文書・絵画・遺跡・村落・祭りや伝承…。過去の人々が作り、関わったすべての物に歴史が宿っている。文字の配置、印の押し方、絵画の発注者、石塔の形、城館の分布など、さまざまな「史料」を横断して、その特質と分析方法について、図版を交えて講義形式で平易に解説。史料が作られた目的や機能を知れば、過去の社会や人々の思いが見えてくる。 はじめに 第一部 「史料」とは何だろう? 第一講 史料とは何か① 歴史と史料の関係 史料にはどんなものがあるか 歴史にはどんなものがあるか―歴史と史料の相互関係 史料の区分 史料から情報を引き出すには―「6W1H」ということ 史料を観察する 具体的な史料の例 第二講 史料とは何か② 史料をめぐる「統一理論」 植物は史料か 植物と人間の関係史 動物は史料か―「豚に歴史はあるか」 個体としての動物は史料か 物としての史料と伝承としての史料 物としての史料と文字としての史料 史料