ラックに供給される電源は、許された容量の範囲内で利用する必要がある。正しく利用しないとブレーカーが落ちることがあるほか、発熱の問題を助長する可能性がある。今回はラックにおける電源の利用方法を紹介する。 前回は、データセンターにおいて各ラックに電源が供給される仕組みについてお話ししました。このようにして各ラックに供給された電源は、決められた範囲内で正しく利用しなければ、電源容量のオーバーでブレーカーが落ちてしまい、せっかくデータセンターが緻密(ちみつ)に計算して無停電で電源を供給してくれていても、無意味なものになってしまいます。次回以降で詳しく触れますが、機器が発する熱の問題もこの電源と直接関連します。電源を各ラックで適切に利用するということは、データセンターを利用する側の大きな責任ということもできます。 そこで今回は、適切に電源を利用するということに主眼を置いて、電源容量の計算や実際に利用