日本語には漢字とひらがながあります。漢字の多くは中国由来ですが、ひらがなは日本独自のものです。このように外来の言語と日本独自のものとを組み合わせ、独特の言語を形成した日本語は、世界の言語の中でも類を見ないものといえます。このような独特の言語は脳の中でどのように処理されているのでしょうか。 漢字とひらがなは脳の中では全く異なった経路で処理されています。どちらの文字も、初めに私たちが認識するのは後頭葉です。しかし、その後の脳内処理は漢字とひらがなではまったく異なっています。 漢字は後頭葉で認識された後、側頭葉で文字として処理されます。側頭葉は人の顔や図形を認識する場所です。漢字も同じように処理され、一目見ただけでその意味を瞬時に理解できます。絵を見たとき、すぐにその意味が分かるのと同じです。漢字は側頭葉で処理された後は頭頂葉で実際の意味づけをされ、理解されます。 しかし、ひらがなの脳内処理は少