5月に入ってもまだまだ続く「2008年北米マンガ界10大ニュース」。ここまで更新が滞るとは本ブログ管理人の筆者も思いませんでした。続きを楽しみにしてくださってる方がもしいたら、本当にすいません! 今慌てて10大ニュースの残りのニュースを考えているのではありません。ただ単にあまりにも忙しくて、書いたものの更新が先延ばしになっているだけです…ホントですよ。 第3弾のその7となる今回は「2008年北米マンガ界10大ニュース」第4位の発表です。 以前の記事を読んでいない方は、第10位、第9位、第8位、第7位、第6位、第5位の記事も合わせてお読みください。 「2008年北米マンガ界10大ニュース:2008年アメリカのマンガ界ではこんなことが起こってた!」(7) 第4位: マンガ雑誌『Yen Plus』創刊:北米でのマンガ雑誌 2008年、北米でマンガの新雑誌が創刊された。フランスに拠点を持つ世界第2
ああ、「神戸在住」が終わってしまった。 「アフタヌーン」ではとうの昔に終了していたのだが、今年になって最終の10巻が発売されていた。それにしても感慨深い。「神戸在住」は、99年の連載以来私がもっとも愛したコミック作品の一つだった。 一見すると、スクリーントーンを使わない柔らかなタッチと手書きのモノローグ、それに基本的には善人ばかりの心地よいエッセイコミックに見える。神戸に住む文系女子大生のふつうの日常生活をつづった小品という感じ。普段は「ホムンクルス」とか裏モノタブー系コミックとか「闇金ウシジマくん」といった冷酷非情残酷格差を愛する私とは相容れない……ように思えるのだがこれが違う。 同じアフタヌーンの癒し系SFコミック「ヨコハマ買い出し紀行」と作風が似ているといわれているが、本質的にはまったく似てはいない。「神戸在住」はとにかく硬派だったのだ。それに強い情念を感じさせる純文学作品でもあった
←「COM」 1968年2月号表紙。 前回は、1967年1月(発売は66年12月)に「COM」が創刊され、「ガロ」とともに「いくつになってもマンガを卒業しない」当時のハイティーン(現在の50~60代)を主要読者として開拓したと書きました。なかんずく「COM」は、新人発掘に力を注いただけではなく、マニアへの連帯をよびかけて読者組織を作り、これが75年からのコミックマーケットへと発展していったことはほぼ間違いないところです。今あるマンガ状況、マニア状況は、「COM」を抜きにしては語ることができないといえます。 前回も書きましたが、「COM」は創刊号から68年いっぱいくらいまで「まんがエリートのためのまんが専門誌」というキャッチフレーズを表紙に掲げていました。60年代は日本中が「政治の季節」であって「若者の反抗の季節」であり、左翼大学生がキャンパスの中心にいて、バリケードを作ったりデモ行進をやっ
もう少し「オタクの起源」の話題を続けます。 実は俺の本棚には虫プロ商事発行の「COM」がほぼ全冊揃っているんです。時々取り出してパラパラと眺めているんですが、創刊号(1967年1月号)の表紙を改めて眺めて、そこに大きく載っているキャッチフレーズを見て感慨深いものを感じました。 ←「COM」1967年1月創刊号・虫プロ商事発行 左がその実物ですが、タイトル下に大きく水色の文字で「まんがエリートのためのまんが専門誌」と印刷されているわけです。 歴史的に見ると、まず1964年に青林堂から「ガロ」が創刊され、看板連載の『カムイ伝』が左翼大学生を中心に人気を博します。この頃、手塚治虫の虫プロはすでにテレビアニメ『鉄腕アトム』を制作放映しておりましたが、同時に視聴者向け会員誌「鉄腕アトムクラブ」を発行していました。 ←「鉄腕アトムクラブ」1966年7月号・虫プロ商事発行 これはディズニープロが戦前から
いしかわじゅん『漫画ノート』に刺激されてしまい、試みにマンガ批評を分類してみました。 わたしもマンガ批評、のようなものを書いていますが、いつも分類して考えてるわけじゃなくて無意識にやってます。でもマンガ評には、小説評や映画評と違う文法があるのじゃないか。 分類はしてみましたが、いろいろと修正が必要でしょうし、今後さらに新しい切り口が登場することになるのでしょう。でもとりあえず、書いときますね。 以下は主に作品評についての話です。 ◆ (1)作品を語る (1-1)ストーリーを語る マンガのストーリーのどこがどうおもしろいのかを紹介します。ストーリーを要約したりうまく紹介するのもけっこうタイヘンです。 (1-2)セリフを語る いいセリフというのは紹介してみたくなるものです。島本和彦作品など、セリフを引用してるだけで、批評みたいなものができあがりますのでたいへんありがたい。セリフ紹介を集中してや
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