病気、介護、お金、片付け、空き家、お墓……。「実家」のさまざまな問題を解決するにはどうすればいいのか。「プレジデント」(2017年9月4日号)の特集から処方箋を紹介する。第9回は「空き家リスク」について――。 売る、貸す、維持、ベストな選択肢は? 空き家問題は、一人暮らしの高齢者が、入院・死亡・施設に入ったときからはじまります。子供は家も仕事も持っているから、実家には戻ってこない。そこで空き家が発生するのです。放置すると特に深刻なのが、マンションより一軒家の場合。 戸建ての実家が空き家になったときの選択肢は3つ。「売る」「貸す」「維持する」です。ただし、貸すことはおすすめしません。多くの空き家は、近隣の賃貸アパート相場よりも安い金額で貸し出されます。そのため、収益が少ない。さらに、貸し出すと借地借家法が適用になるため、持ち主に修繕義務が発生します。築40~50年の家は、雨漏りや配管のつまり