お酒のアテとして、瓶に入った珍味をよく買う。 この瓶詰め珍味、一度にたくさん食べるものではない。ちびちびと舐めるように少しずつ食べ、ぐびぐびと酒を飲む。嗚呼、至福の時。 だが塩辛くて腐りにくいこともあって、つい食べかけの瓶を冷蔵庫に入れっぱなしにしてしまうことが多い。いつのまにか奥へ奥へと押しやられ、最終的にその存在を忘れ去られる珍味たち。嗚呼、不憫。 そんなわけで全く自慢にならないが、瓶詰めのツマミを食べきったことがあまりない。なんとかして、食べ切る方法はないものだろうか。 (高瀬 克子) 瓶詰めの運命 買った当初は嬉しくて、ワクワクした気分で食べる。 わりと値段が高価なこともあり「ようこそウチへいらっしゃいました」と、崇め奉って食べる。 それが、半月もするとどうだろう。