機密なファイルを複数人もしくは企業間で安全に共有したいと思ったことはないだろうか? もっと楽に、直感的に、アクセスコントロールをできたら…と思ったことはないだろうか? 属性ベース暗号はそういうときに役にたつ暗号である。 属性ベース暗号とは 属性ベース暗号(ABE: Attribute-Based Encryption、以下ABE)とは、「①セキュリティ」と「②属性によるアクセスコントロール」を同時に満たすことができる暗号化手法である。①はシンプルに、データを暗号化するため保証される。②のアクセスコントロールというのは、ファイル管理系クラウドサービスを想像するとわかりやすい。例えば、Google Driveを取り上げてみる。Google Docs/Spreadsheets/Slides等を誰かと共有したいとき、そのリンクを限られた人に送ったり、もしくはE-mailリストにアクセスを許可する人