楽天 代表取締役会長兼社長の三木谷浩史氏 筆者撮影
10月に予定されている消費増税まであと2ヵ月となり、キャッシュレスやポイント還元を巡る動きが加速しています。
8月1日には、不正利用問題で話題となった7pay(セブンペイ)が9月30日のサービス終了を発表し、やや水を差した感はあるものの、キャッシュレスの盛り上がりはまだまだ続きそうです。
■キャッシュレスで売上は増えるのか
楽天は7月31日から8月3日まで、パシフィコ横浜で初の大型イベント「Rakuten Optimism 2019」を開催しています。ここでは楽天のスタジアムが現金を廃止した完全キャッシュレスを導入し、飲食の売上が上がった事例が紹介されました。
日本ではまだ「現金主義」の人も多く、現金が使えなければ売上は落ちるとの予想もありました。しかし実際には楽天生命パーク宮城では前年比で26.7%、ノエビアスタジアム神戸では50.2%も飲食購入金額が伸びたといいます。
売上が増えた理由として、楽天は現金よりスムーズに買い物ができることを挙げています。ポイント還元などキャンペーンもあり、現金より多めの金額を使ってしまう人も多いようです。
メルペイと吉野家も面白い効果がありそうです。8月1日に始まった70%還元のキャンペーンをきっかけに、吉野家はメルカリの若い女性ユーザーの取り込みに関心を示しています。
メルカリの中心を占める10〜20代の女性ユーザーは、これまで吉野家がリーチできていなかった客層だといいます。決済手段を増やすだけで新たな客層を開拓できるのは興味深いところです。
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