漫画家漫画の一番の鬼門って、「作中で描かれる漫画についてどう描写するか」だと思うんですよ。 例えば「主人公が天才漫画家」という設定であれば、その天才漫画家が描く漫画も天才的なものである必要があります。作中で主人公の漫画が人を感動させているのであれば、作中作の描写も「人を感動させる漫画」でないといけない。 ただ、当たり前の話ですが、作中キャラクターが現実に飛び出してきて漫画を描いてくれたりはしないので、実際に作中作を詳細に描写しようとすれば、作者さんが二倍、三倍頑張らないといけません。漫画家漫画本体のストーリーや描写を組み上げながら、作中作にもそれ相応のリソースを注ぐ。自分の漫画を「面白く」描きながら、作中で更に「面白い漫画」を形作る。 言うのは簡単ですが、すっごく大変ですよね? だから、多くの「漫画家漫画」では、作中作は最低限にしか描写されませんし、作中作の凄さは「読んだ人の反応」という形