「オッカムの剃刀(Occam's Razor)」とは、14世紀のスコラ哲学者オッカムに由来する成句だ。おおよそ「説明するときは最小限の言葉で説明しろ」といった指針として用いられる。無駄な言葉を剃刀で剃り落としていけ、ということなのだろう。 このOccam's Razorという名前を持つWeb解析に関するblogを運営するアビナッシュ・コーシック(Avinash Kaushik)が原著で400ページ超、邦訳では500ページを費やしてWeb解析について語りつくした大著が「Webアナリスト養成講座」(原題は"Web Analytics: An Hour a Day")。無駄にこの厚さになった感はない。言葉を剃り落としてもなお、これだけの分量を要するのだ。 数年前にたまたまOccam's Razorを知り、Webサイトにおけるエンゲージメントの計測をはじめとした問題設定の鋭さに興味を持って、時々お