モザンビークの内戦中、軍隊は象牙を集めるためにアフリカゾウを絶滅寸前まで追い込んだ。 その結果、内戦中とその後では、牙のないゾウの割合が劇的に増加したことが分かった。 このことは、ゾウが生存率を高めるためにすばやく進化したことを示している。 プリンストン大学(Princeton University)の進化生物学者、シェーン・キャンベル‐ステイトン(Shane Campbell-Staton)はそれまで、キャリアのほとんどをトカゲの研究に費やしていた。しかし、2016年のある日の午前3時、彼はYouTubeを見ていてアフリカゾウに関する動画に出くわした。その動画では奇妙な傾向が述べられていた。モザンビークのゴロンゴサ国立公園(Gorongosa National Park)では、多くのメスのゾウに牙がないというのだ。 通常、アフリカゾウのメスで牙のない個体は2%しかおらず、これは珍しいこと