3話までだと、苺子のどんなところが魅力的だと感じていますか?

おバカなところと、好奇心旺盛なところですね。それから、りぶ様が真咲に夢中でも変わらずりぶ様のことを大好きなところからは、けなげなかわいさを感じます。何事にも一生懸命なところも好きです。

――にぎやかで楽しい苺子に共感できるところはありますか?

大雑把なところです(笑)。私は、部屋の掃除をするとき、見えている部分しかきれいにせず、見えていないところはあと回しにしがちなのですが、きっと苺子もそんなところがあるだろうなと演じながら感じています。

――自分と似ていないけれど、苺子にあこがれるところは?

物怖じしないところです。私は不安になりがちで、緊張して進めなくなることもあるのですが、苺子は歩き出したらずんずんと前に進んでいくタイプなので、そこは見習いたいです。

――りぶを始め、個性的なキャラクターがたくさん登場しますが、そのなかでも目を離せないキャラクターは?

苺子の頭のなかにはつねにりぶ様がいて、「話しかけてくれる」「名前を呼んでくれる」と何かにつけては感激しているので、りぶ様には注目してしまいます。りぶ様が苺子にリアクションしてくれるたびに、私もうれしくなってはしゃいじゃうんです。

りぶ様以外だと、第3話で登場した十景【とかげ】ですね。お色気お姉さんなのかと思いきや、正真正銘のクズで(笑)。ギャグ要員でもあるので、苺子としては一緒にふざけられる仲間ができて注目しています。

――りぶが「運命を感じる」という真咲にはどんな印象がありますか?

苺子役としては、大切なりぶ様が夢中になっている人ですから、ライバル心を持ってしまいます。でも、個性的過ぎてバラバラな方向を向きがちな晩杯荘の面々をまとめてくれているので、すごくありがたいなとも思っています。

――アフレコでの思い出を教えてください。

アフレコが月曜日の朝からだったので、苺子を演じることで1週間のエンジンがかかったような気がして、すごく気合いが入ったことを覚えています。また、台本をもらったあと、皆さんがどんなお芝居をするのか想像するのですが、毎回皆さんが私の想像を超えるすごくおもしろいお芝居をされていたんです。本番では笑っちゃいけないのでみんな我慢するんですが、OKが出たあと、アフレコブースもスタッフさんがいるミキサールームでも笑いが起きていて、すごくにぎやかで楽しかったです。

私はレギュラーでのアフレコ経験があまりないということもあり、テストではどのくらい発言をしていいのかとか、そのほかの細かな動きについても教えていただけました。すごくアットホームで、作品愛がたっぷりの現場だったなと感じています。

――ちなみに、一番笑いを取っていたのは誰でしたか?

苺子……だと思いたいです!でも、十景もおもしろいので、負けられない気持ちでした。十景役の上田瞳さんは笑わせ上手なので、いい笑いの取り方なども質問しました。

――上田さんからの答えはどうでしたか?

「ゆいなちゃんはそのままでいいよ。いつも笑わせてもらっているよ」と言っていただけました。でも私は、上田さんをお笑いの師匠として参考にさせていただいています。

――『真夜中ぱんチ』という作品全体で、どんなところがおもしろいなと感じていますか?

まず、動画配信者さんが、動画を公開するまでに撮影や編集など、どれだけがんばっているかをリアルに描いているところはとても勉強になりますし、興味深くおもしろいと思います。また、動画を制作するにあたって、真咲の企画力とヴァンパイアの子たちの特別な能力が絡み合って、何が起こるか読めないところが魅力的です。

――今後の見どころを教えてください。

動画配信といえばこれ、と思えるような企画がたくさん登場します。絶対的存在の“マザー”からきつく怒られたことで、ヴァンパイアの力を使えなくなったりぶ様たちは、より切磋琢磨して動画を制作しようとしますので、一致団結する晩杯荘のがんばりをぜひ見てほしいです。苺子はおバカで子供っぽい子ですが、これから人間らしいというか、深みのある部分が見えてくると思うので、そこにも注目してください。そして、これから先、真咲たちのチャンネルが登録者100万人までいけるのかを見守ってください。

MegamiにQuestion

Q.自分のチャームポイント
A.大きな目

周りの方から目を褒めていただくことが多いんです。目がすごいと言われるので、私も笑わせたくて目に力を入れて「くわっ!」とさせることがあります。

Q.自分のニックネーム
A.ゆいーな

学生時代に仲のいい友達が付けてくれました。それまではニックネームがなかったのですが、「ゆいーな」と付けてもらえたことで、呼んでくださる方との距離が縮まったような気がしてすごくうれしいです。

Q.自分の声の特徴
A.明るくてポジティブ

自分ではわからなかったのですが、マネージャーさんから「その場が明るくなる、ポジティブな声だね」と言っていただけたので、自分の声に自信が持てました。

Q.自分の性格
A.臆病で好奇心旺盛

好奇心は旺盛で、人生でたくさんの経験をしたり、いろいろな景色を見たりしたいと思っています。一方で、臆病なところもあって、好奇心が勝つか臆病が勝つかのせめぎ合いをしています。でも、『真夜中ぱんチ』という作品に携われたことで、振り切って自分をオープンに表現していったほうが、人間関係などもよりよく広がるんじゃないかなと思えるようになっています。

Q.いま、ハマっているものは?
A.『スプラトゥーン3』のサーモンラン

もともとゲームは好きで、なかでも『スプラトゥーン3』のサーモンランという、仲間と協力して「イクラ」を集める通称「バイト」にハマっています。ゲームが発売されてすぐにハマって、いまも大好きです。

Q.自分が配信するなら?
A.ゲーム配信をしてみたい

子供の頃からゲームが好きなので、大好きなゲームのおもしろさや楽しさを、皆さんと共有できるゲーム配信に興味があります。普段は、『スプラトゥーン3』や、ちょっとポップな作品をジャンル問わず楽しんでいます。

Q.いま、伊藤さんがパンチしたいものは?
A.水に溶かした片栗粉をパンチして、ダイラタンシー現象を味わいたい

片栗粉を水に溶かして叩くと、液体なのに抵抗が生まれて硬くなるそうなんです。子供の頃、片栗粉水の上を走る人を見て以来あこがれがあって、ぜひ一度試してみたいと思っているのですが、相当量の片栗粉を使うので、まだ試せていません。いつかはやってみたいです。

Q.本作のキャッチフレーズ
A.愛すべきクズたち

第1話のアフレコのときに、監督が「登場キャラクターはみんなクズです」とおっしゃっていたので、それを盛り込ませていただきました。『真夜中ぱんチ』は、タイトルどおりパンチの効いた作品で、パンチの効いたキャラが続々登場するので、ジェットコースターみたいに振り回されつつ、色とりどりのクズたちを愛してほしいです。

Profile
いとう・ゆいな/10月31日生まれ。北海道出身。WITH LIVE所属。
主なアニメの出演作は『ずんだホライずん』ずんだもん役など。

作品Information

毎週月曜日夜10時30分よりTOKYO MXほかにて放送中
https://mayopan.jp/
動画投稿配信サイト「NewTube」で問題を起こし、チャンネルをクビになってしまった真咲。起死回生を狙う彼女は、自分に運命を感じたというヴァンパイアのりぶや彼女が暮らす晩杯荘の面々と、チャンネル登録者100万人を目指し、新たに活動を始めるが……。

(C)2024 KADOKAWA/P.A.WORKS/MAYOPAN PROJECT

《メガミマガジン編集部》
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