土人、シナ人……復活する差別語・侮蔑語 「死語」が再浮上し、世界中でひろがるのはなぜか 三島憲一 大阪大学名誉教授(ドイツ哲学、現代ドイツ政治) 沖縄の米軍ヘリパッド基地工事反対のデモ隊員に大阪府警の機動隊員が「ボケ、土人」「黙れ、コラ、シナ人」などと、きわめつきの差別発言を放ったことが問題となっている。ヘイトスピーチの国家堂々版だ。 さらには10月18日のこの発言を確認した松井一郎大阪府知事が「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」とツイッターするに及んで、一介の警察官のストレス状況の中での発言にすぎない、と大目に見るわけにいかなくなった。 なんのためらいもなく こうした発言が警察内部の教育や治安関係の業界誌、右翼論壇人、ネトウヨなど、さまざまなチャンネルを通じて流布し、末端の警察官に浸透していること、さらには「アカ」