映画「カッコーの巣の上で」(1975年) 重症うつ病や一部の統合失調症に対する精神科の通常の治療として現在、電気けいれん療法という治療法が保険診療で行われている。頭部に数秒間、電気を通電する。それを1日~数日おきに10回前後繰り返す。 世界的に標準とされ、国内の精神科でも行われる方法では、麻酔科医が麻酔をかけて患者を意識のない状態にし、十分に酸素を投与しつつ、通電による全身のけいれんがほとんど生じないように筋弛緩(しかん)薬を投与して実施する。患者に通電による苦痛はなく、「電気けいれん療法」と言うものの、けいれんはごくわずかしか表れない。 治療効果はしばしば劇的で大きい。うつや精神病状態が消え、多くの患者は本来の姿を取り戻す。ただし、副作用として物忘れや物覚えが悪くなるといった認知障害が問題になることがある。
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