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ブックマーク / note.com (264)

  • 兵庫県知事選挙における戦略的広報:「#さいとう元知事がんばれ」を「#さいとう元彦知事がんばれ」に|折田 楓

    はじめに2024年11月17日、兵庫県知事選挙にて、斎藤元彦さんの当選が決まりました。心よりお祝い申し上げます。前代未聞の歴史的な選挙が無事に終わった今、「SNS」という言葉が一人歩きしてしまっているので、今回広報全般を任せていただいていた立場として、まとめを残しておきたいと思います。 この記事が、今後の選挙で候補者を支える関係者の皆さまに、そして広報に関わる全ての方にとって、役に立つものとなることを心から願っています。 「広報」というお仕事の持つ底力、正しい情報を正しく発信し続けることの大変さや重要性について、少しでもご理解が深まるきっかけになれば幸いです。 スタート今回の知事選では、新たな広報戦略の策定、中でも、SNSなどのデジタルツールの戦略的な活用が必須でした。 オフィスで「#さいとう元知事がんばれ」を説明中その時作成した資料を一部公開します。 提案資料(一部) 1. プロフィール

    兵庫県知事選挙における戦略的広報:「#さいとう元知事がんばれ」を「#さいとう元彦知事がんばれ」に|折田 楓
  • ノア・スミス「アメリカ人は失業を嫌がる以上にインフレを嫌っている」(2024年11月8日)|経済学101

    トランプ勝利から得られる教訓その二Source: New York Timesご心配なく.ドナルド・トランプの大統領選勝利からうまれる帰結については,いずれたっぷり書くつもりだ.いまは,今回の結果から民主党が――そしてみんなが――学べる教訓に集中したい.すぐさま思いつくのは,次の3点だ: アイデンティティ政治(帰属集団位の政治)では,人種集団を同質の「共同体(コミュニティ)」ととらえて,集団としての苦情に訴えるべく照準を合わせる.でも,アイデンティティ政治は,ヒスパニック有権者を勝ち取るのに効果的な方法ではない(おそらく,アジア系についても同様だ). 人々は失業率よりもインフレの方を気に病んでる. 教育ある専門職階級は,他の同胞たちの実情から危険なまでに遊離している. (都市部の政治に関する4点目を付け加えようかと,いま考えてる.まあ,そのうち.) 昨日の記事では,アイデンティティ政治

    ノア・スミス「アメリカ人は失業を嫌がる以上にインフレを嫌っている」(2024年11月8日)|経済学101
  • 行列式 |A|=ad-bc の幾何学的意味|Dr. Kano

    大学で「線形代数」を受講すると,いきなり行列式というのが登場する.2次正方行列 A の行列式は det(A) = ad-bc だと教わる.あるいは行列式を |A| と書くこともある.書き方はともかく,A の逆行列を求めるときに ad-bc が再登場するので,とりあえず覚える.でも,行列式って何だ? 今回は,行列式の幾何学的意味を簡単にまとめておこう.以前書いた記事「フーリエ級数展開は関数の座標を決めている」でも強調したように,数学の勉強をするとき,イメージを持って理解することはとても重要だ. 結論を述べると,2次正方行列の行列式は平行四辺形の面積である. 下図を見て欲しい.行列 A の1列目が橙色ベクトル,2列目が緑色ベクトルで,それらを2辺とする平行四辺形の面積が行列式 |A| だ.これは簡単に示すことができる.平行四辺形を含む長方形の面積から,平行四辺形の外側の面積を引けばいい.確かに

    行列式 |A|=ad-bc の幾何学的意味|Dr. Kano
    abrahamcow
    abrahamcow 2024/11/07
    行列式を平行四辺形の面積として
  • 朝日出版社の株式譲渡・取締役全員解任・資産売却と労働組合の要求|朝日出版社(ブックマン社)労働組合

    朝日出版社および系列会社のブックマン社は、今、理不尽な買収劇に巻き込まれています。 私たちは朝日出版社労働組合です。2024年7月11日に結成し、現在では全従業員の過半数で構成されており、日出版労働組合連合会に加盟しています。 現在、私たち、そして私たちの会社は、重大な危機に直面しています。 2023年4月、小社の創業者である会長・原雅久が亡くなりました。創業者が株を100%保有しており、そのままご遺族(2名)が相続されました。 2024年5月、当時の代表取締役である小川洋一郎社長のもとに意向表明書(買い手候補が、会社を買収したいと手を挙げ、金額などの条件を提示した書類)が届き、株主が会社の株式を、ある会社(X社と呼びます)に売却する意向を示したことが通知されました。 (※私たち組合は、会社との労働協約において、「組合員の労働条件に重大な影響を及ぼす事項について、事前に時間的余裕をもって

    朝日出版社の株式譲渡・取締役全員解任・資産売却と労働組合の要求|朝日出版社(ブックマン社)労働組合
  • 【連載#1】サイエンス・フィクションのなかの言語実験たち(鯨井久志) 第1回 ハーラン・エリスン |作品社

    まえがき 「……敢えて言うなら、医学と同様、翻訳もまた芸術なのだ。ただし、それは科学に基づいた芸術である。……」――ジョルジュ・ムーナン『翻訳の理論』 翻訳。すなわち、ある言語で表された物事を、また別の言語に置き換える行いは、質的に困難を孕んでいる。これは、シニフィエあるいはシニフィアンといった大層な言語学用語を持ち出さずとも、感覚として了解できることであろう……鳩を撃つのに大砲は不要なのだ。現実にあるもの――それはカギカッコ付きの「現実」であって、たとえそれが実在であろうが非実在であろうが構わないのだが――つまり、脳が処理したイメージを、さらに言語という記号で表してみせる一連の動作によって、われわれは会話をし、文章を紡ぐ。それが塊になると、戯曲になったり小説になったり、あるいは詩歌になったりする。発信者が抱くもやもやとした概念、情景、人物、何だってよいが、それをそのままの形で受信者に伝

    【連載#1】サイエンス・フィクションのなかの言語実験たち(鯨井久志) 第1回 ハーラン・エリスン |作品社
  • ノア・スミス「でっかい問いにノーベル賞:アセモグル・ジョンソン・ロビンソンについて」(2024年10月15日)|経済学101

    アセモグル・ジョンソン・ロビンソンの3人が,経済発展の大統一理論で受賞毎年,ノーベル経済学賞が発表されるたびに,このブログで記事を書いてる.ここ3年だと,2023年のゴールディン,2022年のバーナンキ・ダイアモンド・ディブヴィグ,2021年のカード・アングリスト・インベンスについて,記事を書いた.でも,今年は書かずにすませようかとも思った.なぜって,実は今年の賞についてぼくはあんまり面白く思ってなくて,それでみんなをしらけさせるのはイヤだったからだ.とはいえ,かつては主流マクロ経済学を批判するのがブロガーとしてのぼくの持ち味みたいなものだったし,いったん自分のルーツに戻ってみるのも悪くないかもしれない. 長くこのブログを読んでる人ならきっと知ってるだろうけど,ぼくはノーベル賞全般をあまりよく思っていない.実際には,たいていの大発見は集団での大きな努力および/または小さな漸進的累積のたまも

    ノア・スミス「でっかい問いにノーベル賞:アセモグル・ジョンソン・ロビンソンについて」(2024年10月15日)|経済学101
  • 【『名探偵の有害性』8月刊行記念スペシャル企画】ちょっとだけ帰ってきた桜庭一樹読書日記 第2回|Web東京創元社マガジン

    桜庭一樹さんの新作長編『名探偵の有害性』の刊行を記念して、あの一世を風靡した伝説のweb連載〈桜庭一樹読書日記〉が二回限りで復活します!を読み、編集者と打ち合わせ、喫茶店で仕事して、ふしぎな人たちと行き会う毎日。「ちょっとだけ」帰ってきた読書日記を読みながら『名探偵の有害性』発売日を楽しみにお待ちください。 装画:オオタガキフミ/装幀:岩郷重力+KK※『少年になり、を買うのだ。 桜庭一樹読書日記』『書店はタイムマシーン 桜庭一樹読書日記』は電子書籍でお求めいただけます。 ※「ちょっとだけ帰ってきた桜庭一樹読書日記」第1回はこちら※ 『名探偵の有害性』(四六判上製)2024年8月30日発売! かつて、名探偵の時代があった。ひとたび難事件が発生すれば、どこからともなく現れて、警察やマスコミの影響を受けることなく、論理的に謎を解いて去っていく正義の人、名探偵。そんな彼らは脚光を浴び、黄金時代

    【『名探偵の有害性』8月刊行記念スペシャル企画】ちょっとだけ帰ってきた桜庭一樹読書日記 第2回|Web東京創元社マガジン
  • IUCN政策顧問による生物多様性情報開示の現状と今後に関する論考(2024, PLoS Biol)の解説メモ|Fukano Yuya

    IUCN政策顧問による生物多様性情報開示の現状と今後に関する論考(2024, PLoS Biol)の解説メモ この記事は、IUCNの政策顧問/保全生物学者のFrank Hawkins博士によるエッセイ論文の解説&勉強メモです。生物多様性側の人間としては、企業の生物多様性情報開示がどのように進む(べき)かという方向性がわかりやすく、一方で、私が企業の実務家の方から聞く現場の肌感覚ともかなり近い印象でした。IUCNの政策顧問というポジション・トークが多分に含まれていると思いますが、この分野はポジション込みで進んでいくものと思います。私はこの論文を読み、この分野の全体像がクリアになり、将来の方向性が明確になりました。 かなり意訳・省略しつつ、私の勉強メモが追加されています。論文自体は全文がオープンアクセスなので、興味のある方は以下の原文をご覧ください。 Hawkins, F. (2024). H

    IUCN政策顧問による生物多様性情報開示の現状と今後に関する論考(2024, PLoS Biol)の解説メモ|Fukano Yuya
  • ジョセフ・ヒース「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(2024年8月25日)|経済学101

    その昔,まだ私が学部生だった冷戦末期に,政治哲学で最高に熱い事態が起きていた.それは,英語圏でのマルクス主義の力強い再興だ.その仕事の大半は,「分析マルクス主義」という旗の下で進められていた(別名「たわごと無用のマルクス主義」ともいう).その発端となったのは,ジェラルド・コーエン『カール・マルクスの歴史理論:その擁護』の出版だ(あと,同書出版後にコーエンがオックスフォード社会政治哲学のチェリ講座教授に就任したこと).一方,ドイツでは,ユルゲン・ハーバマースの素晴らしく小さくまとまった『後期資主義における正統化の問題』が出て〔1975年〕,マルクスによる資制のさまざまな危機の分析を現代のシステム理論の言語に翻案して新たな息吹を吹き込む期待が高まった.若い急進主義者にとっては,実に熱い時代だった.誇張抜きに,こう言ってもいい――当時,政治哲学に携わっていたきわめて聡明でとりわけ重要だった人

    ジョセフ・ヒース「ジョン・ロールズと西洋マルクス主義の死」(2024年8月25日)|経済学101
  • 『シン・短歌入門』のホツマツタエ問題|桃井御酒

    わたしは短歌をつくりはじめて1年半くらいの初心者だ。 初心者として最近『シン・短歌入門』を読んだら、ホツマツタエに言及するページがあって驚いた。もちろん悪い意味でだ。 『シン・短歌入門』がきっかけでホツマツタエを知った人には、この記事を読んでもらいたい。 長文なので、まだるっこしいのが嫌いな方は「4.まとめ」へどうぞ。 ※記事では敬称を略しましたが、どうかご海容ください。 ※参考にしたに言及するとき、そのが置いてある図書館を調べるリンクをつけました。 1.たった1ページだけ、やばい笹公人『NHK短歌 シン・短歌入門』はとてもいいだ。短歌を始める人が知りたそうなことをQ&A形式でまとめている。でも1ページだけ、やばいところがある。 Q5「短歌はなぜ「五・七・五・七・七」なのですか?」(26ページ)。 こういう質問は「ヒトの手足はなぜ2ずつあるんですか?」という質問に似ている。以下のよ

    『シン・短歌入門』のホツマツタエ問題|桃井御酒
  • 【美術鑑賞】キュビスム展美の革命 に行ってきた。|なかつ

    タイトルとメインビジュアル的に、ピカソ&ブラック以外のところが多めかなと考えていたのですが、ピカソ&ブラックの共作時代の作品もたくさんあったし、思ったより幅広いラインナップが揃っていて満足! 「キュビスム」が当時の社会にどのように受け入れられていたかを感じさせる資料もあり、「やっぱりキュビスムってすげ〜〜」と思いました。すげ〜 文献やネットで画像は見たことあるけど、実際の作品は見たことないな、という作家の作品も多々あり、改めてキュビスムという括りで作品を見られることができたのは良かった。 会場入ってすぐに、ピカソ(左下)とブラック(右下)がお出迎え。 う……(オタクの呻き)ピカソとブラックのキュビスム作品、元々かなり好きなんですけど、複数枚を続けてみると、やはり「こいつら違うなあ…」ってなりますね。ピカソは理論っていうより才能、ある種の感覚で作品を描いているイメージがあるけど、キュビスム時

    【美術鑑賞】キュビスム展美の革命 に行ってきた。|なかつ
    abrahamcow
    abrahamcow 2024/08/13
    デュシャン
  • 石原三日月「窓の海」(第1回カモガワ奇想短編グランプリ 大賞受賞作)|カモガワGブックス

    第2回カモガワ奇想短編グランプリの開催を記念して、前回大会の受賞作品をnote上で順次公開します。前回の選評はこちら。 作者紹介 石原三日月(いしはら・みかづき) 劇作家活動を経て小説執筆を開始。幻想と奇想に満ちた作風を特徴とし、カモガワ奇想短編グランプリにて「窓の海」が大賞を受賞、『カモガワGブックスVol.4』に掲載された。また、第1回『幻想と怪奇』ショートショート・コンテストにて「せせらぎの顔」が優秀作に入選し、『幻想と怪奇 ショートショート・カーニヴァル』(新紀元社)に掲載。坊っちゃん文学賞では三度佳作を受賞 (第17回「家の家出」、第18回「どっちつかズ」、第19回「メトロポリスの卵」)。ショートショートや短編を中心としてアンソロジーに作品を寄稿。6月に発売された『幻想と怪奇 不思議な棚 ショートショート・カーニヴァル』(新紀元社)に書き下ろし短編「奈落の戯曲」が収録されている

    石原三日月「窓の海」(第1回カモガワ奇想短編グランプリ 大賞受賞作)|カモガワGブックス
  • 蛇は餓死した|サチュラリ

    蛇は餓死した。緑色のタイルの上をうごめいていたそれは、私の体にまとわりついて血を吸った。吸うほどに、飢えて飢えて仕方がなかった。シャワー口から水がこぼれて滴っていたタイルの上を、元気いっぱいに這っていた小さな蛇が大蛇となって舌を出した時、とうに私の身長を越えて私と対峙した。そして、腹いっぱいに吸った血を深緑色のどろどろの体液にして風呂場を満たしていったとき、満足そうに餓死した。 それで、どうしたいの?とリカは聞いた。探し出して、復讐したい。とサエが応える。 分かるけど、その人が誰で、どこで働いている人間なのか、知らないんでしょ。とリカはいう。体に密着する感じの黒いTシャツに同じ色のジーパンを履いて、サエを見下ろすように立っている。 でも、そのくらい殺し屋なら、今ある条件から探し出してくれるでしょう。サエは白いワンピースを着て、床に体育座りをしている。脚が濡れて震えている。2018年8月5日

    蛇は餓死した|サチュラリ
  • 新刊無料公開『新しいカレーの歴史 上』 「ビートン夫人に学ぶシチュー(stew)」(その1)|近代食文化研究会

    新刊では海外の最新研究動向をふまえ、嘘・間違いだらけの日カレー史研究を全面的に刷新します。 19世紀イギリスのカレーはstewの一種として認識されていましたが、当時のstewは現在の日の「シチュー」や、現在のイギリスの「stew」とはその概念自体が全く異なります。 かつてのイギリスカレーを理解するためには、かつてのstewがどういうものであったかを理解する事が必要です。 『新しいカレー歴史 上』より、19世紀イギリスのstewとは何かを説明した「ビートン夫人に学ぶシチュー(stew)」部分を公開します。 「ビートン夫人に学ぶシチュー(stew)」(その1) “Thirdly, British cooks routinely thickened curries by making a roux of curry powder mixed with flour, a technique

    新刊無料公開『新しいカレーの歴史 上』 「ビートン夫人に学ぶシチュー(stew)」(その1)|近代食文化研究会
  • スポーツ義足の造形史|Ken Endo

    東京藝大で授業する機会をいただき、造形専門の学生からスポーツ義足の歴史について知りたいといわれ、軽くまとめた。スライドをシェアして欲しいと数名から言われたので、内容をここにまとめる。あくまで男子下腿義足100mの話。 オリパラの優勝タイムの推移オリンピックとパラリンピックの下腿義足クラス100mの優勝タイムは少しずつ速くなっている。特にパラリンピックにおいて1980年代以降のパフォーマンスの向上は凄まじい。この背景にスポーツ義足のイノベーションや選手や義肢装具士、選手、コーチのたちの努力を垣間見た。 1980年代1980年代は義足の100m走に一般的な日常用に近い形状の義足が使用されていた。その中でDennis Oehler選手がソケットへの取り付け方を工夫し、記録を伸ばしてパラリンピックチャンピオンに輝いた。 デニス・オーラー選手の走り 以下の動画の中に、義足の取り付け方を説明する場面が

    スポーツ義足の造形史|Ken Endo
  • 「第2回カモガワ奇想短編グランプリ」開催のお知らせ|カモガワGブックス

    開催概要 奇想あふれる短編が好きだ。奇天烈な発想、どこから思いついたんだという展開、途方もないスケールの想像力……。SF、ホラーやミステリ、一般文芸といったジャンルを問わず、あるいは媒体を問わず、あらゆる小説/フィクションの中に奇想は存在しうるだろう。 100作近い応募作が集まり、当初の想定以上の盛り上がりを見せた第1回に引き続き、今回もノンジャンルで奇想一勝負となる小説のコンテストを開催することにした。奇想は日常のマンネリ化した宇宙に風穴を開け、新たな世界へと続く階梯となりうるが、それでも果てしなく続く日常を打破するためには、より強く、遠くまで運んでくれる奇想作品が、われわれには必要だ。 このコンテストを通じて、現実を異化し、想像力のはてしない地平へと誘ってくれる力のある小説を、広く募集する次第である。 投稿規定字数:1000〜8000字 募集期間:8月1日(木)〜9月1日(日) 審査

    「第2回カモガワ奇想短編グランプリ」開催のお知らせ|カモガワGブックス
  • 防衛機制|サチュラリ

    木製の机や椅子が、元の姿を思い出すように自発的に汗をかき、その表面はじっとりと濡れている。高湿度の小さな島国にある唯一の小学校は、島中の子どもたちを集めて総数600人を保有していた。発展途上のこの国は、10年前に領海の水底で発見された大量のレアメタルによって突然の特需を迎え、移住者が増え、その移住者が子供を産み、高齢者が保有していた土地を大企業が高価格で買取り、国の政策が追いつかないまま土地が高層ビルに覆われ、治安は悪化し、原住民は職をなくし、女は繁華街で体を売るか、男はよくて低収入のドライバー職に就いて一生を往来に費やすことになった。人が知るか知らぬかの間で人が死んでいく。 この小学校の児童はもともと総数30名だった。押し寄せた移住者によって児童数が増えた学校ではもはや言語体系すら大きな変革を迎えようとしていた。手に追えない指導要領に教師は頭を悩ませ、いじめが多発し、怒りに燃えた親の矛先

    防衛機制|サチュラリ
  • -自由法曹団通信に杉島幸生弁護士が寄稿-「トランスジェンダーになりたい少女たち」から考える|女性スペースを守る会

    大阪弁護士会の杉島幸生弁護士の、2024.4.3産経新聞出版から発行の「トランスジェンダーになりたい少女たち」(2020年、アビゲイル・シュライアー著)についての寄稿です。自由法曹団という団体の会報「団通信」2024.6.1に掲載されたもので、杉島弁護士の了解を得られたので転載します。出版を阻止するという活動や書店への放火を示唆するまでされている「焚書坑儒」の問題と、の内容についての論評です。 自由法曹団は1921年(大正10年)に結成された弁護士の団体で、今も「大衆運動と結びつき、労働者・農民・勤労市民の権利の擁護伸張を旗じるしとする。」として、人権のために活動しているとされます。 そんな、いわゆる左翼系の「人権派団体」の中からも、性自認主義の問題点と、その思想運動の危うさについてしっかりと意見を示す方が出ています。当会の事務局の滝弁護士だけではありません。ただ多くがまだ声を出してい

    -自由法曹団通信に杉島幸生弁護士が寄稿-「トランスジェンダーになりたい少女たち」から考える|女性スペースを守る会
  • 捨てるところのないパクチー:根・茎・葉全てが美味しいハーブ|釣妻食堂

    では数年前から一部の人に大人気のパクチー/コリアンダー。 独特な香り/臭みのあるタイ料理では定番のハーブです。パクチーを使うだけけで、一気に南国の雰囲気を醸し出す味になります。 ところが、定番と言ってもタイではパクチーは一般的にほぼ”飾り”としてしか使われていないことが多いのです。もしくはアクセント的な香りづけでしょうか。 日でいうところの”パセリ”的存在。 例えば、タイ料理の中でよく使われるハーブ”バジル”と比較してみても、 ”〇〇とバジルの炒め” ”バジルと〇〇のパスタ” ”〇〇のバジルソースあえ” ”〇〇のバジル風味” と言うような、主役までいかなくても主役の親友的存在にもパクチーはなっていないのです。それなのにとても主張の強い素材。 縁の下の力持ち北タイで夫と暮らしていて、以前から知っていたパクチーの使い方に加えて、実はパクチーは影でいろいろと活躍しているハーブだと知ることに

    捨てるところのないパクチー:根・茎・葉全てが美味しいハーブ|釣妻食堂
  • 「私」はどのように長編を書いているのか?|吉野茉莉(Channel QQL)

    面白ければ良いんだ。 面白ければ、無駄遣いではない。 子供の砂遊びと同じだよ、面白くなかったら、誰が研究なんてするもんか。 冷たい密室と博士たち/森博嗣※これは「創作論」でも「あるべき論」でも「指南書」でもなく、「私」がどのようにして長編小説を書いているのかを整理するための文章です。長編が書きたいのに最初の一歩がわからない、という人には参考になる可能性があります。 【前提1】「私」とは?名前は「吉野茉莉(よしのまつり)」です。 高校生くらいから小説を書き始め、年単位のブランクを挟みながら今に至ります。インターネットに小説をアップロードしていたところ声をかけられ、2014年に「藤元杏はご機嫌ななめ」で商業デビューをしました。その他、2016年に「トクシュー! ‐特殊債権回収室‐」を出版しています。以降は労働に潰されながらゆるゆると小説をたまに書きカクヨムにアップをしています。現時点で「長編」

    「私」はどのように長編を書いているのか?|吉野茉莉(Channel QQL)