狙ってつかむ 半田ビーズ [10/09/14] 大阪科学医療グループ・鍛治信太郎 たんぱく質特定 病気解明に応用 直径わずか1万分の2ミリのプラスチック製のビーズがいま、たんぱく質研究の分野で注目を集めている。このビーズは狙ったたんぱく質だけを捕まえることができる優れもの。病気にかかわるたんぱく質の発見や新薬づくりなどに威力を発揮すると期待されている。 東京工業大と東北大の研究グループが今年3月、サリドマイドの副作用にかかわっている体内のたんぱく質を発見したと発表し、世界の研究者から大きな反響を呼んだ。サリドマイドは1950年代から60年代初め、睡眠薬として服用した妊婦が生んだ子どもに重い障害が出るという薬害を引き起こした。しかし、なぜ副作用が起きるのかは、この半世紀の間ずっと謎だった。 そのたんぱく質とは「セレブロン」。無数にあるヒトのたんぱく質の中からセレブロンをどうやって見つけた