2014年の今、〈ヒップホップ〉や〈ラップ〉という言葉を出しても、「何それ?」と言われることなんて、まずなくなりましたよね。音楽表現のひとつとして、ボーカルとラップはすっかり同等の地位を築きました。一昔前までは、ラップを取り入れたというと、サブカル的なイメージだったりイロモノだったりしたわけですが、さすがにそんな風に思う人も今やいないでしょう。嵐だってAKB48だってEXILEだってPerfumeだってポケモンだってゲラゲラポーに至っても、ラップを取り入れているので、どこから聴こえてきてもなんら不自然な感じはしません。 こういったJ-POPシーン、そしてお茶の間にラップが浸透したのはいつ頃のことでしょうか。日本のヒップホップの歴史から紐解いてみると、おそらくEAST END×YURI の「DA.YO.NE」や、スチャダラパー×小沢健二の「今夜はブギーバック」がリリースされた1994年頃では