「首都の顔」選びが俄然(がぜん)、大きな注目を集めはじめた。舛添要一元厚生労働相らに続き、細川護煕元首相が2月の東京都知事選への出馬を決意したためだ。 細川氏は「脱原発」に強い関心を持ち、「原発即ゼロ」を唱える小泉純一郎元首相に協力を求めるという。細川氏への支援が広がれば、「舛添氏優勢」とみられていた選挙の構図が一変する可能性もある。 だが、東京五輪の招致が決まりながら、猪瀬直樹前知事が金銭問題で辞職する異常事態を受けて、今回の知事選が行われることを忘れてはならない。 6年後の五輪開催へ山積する課題を解決し、巨大組織を動かす力が新知事には求められる。首都直下地震に備える防災都市づくりも急がれる。候補者らは、都民の安全と首都の将来を着実に描くための政策論争を展開してほしい。 候補者調整で、自民、民主両党は、ともに自前の候補を立てられなかった。自民党には同党を離党した舛添氏への反発も根強かった