新交通システム「横浜シーサイドライン」で無人自動運転の列車が逆走した事故を受け、国土交通省は6月27日、自動運転列車の事故防止に向けた第2回目の検討会を開いた。横浜シーサイドラインは同検討会で、逆走の原因とみられる進行方向切り替えを伝えるケーブルの断線について、追加の安全対策を示した。 ケーブルの断線がなぜ起きたかについては運輸安全委員会による調査が続いているが、国土交通省鉄道局は「(有人運転の負担があるので)自動運転の早期再開を事業者としては考えている。検討会で安全性をしっかり検証して、負担がないようにしたい」と、早い時期の再開に理解を示した。 断線を検知できる対策案 今回の逆走事故は、進行方向の切り換え信号が送られたにもかかわらず、ケーブルが断線していたため進行方向が終着駅に到着した状態のまま維持されたのが原因と推定されている。 進行方向の切り替え情報を、モーターを動かす「VVVF装置
横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の運行会社は26日、7月から朝夕のラッシュ時を増便する、と発表した。逆走事故後の利用状況を踏まえ、現行の有人運転による臨時ダイヤを見直した。一方で利用者の少ない早朝や深夜を減便するため、1日あたりの本数は従来の約65%のままという。 7月1日以降の列車本数は、平日の午前7~9時は6本増やして計20本にし、7分30秒から10分だった運行間隔を6分に短縮。この時間帯の輸送力を、3304人から4720人に拡大する。午後5~7時も2本増やして計16本にし、7分30秒間隔で走らせる。 一方、利用者の少ない早朝・日中・深夜は、1時間あたり1本減の5本にし、運行間隔を10分から12分に空ける。土休日は原則10分間隔とし、早朝の一部列車の時間を変更する。 ダイヤ変更に伴い、平日午前7時から8時15分の間、新杉田駅(同市磯子区)から市大医学部駅(同市金沢区)まで
2019年6月1日に発生した新交通システム逆走衝突事故は、鉄道や公共交通機関に対する信頼を損なう案件だ。同時に、バスやクルマの自動運転に関心を寄せる人々からも注目されたようだ。 原因は運行指令システムと制御システム間の通信不良であり、これは有人運転でも起こる。そこで、鉄道の自動運転の仕組みと、現時点で判明している範囲で事故の原因、それを踏まえた上での対策について考察する。 事故を起こした路線は「金沢シーサイドライン」という。運営会社は横浜市が出資する横浜シーサイドライン株式会社だ。出資比率は横浜市が63%。民間企業から京急電鉄、西武鉄道、横浜銀行など43社が37%である。会社名と路線名がややこしいため、本稿では路線名を「シーサイドライン」と略す。 シーサイドラインは「新交通システム」と呼ばれる中量輸送システムの1つ。AGT(Automated Guideway Transit)とも呼ばれる
無人で自動運転していた横浜市の新交通システム「シーサイドライン」が逆走した事故から8日で1週間です。これまでに先頭車両の回路が断線していたことがわかっていますが、断線した場合に車両を動かなくする「フェイルセーフ」と呼ばれる設計になっていなかったことが、運行会社への取材でわかりました。 これまでの運行会社の調査などで、先頭車両にある進行方向を制御する装置につながる回路が断線しているのが見つかり、逆走につながったとみられています。 また、この回路が断線した場合に車両を動かなくする「フェイルセーフ」と呼ばれる設計になっていなかったということで、現在は有人運転を行っています。 一方、NHKが全国のほかの無人運転の新交通システム6社に取材したところ、5社は、回路が断線した場合、車両を動かなくする設計になっていることを確認したということです。 国土交通省は、新交通システムの運行会社などでつくる協議会を
逆走して車止めに衝突した車両=3日午前1時ごろ、横浜市金沢区のシーサイドライン車両基地 横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の逆走事故を受け、石井啓一国土交通相は6日、自動運転車両を運行する事業者や研究者らでつくる検討会を発足させて再発防止を図る意向を明らかにした。参院国土交通委員会で、「想定されていなかったリスクがないか再確認し、必要な対策を講じて自動運転の安全性向上を図っていきたい」と述べた。 政府によると、無人の自動運転はシーサイドラインを含む7事業者で実施。6日には7事業者を集めた会議を開き、事故情報を共有した。各事業者は事故後、折り返し駅での注意喚起をはじめ、始発駅で列車を緊急停止させる監視員の配置、司令所による出発監視の強化などを進めているという。公明党の三浦信祐氏(神奈川選挙区)の質問に答えた。
横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の車両が逆走し、14人が負傷した事故で、運行会社は6日、車両内にある進行方向を検知する回路の一部が断線していた、と明らかにした。このため、進行方向を切り替える指示が車両側に伝わらず、全車両のモーターが一斉に衝突した車止めの方向に動きだしたとみられる。同社は断線が事故の要因の可能性が高いとし、システムに欠陥があったことも認めた。 運行会社の第三セクター「横浜シーサイドライン」(同市金沢区)が同日、会見した。 同社によると、断線していたのは、1号車後方部分に設置された「機器箱」内の回路。100本以上が束になって収納されており、うち1本が切れていた。 シーサイドラインは、駅の地上と車両に搭載された自動列車運転装置(ATO)と自動列車制御装置(ATC)がそれぞれ信号を送受信しながら、完全自動運転を実施していた。既に地上側に異常はなかったことが分かってお
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シーサイドラインの逆走 神奈川県横浜市のシーサイドラインという鉄道で電車が逆走してしまった件。普通の鉄道事故とは種類が異なるように思います。 www.kanaloco.jp 1日午後8時15分ごろ、横浜市磯子区の新交通システム「シーサイドライン」の新杉田駅で、車両が逆走し、約25メートル後方の車両止めに衝突した。県警によると、14人が負傷し、うち6人が重傷。いずれの乗客も命に別条はないという。県警は業務上過失傷害容疑を視野に捜査する方針。新杉田-金沢八景の全線で運転を見合わせている。 考察 今回の件、最も重要なことは完全自動運転だということです。 しかも、1994年から導入されていたということですので、25年に渡って安定運用されていた中での事故です。 完全に自動だった、ということはシステムが絡んでいます。なんらかのプログラムがあってそのなかに今回の問題を引き起こすバグがあるのは間違いないで
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横浜市南部を走る自動運転の新交通システム「シーサイドライン」の駅で起きた逆走事故で、運営会社の横浜シーサイドラインは3日夜、報道関係者の取材に応じ、事故車両が車止めに衝突した際、時速20キロ以上のスピードが出ていたとみられることを明らかにした。 原因究明に向け、同社は同日、事故車両の破損状況を検証した。連結部分が激しく変形し、大きな力が加わったことが確認された。車両は駅の停止位置から約25メートル先の車止めまで、通常に加速した場合と同様の速度でぶつかったとみられ、車両と車止めの破損状況からも時速20キロ以上の速度が出ていたとみられるという。 一方、同社は早期の運転再開をめざし、有人運転に向けた車両の点検を開始した。事故車両を除く15編成について、自動列車制御装置やブレーキを調べ、終了し次第、国土交通省と運転再開について協議する。運転免許を持つ社員は67人と少なく、有人運転による再開の場合、
6月1日夜、神奈川県横浜市を走るシーサイドラインで発生した列車逆走衝突事故は、世間に大きな衝撃を与えた。 【写真】世界で初めて自動運転を実現したロンドン地下鉄ヴィクトリア線 シーサイドラインは1989年に開業、当時は運転士が乗務していたが、1994年から運転士のいない完全自動運転へと移行、これまで大きな事故が発生したことはない。6月4日には有人運転によって運行を再開したが、自動運転の列車が逆走するという今回の事故はこれまでに前例のないもので、早急な原因究明が待たれる。 ただ、この事故を受けて「自動運転は危険」と決めつけることには、疑問を感じざるを得ない。 ■人為ミスより事故は少ない 日本国内だけで見ても、運転士の乗務しない完全自動運転を行っている鉄道は、東京のゆりかもめや神戸のポートライナーなどいくつもあり、運転士が安全確認のため乗務している自動運転を含めれば、かなりの数にのぼる。 199
6月1日、横浜市の新交通システム「シーサイドライン」の新杉田駅(同市磯子区)で自動運転の車両が逆走し、乗客14人が重軽傷を負った。事故後、シーサイドラインは全線で運行を見合わせていたが、4日に運転士の手動運転で運行を再開した。だが、事故原因は明らかになっておらず、自動運転による全面再開の見通しは立っていない。 運行する横浜シーサイドライン(横浜市)の広報担当者は「逆走は今までになく、全く想定していなかった」と話す。原因解明に向け国土交通省などによる調査が行われているが、日本大学の綱島均教授(制御工学)は「車両システムに何かしらのトラブルがあり、前進のはずが後退してしまったのではないか」と分析する。 シーサイドラインの事故を受けて、同様に自動運転で列車を運行している「ゆりかもめ」(東京都)は全車両と地上設備の緊急点検を実施。トラブルに備え、始発駅である新橋、豊洲両駅に係員を配置した。 自動運
運転員による手動運転で、新杉田駅に到着する金沢シーサイドラインの列車=4日午後0時20分ごろ 無人の自動運転から有人での手動運転に切り替え、逆走事故から3日ぶりに運行を再開した「金沢シーサイドライン」に、新杉田駅から乗り込んだ。 運転台の前には、従来はいない運転員が座っていた。その横には整備担当者が立ち、運行会社の念の入れようがうかがえる。 午前11時20分、出発。車内には他に、1車両当たり10人程度、全体で約50人が乗車した。みな座席に深く腰を掛け、座ったまま近くの手すりを握り締めている乗客も。利用者に与えた事故の衝撃を物語っていた。 走行中、運転員と整備担当者は、信号などの運行システムに異常がないことを2人で確認。整備担当者は途中駅で下車していった。 市大医学部駅まで利用した藤沢市に住む自営業の男性(63)は神経の難病「脊髄(せきずい)小脳変性症」を治療するため、8年前から横浜市立大学
運転員による手動運転で新杉田駅に到着した列車。通院などで利用する乗客が乗り込んだ=4日午前11時15分ごろ 横浜市の新交通システム「金沢シーサイドライン」の車両が新杉田駅(同市磯子区)で逆走し、14人が負傷した事故で、運行会社は4日午前11時から、有人での手動運転により全線で運行を再開した。事故が起きた1日夜以降、3日ぶり。当面は10分間隔で運行する。 運行会社の第三セクター「横浜シーサイドライン」(同市金沢区)によると、従来の65%程度の本数にとどまる。そのため、5日は朝のラッシュ時間帯に代行輸送バスを並行して走らせる。同日夕以降は状況を見て判断する。事故原因は依然分かっておらず、無人の自動運転の再開見込みは立っていない。 同社は3日深夜から翌4日朝にかけ、新杉田-金沢八景間で、事故車両以外の15編成を手動で試験運転し、ブレーキや信号受信、自動列車制御装置(ATC)などの機能を確認した。
1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄(東京メトロ)で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。鉄道ジャーナリストとして執筆活動とメディア対応を行う傍ら、都市交通史研究家として首都圏を中心とした鉄道史を研究する。著書『戦時下の地下鉄 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団』(2021年 青弓社)で第47回交通図書賞歴史部門受賞。Twitter @semakixxx News&Analysis 刻々と動く、国内外の経済動向・業界情報・政治や時事など、注目のテーマを徹底取材し、独自に分析。内外のネットワークを駆使し、「今」を伝えるニュース&解説コーナー。 バックナンバー一覧 自動運転特有の運行管理システムや運転操作システムなどに問題がなくとも、リレーの接触不良や、回路に金属片が挟まるといった物理的トラブルも考えうる Photo:JIJI 「横浜シーサイドライン」の逆走事故で
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