ワールドワイドウェブ(WWW)誕生から32周年を迎えた3月12日、生みの親であるTim Berners-Lee氏は毎年恒例の書簡を公開し、デジタルディバイド(情報格差)が世界中の若い世代にどのような影響を及ぼしているかについて注目を促した。今の子供たちはデジタルネイティブとして育っていると思われているかもしれないが、Berners-Lee氏は、世界の若者の3分の1がインターネットにアクセスできていないとする国際電気通信連合(ITU)の2020年の報告書に言及した。 若者たちがインターネットにアクセスできたとしても、嫌な経験をしたことでプラットフォームから離れざるを得ないことがあり、これは特に人種や性別などに基づいてターゲットにされやすい人々に当てはまるという。Berners-Lee氏によると、このような排除による影響はすべての人に及ぶ。 「どれほど多くの素晴らしい若者がデジタルディバイドの
以下の文章は、Tim Berners-Lee による 30 years on, what’s next #ForTheWeb? の日本語訳である。 原文は、ワールド・ワイド・ウェブの30回目の誕生日にあたる2019年3月12日に公開された。 今日、私が情報管理システムを起案して30年が経ち、世界の半分がネットにつながっている。我々がここまで成し遂げたことを祝うときであると同時に、まだ成し遂げていないことをじっくり考える好機でもある。 ウェブは公共の広場、図書館、診療所、店舗、学校、デザインスタジオ、オフィス、映画館、銀行、そして他にもたくさんのものになっている。もちろんのこと、新たな機能が加わり、新たなウェブサイトができるたびに、ネットにつながっている人とつながっていない人の格差が拡大するし、ウェブを誰もが利用できるようにするのがいっそう不可欠になる。 またウェブは機会を創出し、社会の主流
Technical Knockout に 30 years on, what’s next #ForTheWeb? 日本語訳を追加。Tim Berners-Lee の文章の日本語訳です。 今回の文章は原題にハッシュタグを含むのもあり、それを無理に日本語にしてヘンになっても困るので、横着して原題そのままとした。 正直、わざわざ訳すほどの文章かという気もするが、やはりウェブの発明者、ご本尊の言葉は重いし、『もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来』の著者として無視することはできなかった。 もうすぐ絶滅するという開かれたウェブについて 続・情報共有の未来【電子書籍】yomoyomo 達人出版会 発行日: 2017-12-25 対応フォーマット: PDF, EPUB, ZIP 詳細を見る まぁ、今年は30周年とキリが良いのもあっていろんなニュースサイトでこの文章の部分的な解
米国時間3月12日、ワールドワイドウェブ(WWW)が29歳の誕生日を迎えた。それを祝うため、WWWを発明したTim Berners-Lee氏が書簡を公開し、企業と市民双方の利益のバランスをとる強力な基準が必要だと呼びかけた。 Berners-Lee氏は書簡の中で、TwitterやFacebookといったテクノロジ業界の巨大企業がインターネットを過度に支配することの危険性を指摘し、規制の強化を提案した。 Berners-Lee氏は、「何年も前に多くの人が接続していたウェブは、今日の新しいユーザーが目にするものと同じではなかった。かつてはブログやウェブサイトが豊富にそろっていたが、今では、いくつかの支配的プラットフォームの強大な力によってそれが圧迫されている」と書いている。 「こうした権力の集中は、新たな門番たちを生み出した。そして、一握りのプラットフォームが、人々に閲覧され共有される考えや意
30年近く前にワールドワイドウェブ(WWW)を発明したTim Berners-Lee氏が、コンピューティング業界最高の権威を持つ賞を受賞した。大成功を収めた同氏の発明であるWWWは現在、新しいモバイル技術の台頭という局面に差し掛かっている。 Association for Computing Machinery(ACM)は米国時間4月4日、Berners-Lee氏に2016年度A.M.チューリング賞を授与した。受賞者には賞金100万ドルに加えて、最高の栄誉が贈られる。この賞は、英国の研究者であるAlan Turing氏にちなんで命名されている。Turing氏は、第2次世界大戦中にドイツの暗号機「エニグマ」の暗号解読を支援し、コンピュータの基本設計の考案に貢献した人物。 Berners-Lee氏は、HTML(Hypertext Markup Language)とHTTP(Hypertext
Webの父、ティム・バーナーズ=リーがインターネットの未来に警鐘を鳴らす2017.03.20 15:0212,286 渡邊徹則 大きな岐路に立っているのかもしれません。 「wwwの生みの親」「Webの父」などの異名を持つ、ティム・バーナーズ=リー。彼がwww(World Wide Web)を考案してから、決して短くない月日が流れました。 言うまでもなく、我々はWebに計り知れないほどの恩恵を受けているわけですが、それを考案した張本人はその未来に一抹の不安を抱いていることが、イギリスのThe Guardian紙にて発表されました。 今もなお、Webのオープンスタンダードを開発するWorld Wide Web Consortiumを指揮するバーナーズ=リー。はたして彼は、どのようなことを懸念しているのでしょうか。 1. 個人情報を管理しきれていない バーナーズ=リーは、サービス利用の度に同意さ
3月14日(火)午前10時より、三田演説館にて、ティム・バーナーズ=リー氏に対する慶應義塾大学名誉博士称号授与式が行われました。 World Wide Web Consortium(W3C)ディレクターのバーナーズ=リー氏は、現代情報社会の基盤であるWorld Wide Web (WWW)の基本技術の発明および基幹となるシステムを開発し、1990年に世界で初めてのWebクライエントとWebサーバを作成しました。同氏の提案であるURL、HTTP、HTMLの各仕様はWeb技術が普及するに伴い、「いつでも、どこでも、どのデバイスからも」の理念に基づいたWebの利用を可能にし、世界の人々の生活を劇的に革新させました。そうした功績を高く評価し、名誉博士の称号を授与することになったものです。 授与式では、ワグネル・ソサィエティーが塾歌を歌うなか、バーナーズ=リー氏が入場し、バンミーター,ロドニー環境情
ウェブの生みの親であるティム・バーナーズ=リーが、「今後もウェブが全人類にとって役立つツールであり続けるために変更すべき3つのこと」を語った(World Wide Web Foundation、Slashdot)。 1つめは、ユーザーによる個人情報の管理ができなくなっている点。Webでは「個人情報と引き替えに無料のコンテンツを提供する」というビジネスモデルが主流となっており、そのためさまざまな個人情報の収集が行われ、さらにそれが予期しないところで使われる可能性があるという。 2つめは、Web上で正しくない情報が簡単に広がるという点。昨今では多くの人々が一握りのソーシャルメディアや検索エンジンからしかニュースや情報を得ていないという。こうしたサイトは利用者から収集した情報を使い、「ユーザーが見たいもの」を見せようとする傾向がある。こうした情報は人々を驚かせたり、ショッキングだったり、思い込み
(編集部注:ウェブ誕生から25年に際して米CNETが公開したTim Berners-Lee氏のインタビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。前編は3月17日に公開されています) --最近では開発の取り組みの多くがGoogleやAppleのアプリストアで配信されるモバイルアプリに向けられており、それらは多くの場合、さまざまなサービスと垂直統合されています。これはオープンで相互に連結されたウェブの世界と正反対のものです。このことに関して、どの程度の懸念を抱いていますか。また、失われつつある開発者の勢いを取り戻すために、何かあなたにできることはありますか。 Berners-Lee氏: 確かに懸念を抱いており、私はそれらをレガシーアプリケーションと見なしています。さまざまなカンファレンスで、私はウェブアプリを開発するよう勧めます。ネイティブアプリとして開発された雑誌を利用したら、ウェブ
(編集部注:ウェブ誕生から25年に際して米CNETが公開したTim Berners-Lee氏のインタビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は3月19日に公開されています) 25年前の1989年3月12日、Tim Berners-Lee氏は、移動の多い研究者たちが複雑な粒子加速器の研究を世界中からできるようにしようと、「すべてがリンクされた情報システム」を提案した。 World Wide Webはそうした当初の期待をはるかに上回るものとなっている。 Berners-Lee氏は、スイスにある欧州原子核研究機構(CERN)の研究施設を支援することを目指していたが、それよりはるかに広い範囲で使えるシステムを求めていた。それが広まったのは、当時は新しかったハイパーリンクというアイデアが後押しとなったからだ。ハイパーリンクによって、人々は大量の情報をウェブに供給し、情報を後から見つけ
仏リヨン(Lyon)で講演するワールド・ワイド・ウェブ(World Wide Web、WWW)の発明者、ティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)氏(2012年4月18日撮影、資料写真)。(c)AFP/PHILIPPE DESMAZES 【12月6日 AFP】不正を暴く内部告発者は保護されるべきであって、処罰されるべきではない――。ワールドワイドウェブ(World Wide Web、WWW)発明者のティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)氏は5日、米当局による市民監視活動を暴露した米中央情報局(CIA)元職員エドワード・スノーデン(Edward Snowden)容疑者について、このように述べた。 スノーデン容疑者は、米情報機関・国家安全保障局(National Security Agency、NSA)の監視プログラムを暴露して米当局に訴追された。しかし同容
仏リヨン(Lyon)で講演するワールドワイドウェブ(World Wide Web、WWW)の発明者のティム・バーナーズリー(Tim Berners-Lee)氏(2012年4月18日撮影)。(c)AFP/PHILIPPE DESMAZES 【5月1日 AFP】ウェブ20周年を記念したプロジェクトの一環として、史上初めて制作されたウェブページが、サイバースペースから取り出され、現代のウェブブラウザ向けに再構築される。20周年記念プロジェクトを主催する欧州合同原子核研究所(European Organisation for Nuclear Research、CERN)が4月30日、発表した。 CERNは、WWW(ワールドワイドウェブ、W3)の第一号となったウェブサイトと、その画期的な技術を可能にしたハードウェアの再現を進めている。史上初のウェブサイトは、初期のブラウザの利用者たちがその新しいシス
人生でやり直したい事って誰でもありますよね。 ワールド・ワイド・ウェブの父、ティム・バーナーズ=リー(Tim Berners-Lee)氏は、もう一回ウェブを最初からやり直せるなら「絶対ああはしないのに」と悔しく思ってることが一つあるそうです。それは... ウェブアドレスのhttpの後にある、あの変てこりんなダブルスラッシュ(//)。あれを消すこと! 当時あれが当たり前でしたが、後になって別に要らないじゃん、と分かったんだそうな。だったら「http:」 とスッキリしておけば済んだものを「http://」としてしまったばかりに...タイプと印刷に一体どれだけの時間と手間を浪費し、木を余分に切り倒したことか...と、NYタイムズに語ってます。 まーしかし、今みんながインターネットで浪費してるその他諸々に比べたら、スラッシュ2本のロスぐらい序の口、序の口。あんまり夜な夜な自分を責めないでいてくれる
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