生前のスティーブ・ジョブズ氏を彷彿とさせる、トレードマークの黒のタートルネック。黒に映える、アップにしたブロンドの髪。黒いアイライナーで強調した子鹿のような大きな目。長身の体に黒のパンツやドレスを颯爽と着こなす、米起業家きってのファッショニスタ(おしゃれに敏感な人)――。 今、シリコンバレーで注目の若手起業家の一人として、アメリカのメディアに頻繁に取り上げられているエリザベス・ホームズ氏。同氏は血液検査を「安く、手軽に速く」行う画期的な技術を開発したアメリカのバイオテクノロジー・ベンチャー「Theranos(セラノス)」の創業者兼最高経営責任者(CEO)だ。 スタンフォード大在学中に起業 日本の女性ファッション誌にも「おしゃれ経営者」として取り上げられる彼女は弱冠31歳にして個人資産45億ドル(約5500億円、推計)と、世界でもっとも若い叩きあげの女性ビリオネアである。 日本ではあまり耳に