なぜ私たちは「ノマド論」みたいな代物にムカつくのでしょうか。 ノマドという看板によるワークスタイル論は、ワークスタイル論である以上、そもそも部分最適の話しかしていません。しかもノマドはそれを絞り込んで徹底化しているので、端的にはノマド化した自分しか気持ちよくない。 一方2012年を生きる私たちは、全体最適で解かなければならない問題に直面しています。自分だけではどうしようもない問題ばかりなのに、自分に直接跳ね返ってくる。これはとても気持ち悪いものです。 たとえば、社会保障(中央政府の財政問題とリンクさせたい人は多いが必ずしもリンクしてはいけない)、原発問題(電気がないと現代人はすぐ死ねますが何か?)、実は低下している生産性というか製造技術(シャープの堺工場が買収された理由を考えてみよう)、等。 こういう問題を前にしたとき、ノマドはそれを解決してくれるか。 いや全然。 そのあたりのギャップとい