日本ブラジル交流年にあたる2008年の7月、南半球のブラジル・サンパウロ市は、冬なのに、熱く燃えていた。熱さの中心は、日本から歌手を招いてのアニメ・特撮ソングのライブイベント「アニメフレンズ」。南米中からファンが集まるというその人気を体感すべく、現地に飛んだ。 サンパウロ市、午後9時。 競技場ほどの広さのライブ会場は、2時間遅れのスタートにもかかわらず、7000人を超える客で埋め尽くされていた。会場の周りには長距離バスが数十台。南米各地からバスを仕立てて、ファンが集結しているのだ。コスプレやキャラクターTシャツ姿の客も少なくない。 ライブの開始と同時に、ステージに合わせて大合唱が始まった。「電撃戦隊チェンジマン」も「爆竜戦隊アバレンジャー」も「ONE PIECE」も「ドラゴンボールZ」も「聖闘士星矢(セイントセイヤ)」も、ブラジル人客の口から出てくる歌詞は、日本で聞くのと同じ日本語だ。 「