2024年10月31日(現地時間)、米国サイバーセキュリティ・社会基盤安全保障庁(以下米国CISAと表記)は、国外の脅威アクターがRDP構成ファイルを添付した大規模なスピアフィッシングキャンペーンを行っているとして注意を呼びかけました。同キャンペーンの分析を行ったMicrosoftによれば、対象国の1つには日本も含まれています。ここでは関連する情報をまとめます。 RDP構成ファイルで攻撃者のサーバーに接続させる手口 米国CISAが注意を呼びかけたのはRDP構成ファイル(拡張子.rdp)が添付されたフィッシングメール。CERT-UA、Microsoft、Amazonなどが対処・分析報告や注意喚起を行っている。*1 *2 *3 各報告によれば、一連のフィッシングは諜報活動を目的に行われたもの分析されており、さらにMicrosoftはこの活動が継続中であると分析している。 今回悪用されたRDP構
パソコンの画面全体に偽のメッセージが表示され操作不能になる手口が増加中 - 意図せずダウンロードされたファイルを実行しないで! - 2024年6月から、パソコンを使用中に突然、画面全体に偽のメッセージが表示されて、キーボードやマウスの操作を一切受け付けなくなり、電源を入れなおして再起動しても状況が変わらないという相談が寄せられています(本資料ではこの手口を「操作不能の偽メッセージ」と呼称します)。 メッセージには、マイクロソフトサポートへ電話をするように嘘のメッセージがあることから、これまでの「サポート詐欺(別名:偽のセキュリティ警告)」と同様に相談が寄せられていますが、ウェブブラウザに偽の警告を表示していたものとは手口が異なり、これまでのサポート詐欺の手口でご案内した対処が通用しないことが確認されています。 手口の詳細や原因および目的などは不明な部分が多いですが、継続して相談が寄せられて
Doctor Webは29月12日(現地時間)、「Void captures over a million Android TV boxes」において、Android TVボックスから新しいマルウェア「Android.Vo1d」を発見したと報じた。すでに世界中のデバイスに感染していることが確認されており注意が必要。 Void captures over a million Android TV boxes マルウェア「Android.Vo1d」 Doctor Webの分析によるとマルウェア「Android.Vo1d」はトロイの木馬とされる。3つのコンポーネントで構成され、複数の手段で永続性を確保する。これまでのところ、初期の感染経路は明らかになっていない。 攻撃者は何らかの方法でデバイスへのアクセスを確保し、管理者権限を取得してマルウェアを展開したとみられている。被害報告のあったデバイスに
Sophosは8月22日(英国時間)、「Qilin ransomware caught stealing credentials stored in Google Chrome – Sophos News」において、ランサムウェア「Qilin」による侵害を調査する中で、Google Chromeに保存された認証情報を大量に窃取する攻撃を確認したと伝えた。2024年7月に確認されたこの事案では、Active Directoryのドメインコントローラからグループポリシーオブジェクト(GPO: Group Policy Object)を使用して悪意のあるスクリプトをドメイン参加端末すべてに配布して実行したとされる。 Qilin ransomware caught stealing credentials stored in Google Chrome – Sophos News 侵害経路 初期ア
2024年6月9日、KADOKAWAやニコニコ動画などを運営するドワンゴは、同グループの複数のWebサイトが6月8日未明より利用できない事象が発生と公表しました。システム障害の原因はランサムウエアによるもので、ニコニコ動画は復旧まで約2か月を要しました。またリークサイトから盗まれたとみられる情報を取得してSNSへ公開するなど悪質な情報拡散が確認されました。ここでは関連する情報をまとめます。 1.KADOKAWAグループのデータセンターでランサムウエア被害 公式及び報道より、データ暗号化の被害にあったのはKADOKAWAグループ企業 KADOKAWA Connectedのデータセンター(DC6)で運用されていたプライベートクラウドやそのクラウド上で稼働していたドワンゴ専用サーバー。またドワンゴの認証基盤であったActive Direcotryサーバーも攻撃者の制御下に置かれた。 侵害活動の拡
徳丸さん、こんにちは。 読売のような大手メディアのサイトでもサポート詐欺の偽警告が表示されるようになってしまいましたし、今の時代は広告ブロッカーが必須と考えたほうが安全なのでしょうか? 徳丸が書いていないことを質問いただくことが時々ありますが、私が書いてないのは書きたくない理由があるから(単にめんどうくさいも含む)です。ですが、せっかく質問いただいたので、思うところを書いてみようと思います。 まず、私自身は広告ブロッカーを使っていないです。その理由は、広告ブロッカーには危険なものがある(原理的にあり得るし、過去にあった)からです。過去には、広告ブロッカーが元の開発者から売却され、マルウェア化した例が複数あります。具体例は示しませんが、検索するとすぐに見つけられると思います。 広告ブロッカーがマルウェア化すると、これらはブラウザアドオンの形で動くため、非常に強い権限があり、すべてのサイトの情
2024年7月1日、OpenSSHの開発チームは深刻な脆弱性 CVE-2024-6387 が確認されたとしてセキュリティ情報を発出し、脆弱性を修正したバージョンを公開しました。この脆弱性を発見したQualysによれば、既定設定で構成されたsshdが影響を受けるとされ、影響を受けるとみられるインターネット接続可能なホストが多数稼動している状況にあると報告しています。ここでは関連する情報をまとめます。 概要 深刻な脆弱性が確認されたのはOpenSSHサーバー(sshd)コンポーネント。脆弱性を悪用された場合、特権でリモートから認証なしの任意コード実行をされる恐れがある。 悪用にかかる報告などは公表時点でされていないが、glibcベースのLinuxにおいて攻撃が成功することが既に実証がされている。発見者のQualysはこの脆弱性の実証コードを公開しない方針としているが、インターネット上ではPoC
すまほん!! @sm_hn これ日本における「マイナンバーカードによる『SIMハイジャック』発生事案」なので注目すべき。政府は原則読み取り必須にすべし。 x.com/setagaya_k/sta… 風間ゆたか 東京都議会議員 立憲民主党 世田谷区選出 @setagaya_k 昨日昼頃、スマホにPayPay通知が表示され「1000円チャージしました」と。自動チャージ設定?なんだろうとアプリを確認してもよくわからず放置。(この時にPayPayに確認すべきだった!)午後にメールチェックをしていると画像のようなメールが突然届き、これはおかしい、とパスワード再設定しようと... pic.twitter.com/z81IF167aP x.com/setagaya_k/sta… 風間ゆたか 東京都議会議員 立憲民主党 世田谷区選出 @setagaya_k 携帯電話乗っ取られました。すぐに気づいてソフトバ
Linux Daily Topics xzパッケージに仕込まれた3年がかりのバックドア、スケール直前に見つけたのはMicrosoftの開発者 “アップストリームのxzリポジトリとxz tarballsはバックドア化されている(The upstream xz repository and the xz tarballs have been backdoored)”―2024年3月29日、Microsoftに所属する開発者 Andres Freundが「Openwall.com」メーリングリストに投稿したポストは世界中のオープンソース関係者に衝撃を与えた。 backdoor in upstream xz/liblzma leading to ssh server compromise -oss-security 主要なLinuxディストリビューションにはほぼ含まれているデータ圧縮プログラ
Red HatやDebianを含むLinuxディストリビューションで広く使用されている圧縮ツール「xz」の最新版に悪意のあるバックドアが含まれていた事がわかりました(Ars Technica)。 発見した開発者のAndres Freund氏は、xz version 5.6.0と5.6.1に悪意のあるコードが含まれていることが分かったと指摘しています。幸い、このバージョンは主要なLinuxディストリビューションの製品リリースでは使用されていませんが、Fedora 40やFedora Rawhide、Debian testing/unstable/experimentalなどのベータ版リリースには含まれていたそうです。 macOSのHomebrewでは、複数のアプリがxz 5.6.1に依存している事が判明し、現在xz 5.4.6へのロールバックが行われています。 悪意のある変更は難読化され、バ
2024年3月29日 お客様各位 ワークスタイルテック株式会社 弊社サービスをご利用いただいているお客様への重要なご報告とお詫び このたび、弊社のサービス「WelcomeHR」におきまして、弊社のお客様の個人データが、限定された特定の条件下において外部から閲覧可能な状態にあり、これにより個人データが漏えいしていたことが判明いたしました(以下「本件」といいます。)。その内容と現在の状況について、下記のとおり、お知らせいたします。 お客様には大変ご心配をおかけする事態となりましたことを深くお詫び申し上げます。 1. 本件の概要 本来、お客様がストレージサーバーに保存するファイルの一覧は外部からアクセスできない仕様とすべきところ、当該サーバーのアクセス権限の誤設定により、閲覧可能な状態となっておりました。 当該誤設定により、ファイルの一覧の情報をもとに各ファイルをダウンロードすることも可能となっ
Malwarebytesは2月21日(米国時間)、「Vibrator virus steals your personal information|Malwarebytes」において、充電式バイブレータからマルウェアを検出したと伝えた。このバイブレータはUSB接続で充電するデバイスだが、コンピュータから充電しようとするとマルウェアの感染を試みるという。 Vibrator virus steals your personal information|Malwarebytes 情報窃取マルウェア「Lumma Stealer」の正体 Malwarebytesによると、この問題は、Malwarebytes Premiunの顧客が購入したデバイスを充電するためにコンピュータのUSBポートにデバイスを接続した際、感染をブロックしたとするセキュリティ通知が表示されたことで発覚したという。被害を免れたユー
このコーナーでは、2014年から先端テクノロジーの研究を論文単位で記事にしているWebメディア「Seamless」(シームレス)を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 Twitter: @shiropen2 米ジョージア工科大学などに所属する研究者らが発表した論文「iLeakage: Browser-based Timerless Speculative Execution Attacks on Apple Devices」は、Mac、iPad、iPhoneなどのApple製品に搭載のSafariを標的としたサイドチャネル攻撃に関する研究報告である。 この攻撃は、最近発売されたM3チップを搭載した新型MacBook Proでも成功し、ソフトウェアの更新状況に関わらず、Apple製品にとって依然として脅威であることを示した。 「iLeakage」
2023年11月29日、今年夏ころに宇宙航空研究開発機構に対し不正アクセスが行われていたとして複数の報道機関が報じました。また2024年6月21日には、2023年の不正アクセス事案の詳細や2024年以降も不正アクセスが発生していたことが報じられました。ここでは関連する情報をまとめます。 ネットワーク機器の脆弱性を悪用しクラウドまで一連の攻撃か 宇宙航空研究開発機構(JAXA)で不正アクセスが確認されたのは調布航空宇宙センターのネットワークや事務処理に用いられる端末が接続されたネットワーク(JAXAnet)、そして同機構が利用しているクラウドサービス(Microsoft 365)で、JAXAnetにおいては管理(アクティブディレクトリ)サーバーも被害にあったと報じられている。攻撃者は外部からネットワークにアクセスし、内部の情報を閲覧ないしは窃取していた可能性がある。*1 *2 JAXAは20
2023年11月9日、いなげやは同社一部店舗で掲示していたポスターなどに記載されたQRコードへアクセスした際、予期せぬ不正サイトに誘導する広告が表示され、クレジットカード情報が盗まれる被害が発生したと公表し注意を呼びかけました。ここでは関連する情報をまとめます。 短縮URLサービス中の広告表示を起因とした事案か いなげやはネットスーパーの入会案内として、入会用サイトへアクセスさせるため店頭展示していたポスターや配布していたチラシにQRコードを掲載していた。このQRコードを読み込んだ際に、予期せぬ不正なサイトに誘導する広告が表示される場合があり、今回この不正なサイトを通じてクレジットカード情報を盗まれる事案が発生したとして顧客に対して注意を呼び掛けた。また万一クレジットカード情報を誤って入力するなどしてしまった際はカード会社に連絡を取るようあわせて案内を行っている。*1 同社が公表した資料中
「Amazon.co.jpを不正利用された」──X(元Twitter)では9月上旬からそんな投稿が相次いでいる。「Amazonギフトカードを大量購入された」「二段階認証を設定していたのに、それを突破された」などの報告が上がっている。 Xでは「(アカウントに)二段階認証を設定していたにもかかわらず不正アクセスされ、Amazonギフトカードを大量に購入された」と被害を訴える声が多く見られる。特に話題になっているユーザーの投稿によると「注文履歴を非表示にされ、不正利用に気が付かないままクレジットカードの請求が来た」と語っている。 このユーザーがAmazonのサポートに問い合わせしたところ「同様の案件が多発している」「現状では手口が分からないのでどうやって侵入してるのか調査中」などと返事があったという。その後、被害額は全て返金してもらったとしている。 Amazonではサイバーセキュリティ対策の一環
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く