より正確に言うなら、金属の価値そのものは、日本でも欧米でも、あまり変わりませんでした。 違っていたのは貨幣の価値基準です。 当時の日本は鎖国していましたから、国内の貨幣は統一できます。 そのため、古くから名目通貨となっていました。名目通貨というのは、現代と同じ方式です。たとえば500円硬貨は金属価値が500円なのではなく、500円の通貨だから500円ですよね。 ところが、当時の欧米では発行年も発行場所も違う貨幣が多種多様に出回っていました。そのため、貨幣は金属価値を基本に流通していたのです。これなら、どこの国に持っていっても、なんの不都合もなく使えますから。 こちらを実質通貨といいます。 さてさて、日本は名目通貨だったため、銀貨は実際の地金の価値より高く流通していました。ところが、開国を求めたアメリカは、この名目通貨という概念を理解できなかったのです。 貨幣は金属価値でやりとりするのがあた