「集中講義!アメリカ現代思想 リベラリズムの冒険(仲正昌樹)」(参照)はけっこう前に読んだ本だが、この本、失礼な言い方になるのをおそれるが、著者の考えが明示的に書かれた本というより、学習参考書というか事典といったタイプに見える書籍なので、便利ですね、お得ですね、という以外なかなか書評しにくいところがある。 もちろん、現代アメリカのリベラリズム思想の系譜をこれだけきちんとまとめるには、独自の視点が必要だということは当然なのだが、その視点とは何かと考えると、仲正氏の資質でしょうというのも拙いし、日本人的な微妙な立ち位置でしょうと言うのも自分が馬鹿みたいに思えるものだ。加えて、本書に紹介されている各種書籍を私が網羅的に読んでいるわけでもないので、所詮アマチュアが何を言うか、吉本隆明主義でもぶち上げますか、みたいなさらにお馬鹿みたいな話になりかねない。 とはいえ、ざっと読み直したのは、昨日のエント