NHKドラマ『東京サラダボウル』は、東京の今を反映した作品だ。東京の街中で外国人を見かけない日はない。タイトルの「サラダボウル」は、アメリカのように多人種が共生している国に対して比喩表現として使用されるものだが、東京に関してはこの単語を用いても、すでに違和感がない状態にあると言える。 第1話で主人公が言う「東京に暮らす外国人の数は68万人、東京の人口の4.8%、数にすればそれだけだけど、確かに彼らはここにいる」の言葉通り、そんな彼らがどのような生活を送っているのか、そのリアルに迫る作品だ。 本物の外国人キャストと本物の街が作る説得力 マンガの実写化は、とかくいろいろと批判されがちなのだが、本作は実写の良さが存分に活かされている作品と言える。 実写化するなら、実写ならではの表現を追求するべきだ。実写がアニメーションやマンガと比べて、表現として優位な点は、本物を映せるということに尽きる。本物の
