20年やって効かないことが、今年になって急に効くようになるとは思えない。賞味期限切れの政策を、後生大事に続ければ、かえって経済体力を落とす。 財政再建は景気が良くなってから、というのはもっともらしいが危ない発想だ。500兆円規模の経済で10兆円の財政支出を行い、景気刺激をした場合、乗数を無視すればGDPは約2%高まる。税収弾性値を最大1.5としても、年間40兆円規模の税収は1兆2千億円しか増えない。10兆円の赤字拡大分はほとんど回収不能だ。かつて米国で「減税しても税収増でカバーできる」とのラッファー曲線理論が破綻(はたん)したが、日本は懲りずに20年以上も財政依存を続けてしまった。 金融政策もしかり。1995年以来15年間も実質ゼロ金利を続け、国民は従来得ていた利息収入を毎年30兆円前後、15年で450兆円も奪われ、政府や企業に貢いだが、その分消費が圧迫された。今年のダボス会議では欧米
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